Wの記録

Wこと天羽の趣味の記録。主に山と遺跡史跡。信州飲食店情報へはリンクの食べログIDから、サークルサイトはツイッター@Wistoria_Tからアクセスください。     (2019年9月Yahooブログより移転。それ以前の記事は画像がズレて読みにくいですが、とても調整しきれないので。。。)

中ア・檜尾岳(長野県) ~檜尾尾根ルート~

去年に続き、二度目の木曽駒「登山」。
 
前回の上松Aルートが大変良かったのでまた木曽側から登りたかったのですが、今回は「ロープウェイで下山」
という条件があったので、伊那側からのアタック。「台風が日曜に来る」という予報だったので、有休とって金曜から行ってきました。
 
★★★★★★ 檜尾岳(2,727.7m)剣岳(2,931m)(長野県宮田村) ★★★★★
登山タイム(/標準CT):登り4時間20分(檜尾尾根/6h50m)---縦走2時間55分(3h45m)---降り30分(千畳敷/1h)
標高差:UP:約2,100m/DWN:約400m 距離:約13km 出発地:檜尾橋バス停
条件:一人、テン泊装備、金~1泊、晴天/晴天
 
イメージ 1ロープウェイ駅「しらび平」まではマイカー規制の為、菅の台や黒川平などのバス停P(普通車¥500/回)に駐車。ここは「何日停めても¥500」なので、とても親切。
←6:15に松本ICに入り、平日のバス始発7:15に間に合うも、バス停は既に行列でした。
 
臨時バスの3台目に乗り、
↓「檜尾橋」で一人、下車。H1,174m。
イメージ 6
菅台BCから¥400、路線バスなので料金は車内でも払えますが、バス停のチケット売場でチケット購入可能。
下りのバス停奥には東屋が…↓
イメージ 7
この橋を渡り、ヘアピンカーブを1個登り、左斜面に大きな沢を過ぎると、左手に登山口↓。H1,211m。
イメージ 8
朝8時、快晴。
登山、スタート!  急階段……↓
イメージ 9
最初はこの県道に面した急斜面を、小さな沢を何度も横切りながら、ジグザグジグザグ地道に登ります。
色々なキノコがわんさかあって楽しいですが、そのうち沢もなくなって、静かな林間をジグザグ、ジグザグ……誰にも遭わないし、道結構飽きます。

それに、岩も無く緩い道なのですが、たま~に恐ろしく狭かったり、斜めだったり……ここ、降りには選びたくないな~  でも檜尾尾根、一般的には下山路として人気みたいです。
こんな標識jが頻繁に設置↓
イメージ 10
やがて尾根に出ると沢音は消え、替わりに眼下にあるバス路線の県道からエンジン音が頻繁に聞こえ始めます。すっごい増便している模様。
 
県道の登山口から1時間50分(2h50m)で、「赤沢の頭」(H1,992m)↓
イメージ 11
ここから本格的に尾根道。最初は緩やかですが、徐々に岩混じり&緑深く、ステキな風景に。
イメージ 2
キノコは益々多く、コケ類も綺麗。
休憩できるような場所も頻繁に出てきます。
イメージ 3
アルミのハシゴも出現↓。全部で6個はあったでしょうか、全部アルミ製。
イメージ 4
その内、道が荒れてきました。
お盆が過ぎたからもう除草しなくていいや――って感じじゃなく、ここ、もしかしてナチュラル志向?と思うほど、伐採されていない…… 地図には「迷いやすい」となっていますが、迷うような脇道はありません。「ここってホントに登山道?」と心に迷いが生じる………という感じです。

赤テープが頻繁に出てきますが、段差は急に大きくなるし荒れてるし、伸びた草木が道を塞いでいるし……リュックがかなりひっかかって破れかけました
イメージ 5「赤沢の頭」から1時間20分(2h)で「シャクナゲのピーク」(H2,445m)。看板は見当たりませんが、恐らくここだろうな…というピークが。
←そこから降るとこんな看板が出て、緩めのアップダウンを数回越えます↓
イメージ 12
地図では北からの谷入りで尾根が挟くなっている鞍部に、休憩にもってこいなスペースが。ここで小休止。
この鞍部からまた登り始めると、大岩がポコポコと出現し始め…↓
イメージ 13
やがてハイマツが出てきて、低木となり……↓
イメージ 20
鞍部から15分で↓森林限界(ガスってしまった…)
イメージ 24
何度か目の前のピークを越えると、「シャクナゲのピーク」から1時間(1h30m)で「小檜尾岳」↓(H2,670m)
イメージ 25
標識は檜尾岳の方を向いていて、向こうの丘の上にチョコンと見える建物が、↓檜尾避難小屋
イメージ 26
「小檜尾岳」から少し降ると水場の標識↓があり、右手(北)に降るよう示しています。
イメージ 27
避難小屋はトイレがあっても電気水場は無いので、ここで給水。
イメージ 28地図にある「細い」は「水の出が細い」という意味でしょうか、実際は伏流水が十分出ています。しかし上下に砂地で、水場の真上を歩くと水が濁るので、脇を通って降るよう注意。
 
