Wの記録

Wこと天羽の趣味の記録。主に山と遺跡史跡。信州飲食店情報へはリンクの食べログIDから、サークルサイトはツイッター@Wistoria_Tからアクセスください。     (2019年9月Yahooブログより移転。それ以前の記事は画像がズレて読みにくいですが、とても調整しきれないので。。。)

北ア・鍋冠山(長野県) ~鍋冠林道~

足慣らし登山、第二弾!
…と言っても、前回より気楽にハイキング気分な山です(いや、ウォーキング…??)。
なんたって、登り始めがH1400m超。ナメてます。

★★★★★★★★★★★★★★★★鍋冠山(2194.2m、長野県安曇野市)★★★★★★★★★★★★★★★
登山タイム(休憩除く):登り2時間10分---降り1時間35分
標高差:約800m  距離:約12km  出発地:三郷スカイライン展望台  条件:一人、日帰り、晴天
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大滝山を見ようとすると、その手前で視界を遮る逆さ鍋シルエットのニクい奴。それが鍋冠山
よほどの極寒日でもなければ雪化粧はしないという、ホットな山です。

が、腐ってもH約2,200m。

それに、いつも見ているのは東斜面ですが、山頂直前の登山道は北斜面。
おそらく、あちら側には残雪が…
急坂もなく標高差も低い山なので、本当はこっちを登り初めにしたかったのですが―――
万が一を考えて、こちらを二回戦にしてみました。

この山の良いところは、山頂から西の尾根伝いに大滝山(2,616m)へ行かれる点。
三郷--鍋冠--大滝の往復コースタイムは12h。これを「休憩含んで11h」に縮めればいいのですから、
「朝4時から登って余裕で日帰りだな…!」――なあんて考えてる人は、意外に多いと思います。
とあるサイトでは
「北アでもマイナーな大滝山の手前にあるので、更にマイナー」
なんて紹介されていますけど。

しかし大滝山はまだ真っ白ですし、例の爪がまだ痛々しいので、今回は鍋冠ソロで。

イメージ 1
峠を攻めたい人たちの練習跡を見つつ、行き交えない細道・三郷スカイラインを上って「展望台」へ。
 
この展望台、ホントに台で、右に鉄塔・左にトイレが見えたら、振り向いた左手にちょこんと→
展望台からは、安曇野と美ケ原方面が見えます。
 
P、ほぼ無し。
 
 
そこからちょっと行くと林道入口(黒い矢印の方向)です。
H1400mほど。
イメージ 2
 
 
 
 
入口左手に2台、この入口より手前左に1台(写真の黒車が停まっている場所です)、トイレ奥に1台分のPスペースあり。
林道に入って暫くすると右手に2~3台のスペースがあるのですが、この間のワダチがかなり深かったので、クーペな私は入口駐車で正解。
入口手前が分岐になっていて、矢印通りに行くと鍋冠山林道、左は「なめしあたま」方向です。

イメージ 3
林道入口から10分ほどで、
←車止めゲートへ到着。
 
ここにも1~2台停められます。
 
林道は土と砂利のハーフ&ハーフですが、ご覧の通り左手斜面が脆い岩なので、落石・倒木の嵐。

イメージ 4           そして雪崩のように残雪……  →
こんな感じのが、3~4回出てきます。
 
右手が通れるので↓通過可能ですが、車は無理ですね。
イメージ 5
イメージ 6
 
 
 
 
 
 
←こちらは倒木で、完全に道が塞がれてます。
林務課、ファイト。
 
徒歩者は枝の間をくぐって通り抜け。
 
林道はほぼ平坦で、ガードレールがあったりなかったり。
 
木陰はほとんど無く、夏季は厳しいルートです。

イメージ 7
車止めから35分で「冷沢分岐点」→
ここを矢印方向へ、降り。
(「真っ直ぐ行ってからすぐ右折」でも、同じ処に出ます)
H約1700m。
 
分岐からはいきなり「森の中」。
ああ、やっと山に来た…@
 
点線矢印の方へ真っ直ぐ行くとこれから目指す山頂が真正面に見え、左へ
カーブして冷沢林道になります。

この分岐から下ってすぐの処に冷沢用水(江戸時代から続く灌漑用水)があり、取水栓の前に小さい祠と説明板(落ちてますけど;)が。↓この祠でようやく、安全祈願☆
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イメージ 9←冷沢用水
そしてその横に…――
イメージ 10  
 
 
 
                        登山道入口~(狭!)→→→→

イメージ 11
ここから上流方向に細い道を登ると、やがて広い尾根沿いに出て、そこからは緩やかに。
 
たま~にイイ感じの坂も挟み、コケを根に生やしたステキな栂の森を抜けていきます。
 
眺望は全く無いです。
 
とにかく綺麗な山中景色。
 
この写真では伝わりませんが、「あまり人が通らないんだろうな……」と思わせるほど秘境チックな樹の根や倒木具合が、とってもイイ感じ。
 
多分居ますよ、トトロ。
 
しかも、でかくて黒いのが。
(おお、コワ…)

