Wの記録

Wこと天羽の趣味の記録。主に山と遺跡史跡。信州飲食店情報へはリンクの食べログIDから、サークルサイトはツイッター@Wistoria_Tからアクセスください。     (2019年9月Yahooブログより移転。それ以前の記事は画像がズレて読みにくいですが、とても調整しきれないので。。。)

★北信/黒姫山(長野県) ~表登山道~七ツ池~小泉山道~

ここ安曇野に住んでいるとついつい北アに目がいってハード登山ばかりしてしまいますが、折しも無職の今年は運動不足が祟ってハード登山回避一択。コロナ2年目は制限数が緩くなり、人出も平日にかなり分散するようになったので、テント泊も結局やらないで終わりそうです・・・・・

そこへ「県民割」(1泊につき¥5000引き+¥2000クーポン!12/28まで!)が出ました。今年はGoTo無いけど、クーポン使える店舗が少ないことを除けばGotoと比べても遜色無い。地域貢献のためにも、参加しないと!

去年飯綱山の翌日に登ろうと予定したのに暑さのあまり中止した、北信五岳妙高戸隠連山)の一つ、別名「信濃富士」。気温も下がってきた9月に再挑戦です。

黒姫山(標高H2,053.4m、信濃町
コースタイム(標準):
   表:3時間5分(4h)、七ツ池:50分(1h15m)、小泉:1時間40分(2h40m) 
標高差:表:DWN25m/UP1,233m、七ツ池:DWN242m/UP60m、
    小泉:DWN1,050m/UP20m-----TOTAL:1,317m
距離:TOTAL13.2km ( 表:6km+七ツ池:2.2km+小泉:5km )
出発地:黒姫童話館  条件:一人、平日、曇天

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当日は宿泊したペンションから出発しましたが、まずは食料調達で一番近いコンビニ(野尻湖のセブン)へ。
信濃町ICからは、降りて右手(西)の黒姫高原方面へ県道119を降りていき、「←黒姫高原スキー場の看板で左折。そのうち「黒姫童話館」の「一般車P」の案内板が出てくるので、全てこの案内板に従って左折右折を繰り返しゴンゴン登り、終点の「童話館P」(H840m)に駐車。 スキー場から童話館に続く道(舗装路)は一般車両通行禁止。且つ、童話館前のロータリーからはPに入れません。

この山、ルートが色々あって、人気なのは南麓の「大橋登山口」(H1,140m)や「戸隠のキャンプ場P」(H1,170m)から始まる「新道」のようですが、Wは急坂好きなので往路は「一番キツい」と言われるこの「表登山道」にしました。
「表登山道」の起点は山頂真東にある「町民の森」(H710m)ですが、スキー場へ降りる「小泉山道」で下山したいので、中間点のここへ駐車。念のためペンション主に訊くと「登山用に停めてOK」とのこと、実際ゲート等は何もなく、Pも広く、9時過ぎでも一台も停まってません↓↓       Pから↓↓坂をくだって童話館へ行き・・・

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正面のロータリー↓↓へ降りると、左手(南側)に森と看板が見えます↓↓

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童話館」は冬季休業だから「スキー場」は載せてない、のかな・・・ ↓↓

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下山のゲレンデ部分は上図の「きつね山」から↑↑「黒姫童話の森コース」らしい。
童話館」前(H820m)、登山スタート!

看板地図に従ってまっすぐ進むと、数分で鐘と「階段」が右手に。地図には全然載っていなかったけどこの道は ↓↓「森林浴コース」らしい。ここをゆるゆる登ると↓↓

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童話館」前から5分で御鹿池おじかいけ(H836m) ↓↓ 後ろは黒姫、天気悪いな~f:id:wistorian:20190926193801p:plain

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字面から諏訪の「御射鹿池」と見紛うけど、雰囲気も似てる。ここを左手へ進み、池の反対側 ↓↓(標高最高部)へ。↓この2つの標識の間から山道へ入ります。

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これが登山道だと示す標識はどこにもありませんが、地面に残る↑↑「獣道よりハッキリした踏み痕」と、たまに出てくる赤テープが目印。
この部分、昭文社の山地図には載っていないし手入れもされておらず、後半は低木が左右から張り出し倒木も放置されている状態。 藪漕ぎというほどではなくも、木々を避け蜘蛛の巣を払いながら登らねばなりません。これは夏の終わりだからなのか、コロナだからなのか、それともいずれ廃道にする予定だからなのか・・・謎。

「御鹿池」から10分ほどで ↓↓「御鹿山の林道」に合流(H906m)

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この先の工事用っぽいジャリ林道ですがとても綺麗で、道路脇には「徐行」などの新しめな黄幟が・・・・・・もしかしてここ、一般車両も入れる??  地図を見ると「町民の森」から上は車両通行禁止ですが、南の別荘地からなら進入できそう。。。

