本当は、阿蘇山(熊本県)に登拝したかったのです。
しかし、彼は今、ややハイテンション (火山レベル2★)。
それじゃあ、資料として山頂からの眺望画像が必要な「くじゅう連山」(オール大分県)に登ろうか―――と調べていたら、真冬の県道の積雪度合いとP状況が不安な感じ。レンタカー、一応スタッドレス予約はしてますが、旅のメインは神社巡りだから時間が読めなくなるのは困る。。。更に
「くじゅうに行くなら、ミヤマキリシマの春から緑が美しい初秋までだね。冬に行くのは論外。」
と、元・山岳部で行橋に住んでいらしたボスが仰るじゃありませんか。いやまあ、ごもっともです、ハイ…
でも、そういうイイ季節は北アの方がもっといいし、Wにとって九州は避寒旅行地だからな~(笑)。確かにくじゅう連山は、どうせ行くなら縦走したいくらい良い山塊。そうなるとベストなのは……同じく全て大分県に属し、資料として山頂からの眺望画像が必要で、日帰り余裕な、ここです!
登山タイム(ルート/標準CT):
登り1時間20分(正面登山道/2h05m)--降り1時間50分(東峰経由、東登山道/2h20m)
標高差:約810m 距離:約8.6km 出発地:正面登山口P 条件:一人、平日、日帰り、晴天
アクセス容易で標高差も低いここにしておけば、下山後にひと風呂浴びても1~2社は周れます
当日の朝、宿泊地だった宝泉寺温泉を6:30に出発し、高速を使って湯布ICへ。由布の町並みを抜けてやまなみハイウェイ(昔有料だっただけあって、超快走路)をグイグイ登ると、とあるカーブの頂点に狭霧展望台が。
←展望台から撮った由布院盆地。
右手に由布岳↓
うわ~山頂に張り付いた笠雲が、ラピュタみたいにグルグル回転してる
←展望台から更にハイウェイを登ると、すぐ左手に登山口が見えてきます。
その先、すぐ右手に無料Pが↓
金曜の朝8時、駐車は4台。新しいトイレ建設中。無料Pの対面に有料Pがありますが、こちらは混雑期(春~夏?)だけ開くらしく、閉鎖中。
←表登山口(H約780m)。
ん??ヘルメット……?↓ そして杖…↓
火山や岩山は色々登ったけど、これは初だ…。使っていいのかな… ↓登山届ポスト
この日は曇り予報だったのですがどんどん晴れてきて、山頂をグルグル渦巻いていた笠雲も段々薄まり、全景が見えてきました。大分道から見ると無骨な双子山なのですが、ここからは「豊後富士」の名にし負う成層スタイル。上方は噂の霧氷で、雪のように白く葺いてます。 うん、いい感じ!↓↓↓
登山口から山腹までは草原↑↑ 夏ならすっごい真緑ビューなんだろうなあ……
8:15、登山スタート☆
うわっ風が強くて寒い! 早く山腹へ行かねば
←登山口から15分ほどで、森林が始まる山腹に分岐点のベンチ(H約860m)。トイレもあるけど、使えるのかな…?
右手へ行くと日向岳観察路を通って東登山道へ繋がりますが、表登山道はここを真っ直ぐ。
しばらくは溶岩交じり↓
思えばここが一番「道の傾斜」が急でした。が、急坂派にとってはもう、ユルユル……
そしてこの森林部分、鹿が3~4頭、頻繁にウロウロウロウロ……↓ ここでも当然、害獣。
標識が多いので迷いません↓
柔らかそ~と思って用もないのに座ったら、かなり硬くて騙された! なパイプのベンチ↓
「分岐点のベンチ」から30分(40m)で、
「合野越」(H約1,027m)↓
ここで、由布の街中の共同混浴「下ん湯」辺りから始まる「西登山道」と合流します。
しっかしこの山、看板が多いですねえ・・・
え?いやいや、ダメだってば →→
現在多くの山では携帯トイレ推奨の動きがあるというのに、なんて昭和なことを……
気温が高い土地だから、分解するとでも思っているのかな。こういう田舎山に慣れた人が、アルプスや東北(気温が低いので、果物の皮だって分解できない)の最先端の山に来て粗相をするんだろうなぁ……
「山の常識」はオール持ち帰りですよ!
