Wの記録

Wこと天羽の趣味の記録。主に山と遺跡史跡。信州飲食店情報へはリンクの食べログIDから、サークルサイトはツイッター@Wistoria_Tからアクセスください。     (2019年9月Yahooブログより移転。それ以前の記事は画像がズレて読みにくいですが、とても調整しきれないので。。。)

北ア・常念岳(長野県) ~一ノ沢ルート~

森林限界を越えてこそ登山と思っている私め、その「森林限界at信州」(=2,500m前後)を目指すとなると、
必然「有名山」になってしまうのは、もう……仕方ありません。
梅雨入り前に予定していた山はH2,200m程度なので、秋に後回し。

いよいよ夏山本格始動。
まずはこの山を、日帰りで。

★★★★★★★★★★★★★★★★★常念岳(2,857m、長野県)★★★★★★★★★★★★★★★★★★
登山タイム(/標準コースタイム):登り3時間50分(/5h55m)---降り2時間40分(/4h05m)
標高差:約1,650m  距離:約14km  出発地:冷沢P(一般用)  条件:一人、日帰り、晴天



前常念を通る本沢の急坂ルートに比べて、こちらは一ノ沢沿いの緩やかなビギナー向けルート。
標準コースタイムは往復で10時間。余裕で日帰り範疇です。

登山口は、松本市街地から25kmほど離れた「一ノ沢林道」。
常念岳登山口」より「セラヴィリゾート」「烏川渓谷」の看板に従うと、わかりやすいかも。
林道は擦れ違い可能で綺麗な舗装路ですが、道を横切る排水溝がハンプのようになっていて、
タクシーがかなり飛ばしているのでご注意を。

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←林道ゲートから、15分ほどで「冷沢P」へ。
ここは登山口より手前で、H1,210m。
朝7時、既に10台以上停まっています。
 
さすが100名山…!
 
この先にも路駐できるスペースはあります。平日の午前中なら何とか停められるかも…(完全に路肩からはみ出し駐車している、マナーの悪い奴らのマネはしないように!)
 
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Pからすぐの右手にある、冷沢小屋→
ここを通り過ぎる時、小屋の方から冷たい空気が流れてきます。
 
「あ、冷沢…」
 
 
 
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←駐車場からアスファルトを歩き、15分(20m)で登山口。
H1,323m。
 
ここに駐車できるのは客待ちタクシーや観光バスのみ。
登山口ではオヤジ2名が待ち構えていて、登山カードを催促します。タクシーは次々とやってきて、下山者を拉致っていきます。
 
さすが有名山!

さあ、「休憩入れて8時間帰還」で設定しましたよー。   登山、スタート☆

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まずは5分ほど先の山の神サマに、道中の安全祈願→
ここのお賽銭箱は大き目ですが、既に満杯です。
 
さすが過密山!(しつこい)
 
↓要所にはこんな標識が…
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距離も標高も記してあって、完璧です。
「あと○分」なんて要らん要らん。

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←登山口から45分(1h15m)で、「王滝ベンチ」。
H1,610m。
 
このルート、半分は沢沿いの左岸を適度に登る岩混じりの山道で、水場が豊富。
その為常にペットボトルを満タンにでき、荷物が重いまま最後まで訓練することが可能。
便利です。
  
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「王滝ベンチ」から25分で、烏帽子沢→
H1,750m。
 
丸太橋が何箇所かあるのですが、団体とかち合うとウェイティング…本当に多いですね、ツアー客……
 
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←いっそストック禁止にしちゃおうよ……
 
 
 
烏帽子沢から20分で笠原沢↓ H1,900m。
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ここから右岸に移動し、小さい脇沢道を登り、やがてまた一ノ沢に出ると、彼方に「胸付八丁」を降りてくる下山者たちが見えました。(↓黒い矢印のとこ)
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「王滝ベンチ」から1時間10分(2h)で「胸付八丁」。H2,000m。
 
ここからは左岸側の急斜面をつづら折に登る急場ですが、木段が設置されているのでそんなにキツくは無いです。
 
この斜面に高山植物がワサワサ咲いていて、綺麗でした。
 
お花畑ならぬ、お花壁。

「胸付八丁」から20分(30m)で「最終水場」。H2,250m。
標識の横の水場はチョロチョロなので、この直前にある丸太橋の沢で汲んだ方が早いです。
 
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「最終水場」からは、木の根と岩の混じる、段差の大きいジグザグ坂。
 
途中、こんな「ベンチ」が三箇所出てきます→
「あと○m」とか書いてあり、相変わらず親切。
 
しかし、「第二ベンチ」と「常念小屋」の標高差が
60mって信じられないんですケド…
 
 
 
「最終水場」からは35分(50m)で…
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←はい、着きました、常念乗越! H2,460m。
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同時に森林限界到達。
ここからはもう、ご覧の通り「北ア・メインルートの展覧会!」↑
赤い屋根は常念小屋で、テン場はこの右手の仮設トイレのまん前にあります(ちょっとヤな感じ…)。