林道に出てから15分で ↓↓「表登山道」との合流点(H980m)

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そこから5分、「童話館」前から35分(1h)で「しなの木」(H1,042m) ↑↑ 標識には「登山者は大方小休止していく」↓↓ 倒木ベンチまで用意されちゃもう(笑)

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確かに周辺はシナノキ多め。再び登ると三合目夫婦岩↑↑で「七曲り」開始。と言ってもそんなにキツくはなく、↓↓四合目で「七曲り」終了。

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この上から、ブナの木の方が増えてくる感じ・・・↑↑  そしてキノコや苔岩がチラホラ出てきた。 ↓↓フカフカ

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「しなの木」から1時間(1h)で「日ノ出石」(H1,350m) ↑↑ 標識無し。左手がちょっと広くなっているので、ここで休憩。運動不足のナマった体で無理すると脚を傷めそうなので、今日はゆっくりペースです。

この先も相変わらず↓↓  六合目「ぶな林帯」↓↓

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この上部で ↓↓笹部分を抜けると、段々岩が多くなってきます ↓↓

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その岩にはコケがびっしり着生。。。↓↓↓おおおおおう・・・‥

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昨日一昨日と雨は降っていないはずなのに、心なしか道も湿っていて、岩も滑りやすいタイプ。東麓だから夜露おりやすいだろうし、北陸気候(湿気高い)の影響も受けてるんだろうなあ。。。。

写真を撮りながら進むと、↓↓ 左手に岩屋のような岩が突如出てきた。

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標識も何も無いけれどちょっと不思議な感じがしたので覗くと・・・これ↑↑、「ヒカリゴケだ!
山地図に載っていて、滅多に見られないと記憶していたので、この登山道を選んだ目的の一つではありました。画像ではわかりにくいですが、塗ったような蛍光キミドリ色!これが噂の・・・  ↓↓ もう少し上にも、少しだけ

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この上の大岩のところに八合目ひかりごけの標識がありますが ↑↑、ここではヒカリゴケがどれかよくわかりませんでした。。。
とにかくこの「ヒカリ苔エリア」から稜線まで、岩と苔、満載!

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岩に巻き付いた木の根の間に土や植物が堆積し、その上にフカフカのシダ類や地衣類やコケ類がフッサリ、モッサリと・・・美しい・・・ 毛皮のようにフサフサだったり ↓↓

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ビロードのように滑らかだったり・・・ ↑↑   キノコもどんどん増えてくる! ↑↑
もう、この部分のためだけにでも来る価値がある・・・!

八ヶ岳「コケ女子」なんてキャッチで釣ってるほど「苔の美しいルート」が多いですが、緯度が違うからか当然にあちらとはちょっと様相が違う。このステキ景観は標高1850m以上の黒姫山全体に広がっている感じです。とあるサイトでは「プチ屋久島のような植生豊かな世界を、静かな雰囲気で楽しめる」。また随分違うエリアの話だなf:id:wistorian:20190926193801p:plain

この後ガスの上に出て(やったf:id:wistorian:20190926193554g:plain)、 ↓↓九合目「あおとど帯」の標識を過ぎると・・・

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「日ノ出石」から1時間30分で「稜線合流」(H2,003m) ↑↑
あれ、稜線に出たらカルデラ跡が見えるかと思ったら、全然見えないのかf:id:wistorian:20190926193801p:plain
カルデラ跡に聳えている(と思ってた)「小黒姫」(「御巣鷹山」H2,045m)は樹間にチラチラ見えてるけど ↓↓、もっと火山チックかと思ったら 「鬱蒼と樹木が茂ってるかわいい小山」だf:id:wistorian:20190926193801p:plainf:id:wistorian:20190926193801p:plain

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合流点から左手(南)へ、山頂に向かって稜線 ↑↑を進むと、右手にカルデラ跡も見えてきた! ↓↓

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荒廃した火口砂漠じゃなくて、草原だ・・・ 紅葉も綺麗

噴石っぽい大岩を横目にしながらどんどん進むと、「稜線合流」地点から10分、「日ノ出石」から1時40分(2h)で、山頂!(H2,053.4m) ↓↓

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うん、何も見えません。。。
雲の上に出たので下界や野尻湖はもちろん、東側がガスって本来の北ア、北信五岳などの眺望も見事にゼロなのは仕方ないのですが、西側(↑↑祠の後ろ)は樹木で遮られ、まさかの「カルデラ跡側の眺望ゼロ」状態。稜線に出たらドカンとカルデラ跡を見渡せると思ってたのに、想像と全然違った・・・