イメージ 12 
やがて登山道がカーブして北斜面に近づくと、次第に雪が出てきました。
 
程よくシャリシャリの雪だし、ぬかるみも小さいし、大して難儀はしませんが……
 
あらゆる方向に雪が続いているので、方向音痴な人は登山道を見失ってしまうでしょう。
 
(友人に居るのでわかります。あの人たちは本当に、「そっちじゃないでしょ?!」な有り得ない方向にスルっと行っちゃうので、色々びっくりする……)

イメージ 13
そしてH2,000mを超えた頃。
 
出ました。
 
←オール雪!!(・p・;)
 
 
 
 
積雪1m程度でしょうが、
完全に「登山道ロスト」。
 
「多分登山道はこの辺…」というのは感じるのですが……何しろ全て雪の下。確認できません。
むむ…もしかすると、左右どちらかにまくのか…???
 
先ほどまで分岐点でもないのに「←大滝山」としつこく出てきた看板も、赤い塗料もテープも、見渡す範囲内には全くなく……ゲレンデに来て、山スキーもできないのにうっかり林間に入っちゃった感じ。
 
さて、どうしよう…

長崎嬢に「人間方位磁針」と言われるこの私には、「この方向が山頂」という確信(いや、ただの勘?)があります
(方位磁針持ってきてないし!)
&ここも雪は弱シャリ状態なので、軽アイゼン無しでも余裕で登れる、と判断しました。
(軽アイゼンも持ってきてないし!)

この時期の林間積雪なんて、アソコに比べれば全然アレですからねー。

もしダメだと思ったら引き返すつもりでここまで来ましたが、何だか行けてしまいそうです。
ここはやはり、「災い転じて福と為す」方式で。
時間短縮も兼ね、山頂に向かって真っ直ぐダッシュ。目の前の雪斜面を、直登です。
(※注:マネをしてどうなっても責任はとれません)

つま先を斜面に突き刺して、サクサク登り。
最初の丘陵を越えると、おお!初めて見えました、北ア(のちょっと有名クラス)な皆様方!↓
イメージ 14
 アレがこの角度でこの方向に見えるってことは……合ってます合ってます。山頂はコチラです♪

イメージ 18          どかんと常念(H2,857m)→
葉が繁ったら、何も見えなくなりますな…
イメージ 19 ←大滝山(H2,614.5m)  まだまだ冠雪中…

帰りが心配だったのでヘンデルたちのように目印の飴でも落としていこうかと思いましたが、踏み跡を深く残して何とかOK。真っ直ぐ真っ直ぐ、登ります。
たまにズボっと踏み抜いて、膝まで埋まってしまったり…

全面雪なのに、H2,000mを超えているのに、全く寒くありません。
持っていった長袖類は今回も出番なし。 ――ってことは、今日も下界はイってますね、30℃

2回ほど小高い所を超えて、分岐点から1時間半……

イメージ 15    山頂(H2194.2m)、発見!(>∀<)b →→
 
逆さ鍋底なだけあって「来たぜ!山頂――っ!!」って感じもなく、どこが山頂かわかりにくい上に、樹木がたーんとあるので(北アの森林限界って、一体H何mなの?!/> <)、見事に何も見えません。
ここまで徹底して「森の中」な山頂もエラい… 
イメージ 16  
 
 
 
 
 
 
←コレが無かったら、なんて虚しい頂…… 
 
イメージ 17設置してくれた方ありがとう(-人-)→
 
元々山頂では何もせずにすぐ帰るので、今回も滞在2分でおさらば。
 
帰りは自分の足跡を辿ってかかと降り。雪斜面は30分で終わり、後は杜の登山道を20分、例の林道を40分、ノンストップでくだります。
山頂手前で雪山ごっこというハプニング(予想範囲内といえども)がありましたが、今回は時間に余裕があったので全体的にゆっくり歩きました。

 休憩含んで、トータル登山時間は4時間5分。

登山……って感じじゃなかったですけどね;;
尾根道に入ってからの景色は大変私好みですが、運動量としては激しく物足りない山でした。
(大体、ルートの半分以上が林道って……)
しかしシーズン初め(4月)の足慣らしにするには、あの雪が無茶。

やはりこれは、夏に大滝山を目指して登るべきルートかと。

帰路の林道では2人の人間に出会い、駐車したところには更に人が居ます。
どうやら山菜採りや景色を見に来た人たちのようで、林道をウロウロしています。
例のステキな登山道は、貸し切りだった模様。
地元の人は山頂があんなんだって知ってるから、誰も登らないのでしょう……


※いよいよ爪が出揃ってきました。足の爪10本剥がれても、半年で元に戻るのですから感心します。
 でも、二度目は無いですね…
 来週は、(生まれて初めて)登山靴を買います!(>_<)