Wの記録

Wこと天羽の趣味の記録。主に山と遺跡史跡。信州飲食店情報へはリンクの食べログIDから、サークルサイトはツイッター@Wistoria_Tからアクセスください。     (2019年9月Yahooブログより移転。それ以前の記事は画像がズレて読みにくいですが、とても調整しきれないので。。。)

☆九州・由布岳(大分県) ~正面登山道/東登山道ルート~

本当は、阿蘇山(熊本県)に登拝したかったのです。
しかし、彼は今、ややハイテンション (火山レベル2)。
最高峰の高岳には北東から登れますが、御鉢は全面規制なので奥宮へは行かれません。奥宮参りができないなら、こんな標高差の低い山に登る意義はナシ。大体、今回の旅のテーマは「大分旅行」だし・・・
それじゃあ、資料として山頂からの眺望画像が必要な「くじゅう連山」(オール大分県)に登ろうか―――と調べていたら、真冬の県道の積雪度合いとP状況が不安な感じ。レンタカー、一応スタッドレス予約はしてますが、旅のメインは神社巡りだから時間が読めなくなるのは困る。。。更に
「くじゅうに行くなら、ミヤマキリシマの春から緑が美しい初秋までだね。冬に行くのは論外。」
と、元・山岳部で行橋に住んでいらしたボスが仰るじゃありませんか。いやまあ、ごもっともです、ハイ…

でも、そういうイイ季節は北アの方がもっといいし、Wにとって九州は避寒旅行地だからな~(笑)。確かにくじゅう連山は、どうせ行くなら縦走したいくらい良い山塊。そうなるとベストなのは……同じく全て大分県に属し、資料として山頂からの眺望画像が必要で、日帰り余裕な、ここです!

★★★★★★ 由布岳 (1,583.3m、大分県別府市 ★★★★★★
登山タイム(ルート/標準CT):
 登り1時間20分(正面登山道/2h05m)--降り1時間50分(東峰経由、東登山道/2h20m)
  標高差:約810m  距離:約8.6km  出発地:正面登山口P 条件:一人、平日、日帰り、晴天
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有名温泉地である由布院から至近な、200名山で火山。               ※右の山は鶴見岳
アクセス容易で標高差も低いここにしておけば、下山後にひと風呂浴びても1~2社は周れます

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当日の朝、宿泊地だった宝泉寺温泉を6:30に出発し、高速を使って湯布ICへ。由布の町並みを抜けてやまなみハイウェイ(昔有料だっただけあって、超快走路)をグイグイ登ると、とあるカーブの頂点に狭霧展望台が。
←展望台から撮った由布院盆地
       右手に由布岳
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うわ~山頂に張り付いた笠雲が、ラピュタみたいにグルグル回転してる 

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←展望台から更にハイウェイを登ると、すぐ左手に登山口が見えてきます。

その先、すぐ右手に無料Pが↓
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金曜の朝8時、駐車は4台。新しいトイレ建設中。無料Pの対面に有料Pがありますが、こちらは混雑期(春~夏?)だけ開くらしく、閉鎖中。
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←表登山口(H約780m)。
ん??ヘルメット……?↓      そして杖…↓
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火山や岩山は色々登ったけど、これは初だ…。使っていいのかな…       登山届ポスト
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そういえばコンパスで作った登山届を「提出」してなかった! 慌てて一度接続を切った社用iPhoneを繋ぎ、「提出」ポチッ

この日は曇り予報だったのですがどんどん晴れてきて、山頂をグルグル渦巻いていた笠雲も段々薄まり、全景が見えてきました。大分道から見ると無骨な双子山なのですが、ここからは「豊後富士」の名にし負う成層スタイル。上方は噂の霧氷で、雪のように白く葺いてます。 うん、いい感じ!
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登山口から山腹までは草原↑ 夏ならすっごい真緑ビューなんだろうなあ……
8:15、登山スタート☆

うわっ風が強くて寒い! 早く山腹へ行かねば

←登山口から15分ほどで、森林が始まる山腹に分岐点のベンチ(H約860m)。トイレもあるけど、使えるのかな…?
右手へ行くと日向岳観察路を通って東登山道へ繋がりますが、表登山道はここを真っ直ぐ。
しばらくは溶岩交じり↓
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思えばここが一番「道の傾斜」が急でした。が、急坂派にとってはもう、ユルユル……

そしてこの森林部分、鹿が3~4頭、頻繁にウロウロウロウロ……↓ ここでも当然、害獣。
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標識が多いので迷いません↓
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柔らかそ~と思って用もないのに座ったら、かなり硬くて騙された! なパイプのベンチ
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「分岐点のベンチ」から30分(40m)で、
「合野越」(H約1,027m)↓
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ここで、由布の街中の共同混浴「下ん湯」辺りから始まる「西登山道」と合流します。
しっかしこの山、看板が多いですねえ・・・
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え?いやいや、ダメだってば 
現在多くの山では携帯トイレ推奨の動きがあるというのに、なんて昭和なことを……
気温が高い土地だから、分解するとでも思っているのかな。こういう田舎山に慣れた人が、アルプスや東北(気温が低いので、果物の皮だって分解できない)の最先端の山に来て粗相をするんだろうなぁ……

「山の常識」はオール持ち帰りですよ!

それはともかく。
特に休憩の必要も無いので、さっさと山頂へ↓
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この先は「急な斜面」をジグザグ登っていくことになっているので期待したのですが……↓
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ジグザグしすぎ。ほぼ平行に斜面を切っていて、全体的に緩い このルート、ユルッユルです!!

