Wの記録

Wこと天羽の趣味の記録。主に山と遺跡史跡。信州飲食店情報へはリンクの食べログIDから、サークルサイトはツイッター@Wistoria_Tからアクセスください。     (2019年9月Yahooブログより移転。それ以前の記事は画像がズレて読みにくいですが、とても調整しきれないので。。。)

☆北ア・焼岳(長野県) ~新・中の湯ルート~

以前から目をつけていた100名山
標高差が少ないので「ヘタレ気味の山の会の企画にどうかな」と思いながらも、登山口がよくわからなくて保留にしていたところです。御嶽山の影響で敬遠されがちないわゆる「活火山」ですが、御嶽山浅間山も登ったメンバーだから大丈夫。(というか、そんな選り好みはナンセンス)

この前の富山旅行安房トンネルを使わず敢えて旧道を通り、なんとなく場所もP状況もわかったので、下見に登ってきました。
★★★★★★★★ 焼岳 (2,444.3m、長野県松本市★★★★★★★
登山タイム(新・中の湯ルート/標準CT):登り1時間50分(/2h55m)---降り55分(/2h)
標高差:約840m  距離:往復約7km  出発地:中の湯P?  条件:一人、日帰り、曇天
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蝶ヶ岳から撮影した焼岳
※かなり望遠。私のカメラの性能ではこれが限界。。。

この写真ではわかりませんが、紅葉も散りまくった季節なのに、肉眼では綺麗な黄緑色が山麓を飾っているのが見えます。綺麗。

実際登ったら、あの黄緑は笹でした。
へええ……笹原なんて、北アでは珍しいのでは…??

<アクセス>
上高地の入口「中の湯ゲート」。
ここがマイカー規制の始点で、右折すると上高地へ向かいますが、左折すると「岐阜高山方面」へ抜ける「安房峠
トンネル」の入口に向かいます。そこを左折してすぐ右折すると、国道158「中の湯→」に入ります。
岐阜側から来た人は、安房トンネルが終わったらすぐ左折です。

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酷道と言うほどではないけれど、信濃側はたまに擦れ違い困難で荒い路面、前半はつづら折の急登道。そこをゴンゴン進み、中の湯温泉旅館を過ぎて3つカーブ(No,8-9-10)を曲がると、広い緩カーブの内側に駐車スペースがあり→
その対面(右手)が登山口↓ H約1,610m。
目立つものは何もナシ。
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登山道から見た、登山口P↓  無駄に広い・・・
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ご覧の通り満車近かったので、もう少し先にあるスペースに駐車↓
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そこからちょっと登って振り返ると、目指す山頂が見えます↓(更に登ると、白骨温泉への分岐点)
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↓登山口Pの向こうには、穂高連峰・・・
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いいロケーションですねえ
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でもここ、9月に通った時は、朝の6時で全てのスペースが満車でした。紅葉の時期はもっと凄かったはず。
簡単でイイ山ですからね・・・
しかも混雑期は山頂直前で行列だとか
時期を外すか、平日登山をオススメします

そういう次第で時期を外しまくったW、更にここは標準コースタイムが往復5時間と短いので、今日はノンビリ登山です。9時、出発!

さっそく登山口に掲示物→
焼岳小屋~上高地冬期通行止めです
ええ――…
「冬期」って、10/31~5月中旬」は早すぎ&長すぎませんか 作業の都合上仕方ないだろうけど・・・大正池に降りて、アルピコバスで「中の湯」まで戻る「周遊ルート」にしたかったのに

しかし「中の湯」バス停がかなり下(中の湯ゲートの近く)なので、出来ればそこから始まる「中の湯ルート」を
登ろうとしたものの登山口がわからず、「今日はもうこの新・中の湯ルートの往復だなー」と思ってはいましたが……                     トドメ↓
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「中の湯ルート」、利用不可……(=廃道)
道理で登山口がわからないわけだ(ここかな~と思う広いところはあったけど、獣道っぽかった…)。