それはともかく。
特に休憩の必要も無いので、さっさと山頂へ↓
この先は「急な斜面」をジグザグ登っていくことになっているので期待したのですが……↓
ジグザグしすぎ。ほぼ平行に斜面を切っていて、全体的に緩い…… このルート、ユルッユルです!!
でも景色はいいですね~
これこれ、この画像が欲しかったんですよ!!
活用するのは2~3年後ですけどね(笑)
やがて道が、やっと険しくなり・・・→
山頂もどんどん近づいてきた↓
10時チョイ前、霧氷?がまだ残ってます。
「合野越」から50分(1h10m)で↓「マタエ」(H約1,584m)
ちょうど御鉢が切れる部分。眺望も良い分、東西への吹き抜け構造で、いきなりの強風。寒っ
急いでウォーマーやダウンを着こみます。
低いくせに、寒暖差の激しい山だな
ここから右へ行けば東峰、左へ行くと西峰です。
←まずは最高峰の西峰(左)へ。
すぐに鎖が……↓
おおお、結構な岩場が…!!↓
いきなり楽しくなってきました
いままでのユルユルは、ここを引き立たせるための構成か…? なんて効果的。そして一箇所、すごい垂直壁があって、慎重~に横切ります。
く~っ楽しいっ この部分、もっとやりたい!
いやはや、標高差が少ない割に楽しめる山ですね
ホントにここが200名山だなんて、デラ不思議。新日本百名山には入ってるみたいですけどね。
「マタエ」から15分(15m)で「西峰」(H1583.3m)→
気温は氷点下1℃。
わ~……別府湾が見える……↓
四国は残念ながらけぶってますが、曇り予報の日にしてはじゅうぶんな眺望!
←しっかし鶴見岳、邪魔だな~
※「日本三代実録」
東峰に行けば、もう少しよく見えそうです。
このまま降りたら時間余っちゃうし……よし、東登山道で下山するか。
「くじゅう連山」はどこからでもよく見えた→
←「マタエ」に戻り、今度は東峰へ。
こちらは岩場などまるで無く、ちょっと急なだけの、単調なフツーの登山道でした。
「マタエ」から15分で「東峰」(H約1,580m)↓
うんまあ、ちょっとは良く見える、かな。
←御鉢の北東側。
火口が東側へ崩落してます。爆裂した? 由布岳、有史の噴火はありません。
さて、下山です。
まずは御鉢に沿って、鶴見岳の方へ降ります→
振り返って撮った東峰↓
御鉢と東登山道の分岐点↓
書いてあるということは、できるんですね、「お鉢巡り」……最低部分は約1,470mなので、かなり高低差ありますけど。
分岐点で撮った西峰↓ 最低部分↓
ここから御鉢を離れます。
南東へ向かって本格的に下山開始!
あれ?南東側なのに、かなり雪が残ってる……→
それに結構急ですね~
雪がなくなってくると今度は岩部分と鎖がたくさん出てきて、それも結構な難度↓
下から見るとそうでもない↓
岩場が終わると今度はザレガレっぽくなり……↓
とにかく全体的に急斜。下から撮影↓
う~ん、こっちを登りにすれば良かった
やがて雑木林のような部分に入り、柔らかい斜面を緩くジグザグくだります→
「東峰」から50分(1h)で、「日向越」(H約1,065m)↓
左へ行くと鶴見岳、真っ直ぐ行くと日向岳、右手へ進めば日向岳観察路を通って正面登山口へ。
日向岳観察路、最初はシャクナゲっぽい常緑樹のトンネルを抜け、少しずつ高度をさげます→
広々としているので、踏み跡と黄色テープや赤布を見ながら・・・
2回程、大きいアップダウンが。登るのはいいけど、その分また降らければならないのがすっごくイヤ
今度は針葉樹林??↓↓
不思議な植生ですねえ…
朝通ったベンチ分岐を過ぎて……「日向越」から45分(1h)で、「表登山口」(H約770m)へ帰還↓
Pに戻ると、ほぼ満車状態↓
この季節の平日にこれでは、緑期間の週末なんて凄いんでしょうねえ
驚異的なアクセスの良さですものね。
休憩含んだ滞在は、5時間弱。