Wの記録

Wこと天羽の趣味の記録。主に山と遺跡史跡。信州飲食店情報へはリンクの食べログIDから、サークルサイトはツイッター@Wistoria_Tからアクセスください。     (2019年9月Yahooブログより移転。それ以前の記事は画像がズレて読みにくいですが、とても調整しきれないので。。。)

北ア・唐松岳(長野県) ~八方尾根~

いよいよ来ます、魔のお盆ウィーク。
7月の3連休でさえ例年にない過密ぶりを見せた北アルプス。そんな時期の山に幸せは転がっていません。
故に大混雑期間は、毎年家で大人しくしています。

更に前回の日帰り常念から日が経っていないので、今週はナシの予定でしたが…

そうすると2週間も登らないことになってしまいます。
ここに住んでいてそれは勿体ないと、急遽簡単な山へ行くことにしました。

八方尾根スキー場を使って、楽々ハイキング☆

★★★★★★★★★★★★★★★唐松岳(2,695.8m、長野県白馬村)★★★★★★★★★★★★★★★★
登山タイム(/標準コースタイム):登り2時間15分(/4h25m)---降り1時間40分(/2h50m)
標高差:約850m  距離:約10km  出発地:八方池山荘  条件:一人、日帰り、晴天?


本来は「ロープウェイやゴンドラを使うような登山は登山じゃない!」と思っているのですが、

 日帰りでサクっと短時間で行かれる、森林限界を超えた山――

なんて、ここしかなかったんです…

いつも白馬三山がドカンと見えていた、魅惑の八方ゲレンデ。
高山植物のお花畑も多数だとか。

まあ、たまには観光登山もいいじゃないですか。
「いつか行きたい」と思っていたし、使うのはロープウェイじゃなくてリフトだし。
ということで。

松本からは70km、1時間程で白馬です。
国道148からオリンピック道路(県322)に入ったら、「黒菱林道」の看板に従ってゲレンデ内へ。
この林道は擦れ違いギリの舗装路ですが、牧場用のハンプや蓋ナシの側溝(山斜面側)があるのでご注意を。

イメージ 1
5kmほどで、黒菱P到着→
既にH約1,500m。
足湯があり、牛もいます。
カフェテリアは営業していませんが、トイレは使用可で、無料でウォシュレット(上はチップ制)。
 
ここから黒菱第3ペアリフト&グラートクワッド
(共通\1,000/往復)で、八方池山荘へ。

イメージ 2
←八方池山荘近辺、H約1,840m。
八方ゲレンデの最上部、山荘は営業しています。
横の売店小屋では、お土産やブルーベリーソフト、ビール、書籍類も販売。
イメージ 3
 
 
 
 
 
 
 
トイレ小屋の横を過ぎてすぐ左へ行くと、観光客用の「ジグザグ木道」ですが、登山者は敢えてここを右。
岩だらけの尾根道を、まっすぐ楽しくダッシュしましょう★
イメージ 4 山地図にはこういう尾根道が記載されているのだけれど、合流後は岩に×印が書かれていたりロープが張ってあったりで、通っちゃいけない雰囲気でした。
 
←八方山から見た尾根筋。赤い屋根が出発地点。
イメージ 5
最後のトイレ小屋(右上の建物)を過ぎると木道と合流。
その先は観光客で大混雑です。
まあ、登山道もほぼオールシニアの登山者で混雑していて、ペースダウンを余儀なくされましたけど(^^;)

さらに、本来は白馬三山が目の前に展開するはずが、この日はガスで真っ白。
眺望ゼロで、蒸し暑かったです。

イメージ 6
←靄の中から次々と出てくるケルン。
遭難防止の為の石塔(超訳)です。
イメージ 7第二ケルン↑
第一ケルンは、八方池山荘よりちょっと下。
イメージ 8第二からすぐの、八方ケルン→
イメージ 9
出発地点から40分(1h30m)で第三ケルン↑
有名な「白馬三山を映す八方池」はすぐソコ。
イメージ 10
←しかし今日はこんな状態…
 
イメージ 11
 
「唐松に来て白馬三山が見えないなんて!」と愚痴っていた人が何人もいましたが、高山植物はきっちりワンサカだからいいじゃないですか。
 
このルート、蛇紋岩の植生とかで山荘から八方池の間は森林がありませんから、道なりにず~っと「咲き乱れ」。
 
しかもご丁寧にこんな説明札が立っているので→
果実にならない花にはとんと疎い私でも、
 
「キンロバイが健気に咲いているよ」
 
なんてセリフが吐けるように。

イメージ 12
八方池を過ぎると人が減り、森林帯へ入ります。
う、狭い。
 
イメージ 13
第3ケルンから50分(1h20m)で丸山ケルン→
イメージ 14
ここの銘盤は
 「鳥海勝雄君風雪のため遭難永眠す記念としてこの指導標を建てる」
 
…ってことは、墓標?!;;
 