手元の昭文社地図(2010年発行)には両ルート載っていますが、最新版は直ってるかな?
国土地理院のネット地図には「新・中の湯」しか載っていないけど、他のネット地図には「中の湯」しか載ってないな・・・

これは、登山口からすぐに設置してあった、御嶽山の教訓的看板の図。(すごく新しい…)
←地図全面はこんな感じ。

なるほど、焼岳が「レベル3」になったらR158が沢渡から規制されて上高地に入れなくなるし、冬に岐阜側へ抜けることも出来なくなるんですね・・・・・・(※奈川から野麦街道で越県出来るけれど、あそこは冬期閉鎖

もちろんこういう活きのイイ山を登る時は、登山当日に気象庁のサイトをチェックしています。でも御嶽山の場合はその情報が更新されていなかったのだから、意味ないですよね。
霧島山みたいに、前日の「火山性微動/地震」の回数をネットに掲示してくれたら、自己判断のしようもあるのですが。。

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登山口からはしばらく緩く右巻き→
やがて岩と木の根交じりの急斜が始まります↓
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岩で歩きにくいですが、太い丸太で階段やら渡しやら、ベンチも2~3個あって、よく整備されています
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緩い山かと思ったら、結構メリハリ。

しばらくすると、緩いタルミ部分に何度か降りて
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道はどんどん緩くなり・・・
山頂が見えてきた!
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登山口から1時間(1h25m)で、
「下堀沢出合い」(H約2,030m)↓
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↑広場なので山頂がよく見えます。雪解けでグチャグチャですが、右手前にベンチあり。右手奥に、「中の湯ルート」がくっきり。まだ跡追えるくらい残ってるかな・・・?
      ↓左が南峰、右が北峰↓(の尾根先)
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ん…?
南北の間の稜線に何か・・・盛んに噴き出ている・・・ような??↓↓↓
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しっかり硫黄泉臭いし・・・・・・

いえ別に、噴出しているのはいいんです。火山ですから当たり前。御嶽でも阿蘇でも白根でも浅間でも、火口やどこかしらでモクモクやってますものね。
でも確かこの山、南峰と北峰の間の稜線に出たら、登山道は北峰に向かうはず。=モロ、あの前を通るってこと…??
昭文社の山地図を見ると「火山ガスに注意」
いや、注意してもね……
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←下堀沢。「火砕流の跡」じゃないかな(笑)
  笹の黄緑がキレイ

頭の中で必死に『風呂人』や『ネウロ』を思い出し(←色々間違ってる)、「火山性ガスは無臭のことがある」とか「下に溜まる」とか考えながら登りましたが、そういえば先に駐車していた沢山の人たちが前を歩いているはず。ヤバかったら、その人たちが既に倒れてくれているはず、です。

↓「出合い」からは、下堀沢の右岸を急登。
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皆大した装備もなく無事下山してくるので、ドキドキしながらも進みます

ところどころハシゴが設置してありますが、段差も大きく全体的にキツめ。
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←右手に霞沢岳が丸々見える
もちろん、穂高もチョロっと↓
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例の場所に段々近づいてきた・・・
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やがて沢上部で左岸へ移り、岩ゴロの斜面を通って稜線へ直登
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吹き降ろす風が強くて寒い

「2300」と朱で書いてある岩を過ぎると・・・稜線です。
稜線から西の景色がまた・・・!!↓(立入禁止)
左は昔の?火口湖↓  右のザクザクが火口↓
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不思議なカタチ・・・・・・・・・・・・・・・     火口からは、ほのかに煙が沸いてます↑
ふと右手を見てみると、「ほのか」どころではない、こちら↓↓↓↓
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まさかの噴出孔真横通過(笑)             登山道はここ。ほら、↑白丸マークが・・・

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すごいわー。これは初だわー。
いや、別府とか熱海とかの街中はこんな感じですけれど・・・ 山で・・・!!
しかもここ、モクモクじゃなくてブシューってイってますよ(大笑)

