Wの記録

Wこと天羽の趣味の記録。主に山と遺跡史跡。信州飲食店情報へはリンクの食べログIDから、サークルサイトはツイッター@Wistoria_Tからアクセスください。     (2019年9月Yahooブログより移転。それ以前の記事は画像がズレて読みにくいですが、とても調整しきれないので。。。)

☆日本酒・小谷錦(長野県)『大國』

最近は春かと思うくらい、あったかいですね~。
おかげで日本酒の味わいが変わってまいりました。
そう、酒に限らず味というのは、味わう者の体調や周囲の環境によって変わっていくものです。
その日の天候や舌の状態によっても変わりますし、まあ、とにかく不安定。
 
しかし!
 
ここの酒は、絶不調の病床時でも旨いに決まってる……
決まっているんデス……!!
 
  『大國 純米吟醸無ろ過生原酒北安醸造:長野県大町市大町2340-1) ¥1,575/4合瓶   
 
イメージ 1小谷杜氏ってご存知ですか?
 
杜氏」についてはWikiって戴くとして。
現在の最大勢力は、噂の南部杜氏(岩手県)。沖縄・九州以外の全国津々浦々へ出稼ぎ・Iターンし、その名を知らしめています。実働数では400人近く居る模様。次点で兵庫・京都辺りの「丹波杜氏」「但馬杜氏」。その後にくるのが「越後杜氏」(新潟)「山内杜氏」(秋田)「土佐杜氏」(高地)あたりでしょうか。どこも旨い酒で有名なエリアですね。そう、杜氏がいるから、旨い酒処となるんです。
 
しかし、酒造数の割には杜氏の数が少ないこの信州。中央の諏訪杜氏と南部の飯山杜氏とこの北部の小谷杜氏は、それぞれの数、実に、一ケタ
まあ、大体マイナー杜氏はどこも「消滅寸前」とか「消滅の危機」とかズバリ「消滅」とかの一途ですが、信州の杜氏は元々の数が少なく、大々的な活動はしていないのです。

そんな希少種の小谷杜氏の棲む酒蔵が、←この、北安醸造なんです
 
と言っても小谷村にある酒造ではありませんが、とにもかくにも
 
  ……旨っ!!
 
なんて濃くて旨いんだ…
何しろ「甘口といえば大國」らしく、濃い、ドロい、重いの三拍子。
鼻先に持ってきただけで、もう、香りが違う!
 
実はここの酒、酒度(※)で言えばプラス(辛口)も多いです。
しかし、含んだ時の直感はやっぱり「甘い…!!」。
 
砂糖の甘さじゃないですよ。コクと米度の強さです。つまり旨みです。
日本酒で「甘口」と言ったら「芳醇」「濃い口」という意味であって、甘味が強いという意味ではないのです。
 
甘い酒なんてマズくって―――なんて知ったかホラ吹く味覚オンチは反省すべし。
「辛口」「淡麗」じゃなきゃ呑めないなら、嗜好が蒸留酒(アルコール度40%以上)向きなのではないかと。
しかし酒に弱いから、仕方なく日本酒(アルコール度15~20度)にしているのかな?
 
とにかく言わせてくれ。
 
 ここの酒の良さがわからないなんて、
 あんた細胞レベルでおかしいんじゃないの?!
 
ブランド?としては「小谷錦」が有名。
商品名としては「北安大國」がスタンダード。
私は大和心でついつい「きたやすおおくに」と読んでしまいますが、正しくは「ほくあんだいこく」です。
 
 イヤな匂い、べしゃべしゃした甘ったるい味、ヘンな酸っぱさ・・・
 しっかりと造られた酒には無縁のものなのです。 (サイト内「大國の考え」より) 
 
そうだよ。
その通りだよ。

でもそういう変な酒が大半を占めているから、普通の酒屋や居酒屋で普通に出会う日本酒は大体クソ不味い。
そんなのしか知らない人が「日本酒って美味しくない」なんて言うのは、当然だと思うのです。
 
酒造数が年々減っているのは残念な限りですが、不味い酒はどんどん減って欲しいというのが本音です。

※日本酒度(酒度)
  液体の比重を表わしたもの。マイナス(比重が大きい)だと甘口、プラスだと辛口と言われるが、
  酸度やアルコール度も考慮しないとなんともいえない。