←丸山ケルンから先は、こんな感じの登山道。
岩が多くなってまいりました@
 
なんとこの尾根で――雷鳥、発見!!
イメージ 15

長野県の「県の鳥」です。
「一度は見てみたい山の動物ベスト3」のトップだったのですが、思いがけず遭遇…

イメージ 16←丸山ケルンから35分(1h20m)で、唐松小屋到着。
赤茶の2階建て建物が、2棟。
 
いやこれはもう、「小屋」ではないでしょう…
売店?のお品書きには「生ビール850円、チーズケーキアイス400円、コーヒー500円」、中華丼・ラーメン・パスタもオーダー可能のようです。
スゴイ…
 
テン場はこの写真左下の段々斜面。
 
晴れていればこの目の前に立山山塊が広がるのだろうけれど、今日は真っ白。
小屋前は風も強く、寒いです… 長袖長袖。

イメージ 17昼食を軽く摂って山頂へ向かうと、「私はコマクサ」というタイトルのついたステキな看板がありました。
有名な詩かなー?と思って読むと、
 
「私たちは砂地に長い根をのばします(中略)コマクサのすみ家には入らないで下さい   富山営林署」
 
……おい!;;
イメージ 18
↑看板を過ぎると両脇にコマクサが生えています。
 
←イワカガミとどう違うのだろう…
 
 
……葉っぱかな。

唐松小屋からは北上するので、左手が富山県、右手が長野県になります。何も見えませんけど。

ふと、山頂手前の西斜面を見ると…―――――――――――――――――― あ!(また)雷鳥だ!!↓
イメージ 19
この斜面、ずーっと見ていると、あちこちに首がヒョコヒョコ出てきます。まるで雷鳥広場。
雷鳥って、こんなに簡単に見られるものなんだ……
イメージ 20
羽をふくらませてバサバサしたり、トポトポ歩いたり… 
か…かわいい…;;
こういうボテっとしてトロそうな野生動物、大好きです…

イメージ 21
唐松小屋から10分(15m)で、唐松岳山頂→
 
晴れていれば剣岳が見えるそうですが(以下略)
 
う~ん、白い。
 
ところで、今回の地図は「BIRD'S-EYE-MAP」で、標準コースタイムはこの地図から引用しているのですが……メチャクチャおかしいです。
多すぎます。
今回は「チャレンジ精神ゼロ」で登ったのに…
 
お花畑タイム込みですかね…
 
これなら白馬岳まで行けたな…

とにかく、このまま帰ると早すぎて「温泉出る頃にまだ日が高い」というイヤ~なタイミングになってしまいます。
何より、物足りない!

ここは一つ……

白馬岳へ繋がる稜線を、チョッコシ(←出雲弁)覗いてみましょうかねえ~@

イメージ 22
その名も
「不帰(かえらず)の嶮(けん)」
 
地図からも名称からも、ステキな岩場らしいことが伺えます。
この不帰(かえらず)まで行って、帰ってきちゃおうという趣向。 
 
←帰路の八方池周辺で、ガスの晴れ間に撮った御姿(左がⅡ南峰/H2614mで、右がⅡ北峰)
 
うひょ―――@@

楽々ハイキングなんて、やっぱり我慢できるわけがないですよね。
日帰り仮性縦走です!(^^)

山頂から北斜面をH100mほど一気に降って最初の岩を過ぎると、ガスが晴れ気味で岩がよく見えました。
途中の谷間や遠くの山斜面に幻想的ガスがかって、それはもう素晴らしい景色。
人は少なく、道も狭くて急。&、岩!岩!岩!

イメージ 23途中の景色
イメージ 24谷間→→→
 
本当はもっと素晴らしい色彩なのに…
イメージ 25Ⅲ峰
イメージ 26Ⅱ北峰
(南峰から撮影)

この先の北峰からⅠ峰の間にクサリ場があって、最高に楽しそうですが……残念ながらここでUターン。
あまりにも景色が素晴らしく、30分以上も鑑賞会をしたからか、時間切れです;
それでも唐松岳山頂からⅡ北峰まで、1時間(2h20m)で往復できました。

イメージ 27
美しい岩を見ることが出来たので上機嫌で唐松山頂へ帰還し、その勢いでノンストップ下山。
ふうう…満足…
 
←帰路はガスがやや晴れて、少しだけ顔を見せた稜線。
 
冬は美しく、夏は雄雄しい感じ。
惚れますね~

 そんな感じで、
 トタール滞在時間は6時間40分!(不帰の嶮込み)

眺望という点では全く残念な日でしたが、眺望などある意味どうでもいいと思っている私にとっては、雷鳥と岩と山景色が堪能できた「予想外にステキな登山」でした。
 
更に、スキーシーズンは休業している「おびなたの湯」にも行かれて、ホクホクです(*^.^*)
※リフト乗り場で白馬温泉の割引券(500円→300円)販売。

白馬エリア、また行こうかな…

※おびなたの湯
 10~18時(3・4月は11~16:30)、11~2月休業、\500
 野天岩風呂のみ。脱衣所等も全て野天。洗い場は3個のみ、積雪期間は使用不可。
 アブ除けのネットで全面覆われていて、川沿いなので夏でも結構快適。
 アルカリ単純泉、掛流し、源泉51.4℃で加水ナシ。シャワーも温泉。
 Bソープ・リンスinシャンプー・ドライヤー・ハエタタキ設置。