丁度とても空腹だったので、岩に座ってお槍さまを眺めながら、30分ランチ。
ついでに最後の急坂に備えて靴紐を調整し、スラックスの膝下部を取り外します。

実は先月の八ヶ岳登山でデカい甲虫に刺され(咬まれ?)まくり、後日大変なことになったので、仕方なく今までの膝切りGパンを長ズボンに換えました。でも、急坂はやはり膝丈でないと!
この「膝下が取り外しできるスラックス」、M嬢が持っていて「便利だなー」と思ってはいたのですが「山モノは高い……」と除外。そしたらこの前、似たようなのがジャスコで3,000円弱で売っていたのです。(←松本にはダイエーが見当たらないので、ジャスコに乗り換えた)

最後の急坂は……コレです↓
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常念小屋から常念岳まで、
標高差400m、コースタイム1h。
小さい礫の混じる、急坂岩石場(浮石多数)です。
 
実はコレが一番キツかった……
 
ノンストップ30分で行くぜ!
…と思ったのに、その30分後には膝ガクガクで休憩(笑)
 
 
 
途中で撮った横通岳(H2,767m)方面↓
赤い屋根が常念小屋。
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右手の東側(松本や安曇野方面)は、ガスで1日中見えませんでした。後で聞いたら平地はドンヨリ曇りで、もの凄い夕立まであったそうです。
夏ってほとんど、市街地からは見えないんですよね、山。
 
 
結局50分もかかり、やっと山頂が目の前に……!
↓岩だ、岩頂だ!
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↓山頂のお社と方位展望盤@ まっさきに無事到着の御礼を…           ぐあ!お槍さまが!!↓↓↓
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そういえば、三角点はドコにあったのだろう…(祠の中??)

見てください、この景色↓
イメージ 19 ↑山頂から
イメージ 20 ↑全景
イメージ 21 ↑お槍さまUP。懐かしい…
イメージ 22 ↑穂高くん達。左奥にはうっすら乗っ鞍。

鉢盛山からの眺望なんて、目じゃないですよねー。
あまりにもウットリな為、特に用はないのに、なんと山頂に40分近く滞在……

途中で知り合った「100名山おじさん」と写真撮り合ったり、
初めて山頂でソフトな電波(ホンモノ!)が立ったので、ビックリしてM嬢にメールしてみたり。
そして登山マップを広げて、「次回・夢の計画」を立てたり……

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←雲ノ平、行ってみたい――っ
(そっち?!)
 
マップには「日本最後の秘境」
なんて書かれています。
 
そうやって人を誘惑するんだ、
山地図め。

そして「次なる常念」の課題、蝶が岳へ続く登山道↓
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あの「雪庇が出来そうな稜線」を見ると、北アだなあ~…って感じしますね。
とととと、通りたい…っ 岩場りたいっっ

でも、日帰りなんです、今日は。
後ろ髪ひかれながらも、12:30、下山を開始。

足の親指の裏が靴にあたって水ぶくれてきたので、帰りは休憩を2回入れ、フツ~に降りました。
(「ニセ登山靴には入っていない寿命5年のクッション」は、まるで役に立っていないようだ…#)

午後になっても登ってくる人が結構居ますね。
今日は小屋で一泊して、ピークアタックは明日なんですよね、多分…。

ところで。
この山で初めて、全身「正式な登山グッズ」で身を固めた女性数名と擦れ違いましたが、足元の覚束ない人ばかりで心配になりました。見事なビギナー歩きなのに、荷物が妙に多いし… で、一緒に居る男性がヒョロい。
大丈夫か…?? 最近の雑誌に乗せられて、うっかり来ちゃったのか…?!
「かわいいあの子を山に誘っちゃおう」なんて安易なコピー、やめろよなー……

そんなどーでもいい事も考えながら、恙無く15:30にPへ帰還。

最近登っていた低山の2倍の標高差とコースタイムだったので、少々膝が笑いました。
通常500mlで済む飲料も、今日は1.5L摂取。
なのに山でトイレは1回も行かずに済むのだから、一体何がどれだけ体から流れ出たのか…
体重は2キロ減。やばい、食べないと!

  そんなこんなで、

  休憩含めたトータル滞在時間は、8時間25分。

昼摂食&山頂で1時間以上ダラダラしたおかげか、予定オーバーです。
ちっ。

まあ、コースタイム10hのところを6h30mで帰着できたので、まずは及第点、かな?
本当は行き3時間半、帰り2時間チョイという妄想タイムを設定していたのですが…

しかし私、帰りにマニュアル車を運転せねばならぬ為、あまり山で無茶はいたしません。
クラッチ(かなり重い)が踏めなくなったら、帰れませんもん…

とりあえず「日帰り常念」はこれで修了。
次は大人しく、ツバクロでも行きますかね…