石祠には「七つ池竜王 大毘沙門天王 黒姫弁財天」 何でやねん
「702年(大宝2)役行者(えんのぎょうじゃ)が火口湖で弁才天を拝した」とか。

ここでいつものエール休憩。

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山頂から見えたのはこの先の ↑↑「新道」の稜線と、どこだか謎な「下界」 ↑↑(一瞬。古間あたりの丘陵かな・・・)。出逢ったのは表登山道で3組5名、山頂で女子ペア1組のみ。この後は誰にも逢いませんでした。  さて、下山です。

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山頂から5分チョイ(10m)で ↑↑「峰ノ大池分岐」(H1,974m)。 ↑↑この区間は(写ってないけど)リンドウ多め。秋ですねえ。↓↓ 分岐の先は、歩きにくい岩ゴロをくだり。

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「峰ノ大池分岐」から20分(30m)で「西登山道との合流点」(H1,827m)↑↑
ここから左手(南西)に行くとすぐに「峰ノ大池」↓↓ ※地図では「大池」

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こういう静かな池って、イイですよね・・・  合流点に戻って今度は北東へ進むと、待望の「七ツ池」です!↓↓    おお~~~↓↓

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凄い・・・ 湿原かと思ったら、笹原ですよコレ・・・!!

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↓↓もしかして昔はあのガレ道を直登して良かったのかな?と思うような標識

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   右上端が山頂↑↑  山頂の真東直下には、↑↑噴石らしき岩溜りも見える

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↑↑「七ッ池」は見渡せないので池の数は数えられなかった。バック↑↑は小黒姫
ここでついつい、20分以上撮影。遠回りだけど降りてきて良かった

名残惜しみつつ笹原(H1,817m)を後にして1,855mまであがり、その先アップダウンしながら進むと↓↓、「峰ノ大池」から20分(35m)で「黒姫乗越」(H1,870m) ↓↓

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ここから ↓↓「小泉山道」で下山。

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が、最初の急坂(越見尾根)をくだっている最中に雨が!!(なので ↑↑一番最初しか写真撮れなかった・・・) この山の岩は滑りやすくて、岩の無いところは急坂なので、土がズルズル・・・・・・スピード出せません

雲の中に入っただけかと思っていたら、スキー場に降りるまでずっと降ってて。森林帯なのでそんなに濡れなかったけれど、雨具を全部装着すると暑いので、上だけ羽織って続行・・・(=脚が濡れる)。下界もきっちり雨だったようです。もし晴れてたらこの尾根から越(新潟県)が見えたのかなあ・・・

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「黒姫乗越」から25分程で ↑↑急坂終了(H1,620m)。ここから左巻きですが、↑↑この部分も岩や木で歩きにくく伐採後の笹根が出ているところもあって、それはもう滑る滑る・・・下草も多くて靴も服も濡れる~ ↓↓おかげでキノコが綺麗・・・

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今日も泊るから、洗濯も乾燥もできないのに・・・
「黒姫乗越」から45分(1h)で「姫見台」(H1,559m) ↑↑ ようやく普通の道になった・・・と思いきや、今度はスキー場の↓↓リフト(H1,170m)が見えてゲレンデ部分をくだるようになると。。。

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うわ、背丈ほどの草   これはまだ「序の口」の部分・・・↑↑
もう、ビッショ確定f:id:wistorian:20190926193801p:plainしかも上部は急斜面だから、再び滑る滑る。。。最大傾斜25°、スキーなら余裕だけど、「徒歩で雨でコレ」はキツ(笑)

やっと斜面が緩くなってくると、道が無くなりました。あれれ。そこで右手のリフト降り場へ進むと、モヤの向こうに↓↓「童話の森コース」の標識が。

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ここからこの「第1リフト」(H1,100m)の南側に沿った広い草刈り部分 ↑↑をまっすぐ降りるようになり、ひと安心。雨もやんだ

一応この時期、このスキー場(グリーンシーズン)コスモスの見頃で「パノラマリフト」が動いているはずで、それはこの「第一リフト」のことだと思っていたのですが、全く動いていないしコスモスも見当たらなかったので、もしかしたら「第三リフト」のことなのかもしれません ↓↓

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お、スキー場黒姫高原スノーパーク)の「コスモスプラザ」が見えてきた↑↑
「姫見台」から45分(1h20m)で↓↓「小泉登山口」(H825m)

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スキー場隣接の「町営P」(登山者用)はここから北方向ですが、Wはこの↑↑車両通行止の道(舗装路)を南へ。「小泉登山口」から10分で「童話館」前(H820m) ↓↓

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は~・・・運動不足と雨で時間かかった。。。やっぱり宿とっちゃうと、当日の天気で登山日を変えられないから不便ですねえ・・・
でも、下界の眺望無くもコケとキノコと笹原の美しい世界を堪能できるイイ山です

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去年撮った「晴れの山容」も    ↓スキー場

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