←「小檜尾岳」から10分(15m)で、「檜尾避難小屋」(H2,674m)。
イメージ 29
隣はトイレ(和式ぼっとん。鍵かからず)で、避難小屋というよりは無人小屋という感じ。ウレタンの断熱シートやシュラフやらが棚にゴチャゴチャ置いてあり、過剰に親切。内部は平床で、10人くらいしか泊まれません。
私が到着した14時前は先客一人だったのですが、16時には満杯になり、幕営が始まりました。
 
夕方少しガスが晴れて、檜尾岳が見えた→
 
中アはテン場がほとんど無く、ここも本来は幕営禁止。
しかし実際は、色んなところに幕営できる平らなスペースがあり、みな普通に張ってます。
そのせいか小屋前には、何かを焼いた残りカスやビニールの切れ端、ガラス瓶の欠片が散乱していて……
「中アは小屋が少ないから、管理側も幕営を黙認している」そうですが、だからと言ってゴミを残して良いという言い訳にはなりませんよね。何だかなあ…
 
翌朝4時。
外に出ると北斗七星が鮮やかに瞬いていました。↓やがて朝焼け……富士山までクッキリ。
イメージ 30
 
イメージ 14予報は嬉しい方向に大ハズレ!快晴です
 
←「檜尾避難小屋」から7分(15m)で、
  檜尾岳(H2,727.7m)。
イメージ 15
 
東を見ると、逆光の小屋と雲海が→
  
南の空木岳方面↓
イメージ 16
 
空木岳は100名山で、檜尾岳と違って大人気の山。小屋で「明日は檜尾尾根で降る」と言っていた人(全員ロープウェイで千畳敷から登ってきてた)のほとんどが、「やっぱり空木岳から降ることにした!」と予定変更してました。道理で昨日は誰にも遭わなかったわけだよ…
 
私も2泊できるなら空木岳から登りたかったのですが、駒ヶ根高原から登る尾根は長くてウネってて標高差2,000m。

こんな虫の多い山域で、9月登山はヤだな~
 
イメージ 17
 
西の三ノ沢岳→
 
前回、小屋の爺さまにこの三ノ沢岳をかなりオススメされました。何でも花が多くて、ここから見る宝剣岳が綺麗なんだとか。
 
今回も時間がないので行かれませんが、次回の行程には必ず入れたいものです。
 
 
 
 
そしてこれから行く、
剣岳方面↓
イメージ 18
 
ここから先、迷いやすいです。
 
檜尾尾根のように、ハイマツなどが伐採されていない部分がチョコチョコあって(やっぱ中アはナチュラル志向?)登山道が埋もれてしまっている上に、迷った人が作ってしまった道がそこかしこに、しかも「明瞭に」存在します。
 
その迷い道の方が広くて「×」印も無いし木や石で塞いでもいないのに、正しい道は狭くて木で塞がれている…… 
 
イメージ 48
正しい道に入ればやがて赤いテープが見えるから何とか進めましたが、「そりゃないよ…」と思う地点が何度も。確か、韓国人ツアーが遭難したのってこの辺りだ……なんか納得
 
北アの稜線は狭いので道が限られるし、×印や誘導標識がきちんと設置してあるので「迷いやすっ」と思った
ことなどまるでありません。片や中アの主稜は妙に広いし獣道のような分岐も多いし、千畳敷エリア以外はあまり管理されていない感じ。北アに慣れている人は、要注意です。
 
檜尾岳から200mほど降ると、170m登り。
檜尾岳から45分(1h)で「濁沢大峰」(約H2,700m)→
 
次なる「「島田娘」の手前は、100mほど降り↓
イメージ 19

御嶽山がますますクッキリと↓
イメージ 21
 「島田娘の頭」(H2,858m)↓
剣岳が大きく見えてきた…
イメージ 22
この先なだらかになり、右手にスペースが出てきたのでそこで休憩。実はこの日は二日酔いで、眠いわ喉が乾くわ……少ない水をなんとかもたせていたのですが、ここで飲み干します。
剣岳の向こうには、水場があるはず。。。 
御嶽山の右手に、乗鞍岳がかろうじて頭出し
イメージ 23
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
 