←登山道は北峰を右巻いて、東から登らせるつもりです。行くしかありません。さすがに物凄いタマゴ臭で若干喉も痛いので、手拭いで鼻口を押さえて前進。

途中で撮った、南峰(H2,455.5m)↓
こっちの方が高いのですが、登山道ナシ。
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山頂を右巻くと、上高地方向が見えました↓
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そして進行方向の左手を向くと・・・・・・
            うわ↓  モクモク
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しかも黄色いよ… って言うか、
岩に硫黄結晶のツララが……! 
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これ、高いんですよね。
今は工業的に生産できるので廃れたようですが、天然硫黄結晶の生産は一時期ニホンが世界イチだったとか。

←キケン(ドクロマーク)
そりゃそうだ・・・

でも、登山道のそこかしこからでモワモワ湧き上がっているので、もうどうでもいい感じ・・・
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後日、地勢図を見たら、火口ではなく山頂に「噴出口マーク」がありました。うん、正しいね

ここが噂の「行列を作る狭い岩部分」↓
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狭いというか、一箇所だけ難儀な段差がある。ハシゴ設置したらいいのに・・・
そこからザレ気味の斜面をちょっと登ると、「下堀沢出合い」から50分(1h30m)で、山頂(H2,444.3m)↓
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                     上高地
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残念ながら、ガスってしまって穂高は見えず・・・                     大正池と霞沢岳↑
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山頂には常時10人くらいでしたでしょうか。
焼岳小屋の緑色の屋根がよく見えました。
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南峰の方へ行くと、さきほど真横を通った噴出口が真上から見えます→

ここも真っ黄っ黄。よくまあ、あんなすぐ真横を・・・           登山道↓
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      火口は相当深そうで、底は見えません。 ↓昔は火口周辺を周れたのか、道がついてます。
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火山が好きで色々見てきましたが、今のところ国内で一番ステキな火口はここだと思うんですよね。でも、ここは一目では見渡せないので・・・・・・北峰からiPhoneでパノラマ撮影 (7/27)  
  ←信州   ↓噴出孔   ↓南峰         ↓火口湖          ↓火口   新穂高
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夏の方が噴出量多いって噂を聞いたのですが、本当でした。

帰りはノンストップで下山し、山頂から55分(2h)で登山口帰還。
滞在4時間の、良い秋山でした

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下山後の温泉は中の湯でも良いのですが、利用は17時まで。日帰り温泉の方が気楽なので、慣れない県外車やバス&トラック(トンネルで恐る恐る擦れ違い)でノロノロ渋滞の158を降り、元・波田町営の竜島温泉へ→

掛け流しでチョイ白濁した、良質のヌルヌル湯(=アルカリ性泉)。近年リニューアルしたからまあまあ綺麗だし、カランの種類もいい(シャワー手動)。リュック置場は玄関の中。うわ、サイトが今風になってる!

場所がわかりにくく、混雑時は使いにくいのが難点ですが・・・・・・お湯の良さはピカイチ。(松本平には本当の掛け流し日帰り浴場が少ない・・・) レジで売ってるお餅や饅頭は、安くて美味しいですよ~
W一押し!の温泉です

<2016年5/22の画像>
暖春効果で完全無雪!!でした。
            広場から撮った焼岳↓     ピーカン
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           穂高↓                 上高地↓                 大正池
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                   穂高から焼岳小屋の稜線
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             小さい青緑色が↑焼岳小屋
       笹ヶ岳?↓          谷の下は新穂高
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               乗鞍
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ちなみに例年の5月はこう↓(2017年5月14日)
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あれ・・・・・・違いすぎる……8~9割積雪って…… 
            下堀沢から見た南峰↓  もはや「焼岳大雪渓」と言っても差し支えない・・・
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                                               右端のアレはボーダーの滑降跡↑
通常「崩落激しく危険なので立入禁止」な南峰にも、雪斜面を直登すれば行かれます。

                                  乗鞍岳↓↓
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      中々の斜度です。プラソリ持ってくれば良かった。