でも景色はいいですね~
由布院の町並み、城ヶ岳や雨乞岳のこの扇形…そしてその向こう奥には、くじゅう連山が↓
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これこれ、この画像が欲しかったんですよ!!
活用するのは2~3年後ですけどね(笑)

やがて道が、やっと険しくなり・・・→
山頂もどんどん近づいてきた↓


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10時チョイ前、霧氷?がまだ残ってます。

「合野越」から50分(1h10m)で「マタエ」(H約1,584m)
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ちょうど御鉢が切れる部分。眺望も良い分、東西への吹き抜け構造で、いきなりの強風。寒っ
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急いでウォーマーやダウンを着こみます。
低いくせに、寒暖差の激しい山だな

ここから右へ行けば東峰、左へ行くと西峰です。
←まずは最高峰の西峰(左)へ。

すぐに鎖が……↓
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おおお、結構な岩場が…!!↓
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いきなり楽しくなってきました
いままでのユルユルは、ここを引き立たせるための構成か…? なんて効果的。そして一箇所、すごい垂直壁があって、慎重~に横切ります。
く~っ楽しいっ この部分、もっとやりたい!

いやはや、標高差が少ない割に楽しめる山ですね
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ホントにここが200名山だなんて、デラ不思議。新日本百名山には入ってるみたいですけどね。

「マタエ」から15分(15m)で「西峰」(H1583.3m)→
気温は氷点下1℃。

わ~……別府湾が見える……↓
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四国は残念ながらけぶってますが、曇り予報の日にしてはじゅうぶんな眺望!
←しっかし鶴見岳、邪魔だな~
大分市から高速に乗って北上すると、この由布岳鶴見岳が並んでいてとても綺麗なのですが、邪魔だなあ(二度言う!)
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別府湾を撮るなら、鶴見岳に登れば良かったのか……鶴見岳は、素晴らしき湯煙扇状地「別府八湯」(古名:速見の湯)の源(つまり有史に大噴火してる※)で、ここにも大国主の伝承が… ウフフ…
山頂には火男火売神社(鉄輪)の奥宮があるし、登拝にもマンガ資料にもうってつけだったのですが、ロープウェイ焼酎館まであるから人が多そうで、ついつい避けてしまいました。

東峰に行けば、もう少しよく見えそうです。
このまま降りたら時間余っちゃうし……よし、東登山道で下山するか。
「くじゅう連山」はどこからでもよく見えた→
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←「マタエ」に戻り、今度は東峰へ。

こちらは岩場などまるで無く、ちょっと急なだけの、単調なフツーの登山道でした。
「マタエ」から15分で「東峰」(H約1,580m)↓
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うんまあ、ちょっとは良く見える、かな。
ところで、由布岳由布院の街中にある宇奈岐日女神社の祭神と聞いたのですが、奥宮は小さい石祠で気づかずスルーしてしまいました  標識の右下…→
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←御鉢の北東側。
火口が東側へ崩落してます。爆裂した? 由布岳、有史の噴火はありません。

さて、下山です。
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まずは御鉢に沿って、鶴見岳の方へ降ります→

振り返って撮った東峰
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御鉢と東登山道の分岐点↓
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書いてあるということは、できるんですね、「お鉢巡り」……最低部分は約1,470mなので、かなり高低差ありますけど。
分岐点で撮った西峰↓        最低部分↓
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ここから御鉢を離れます。
南東へ向かって本格的に下山開始!
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あれ?南東側なのに、かなり雪が残ってる……→
それに結構急ですね~
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雪がなくなってくると今度は岩部分と鎖がたくさん出てきて、それも結構な難度↓
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下から見るとそうでもない↓
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岩場が終わると今度はザレガレっぽくなり……↓
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とにかく全体的に急斜。下から撮影↓
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う~ん、こっちを登りにすれば良かった
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途中、ムクムクした大きい短毛犬を2頭連れた人と擦れ違い。確かに「ペット禁止」とはどこにも掲示されてないけど…… ムク犬たち、あの岩場登れるのかな? このルートでは、他に一人も会いませんでした。

やがて雑木林のような部分に入り、柔らかい斜面を緩くジグザグくだります→

東峰」から50分(1h)で、「日向越」(H約1,065m)↓
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左へ行くと鶴見岳、真っ直ぐ行くと日向岳、右手へ進めば日向岳観察路を通って正面登山口へ。
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日向岳観察路、最初はシャクナゲっぽい常緑樹のトンネルを抜け、少しずつ高度をさげます→
広々としているので、踏み跡と黄色テープや赤布を見ながら・・・

2回程、大きいアップダウンが。登るのはいいけど、その分また降らければならないのがすっごくイヤ

今度は針葉樹林??↓
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不思議な植生ですねえ…

朝通ったベンチ分岐を過ぎて……「日向越」から45分(1h)で、「表登山口」(H約770m)へ帰還↓
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Pに戻ると、ほぼ満車状態↓
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この季節の平日にこれでは、緑期間の週末なんて凄いんでしょうねえ
驚異的なアクセスの良さですものね。


休憩含んだ滞在は、5時間弱。

全体的に緩いけれど、岩場もあって眺望も良く適度な運動量。良い山でした  うん、一応松本市民だけど、
どう考えても美ヶ原を外して、ここを百名山にした方がいいよね。