 
 
イメージ 31 「濁沢大峰」から1時間(1h30m)で、
「極楽平」(約H2,830m)↓
何か人が沢山いる…↓
イメージ 43
何人かは、極楽平に荷物(小さいリュック…)を置いて宝剣岳へ。
おいおい……
 
 千畳敷↓ 赤い屋根はホテル。
イメージ 44
あのホテルがロープウェイの山頂駅で、あそこから次々と軽装の人(ツアー客多し…)が登ってきます。
そして宝剣岳へ……
 
 
剣岳は地図に「危険」「滑落多し」と載ってますが、大体こういう方たちって地図は持ってないんですよね。
 
こんな看板があっても来ちゃいます、初心者↓イメージ 45
 
そして岩場をこわごわ這い登り、大渋滞を引き起こすのです……それも見込んでの標準コースタイムとはいえ、何だかなー。
 
私も「テン泊装備(大きいのでひっかかる)で行って大丈夫かな……」と心配してましたが、鎖や取っ手が過剰に設置されていて(だから初心者も通れちゃう……)、実際は不帰に比べたら大したことないレベル。
こんな感じ↓
イメージ 46
一箇所岩の下を潜るのですが、リュック背負ったまま通過可能です。
イメージ 47

「極楽平」から40分(1h05m)で宝剣岳(H2,931m)↓
イメージ 32
あの天辺に昇って万歳して写真撮るのが人気で、人の居ない瞬間を狙うのが大変でした。 
 
岩の左下には、壊れかけた木のお社が……→
イメージ 33
直下の千畳敷の眺めがさすがにいい


山頂から北東方面。
↓乗越浄土と伊那前岳
イメージ 34

↓本日歩いてきた稜線。空木岳方面。
イメージ 35
イメージ 36下りも相変わらず渋滞でした。
左下の奥に座っている人は、遭対協?の腕章をつけた見張りのおじさん。もっと危ない箇所あるのに、なんでこんな下の方で…??
 
剣岳から10分(20m)で乗越浄土(H2,858m)。
ここでロープウェイで登ってくる知人と、9時半に待ち合わせです。中アの山域はドコモがよく通じていて、朝からメールで居場所を報せあえたので、スルっと出遭えました。
 
この後は知人に付き合って、木曽駒登頂……の前に、駒ヶ岳頂上山荘で水補給。
地図には「水場6月まで」となっていますが、昨晩小屋で隣になった人から「蛇口から通年保水可ですよ」と教えてもらったので行ってみたら、トイレの手洗い場の水が飲料可だそうでテン場の人もそこから汲むよう指示されているとか。
トイレ(¥200)は洋式水洗で、とても綺麗。
さすが観光地。
イメージ 37
汲んだ傍から500ml飲み干し、小屋にテン泊装備を置いて、山頂へ。
北アは見えず。富士山も8時頃には見えなくなっていました。雲がどんどんあがってきています。
 
前岳御嶽山もそろそろ隠れる…
 
山頂の木曽側の社横にある売店が営業してたので(さすが連休初日)、お参りしてからお守りとビール(キリン一番搾り!¥500/350ml)購入
イメージ 38
持ってきたビールもワインも昨夜全部呑んじゃったので、なんとも嬉しい神の恵みです
イメージ 39
 
←宝剣岳方面も、モクモク。
 
残った食糧もツマミも全部食べて、13時。
下山開始。
イメージ 40
千畳敷から見上げた宝剣岳
 
伊那前岳から見た千畳敷も綺麗でしたが、千畳敷から見る景色も中々です。
 
ホテル下の剣ヶ池から見た稜線↓
イメージ 41
 
どこもナナカマドが綺麗に赤くなってましたね。
紅葉はもうすぐです。
 
この後ちょっと階段を登って、乗越浄土から40分(1h)で、千畳敷ホテル(H2,640m)。

は~終わった終わった。
下山が短いって、なんて幸せなんでしょう
 
ロープウェイ駅では「すずらんソフトクリーム」(鈴蘭エキスは入っていません)を購入して、帰ります。
 
下りのロープウェイはもう混み始めていて、行列15分待ち。
綺麗な格好のおねーさんが、風呂入って無い私(女です)の横にピッタリ並んできてもうドキドキ。(それ以上近づくなああああ……!)
イメージ 42

下山後、バス停近くの「こまくさの湯」は混んでいそうだったので、色々なところに割引券が置いてあった「こぶしの湯」へ。サウナが外にあったりレストランの奥に無料休憩所があったりと不思議な設計でしたが、そんなに混んでいなくて快適でした。