「発掘された日本列島2020」の二番手会場となった県立博物館。
ついでに常設展示も見てみました。
この博物館、長岡ICから南西の信濃川西側の丘陵上という、かなりな郊外にあります。
近くには国営丘陵公園や大学、新興住宅が計画的に配置されていて、メイン道路も歩道や分離帯がとても余裕のある造り、自然一杯な開発区といった感じ。
車派には嬉しいけど、なんでこんなとこに造ったんだろ? →理由はこちらへ
ICからR8を西に進み、「関原5」の交差点を左折して南下すると、左側に火焔型土器のモニュメントが見えてきます。その先の南側がP入口。平停めでまあまあの広さ。
エントランス前の広場の縄文をイメージした「大地の女神像」 ↑↑ は、「中越地震の復興モニュメント」だそう。 背面も縄文文様 ↓↓(チョイ鳴門風・・・)
博物館はパっと見「建物2つ」ですが、地下でつながってます ↓↓
左手(図では右)の管理棟には地上からの入口 ↑、企画展示室、ミュージアムショップ、レストラン。
右手(図では左)の ↑ 展示棟はいわゆる常設展示の建物ですが、地上からの入口は無いので管理棟のエントランスロビーにあるエスカレーターで地階へ向かいます。
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降りてすぐの学習エリアは、コロナで使用中止中。
受付を通って進むと、広い吹き抜けの中央ロビーに入ります ↓↓
何だろう、この無駄空間。。。。天井のパネルは映像投影用??
ここで何かイベントするにしては、ベンチ以外何にも無い(コロナ禍で撤去した?) 小学生とかの団体見学用集合場所かな。
このロビーから各展示室へ入れます。
展示室は「新潟県のあゆみ」「雪とくらし」「米づくり」「縄文人の世界」「縄文文化を探る」の5つ。
つまり新潟か、縄文かの二択、です
「新潟県のあゆみ」の展示はリキ入ってて、興味ある人にとっては中々のものではないかと思われますが、私は入口すぐのこれ ↓↓↓ 以外、駆け足でスルー。
土器やら土偶やら、↓↓出土物破片の物量的攻撃・・・
まさか全部ホンモノ・・・?? 江戸時代の越後物産番付 ↑↑
「村上の塩引き鮭」 ↑↑ は江戸時代漫画で知って、ちょっと憧れてました。 ←鮭狂い
瀬波温泉で見た干し風景は、北海道の鮭トバ風景と並ぶ垂涎の軒並みです。。。
※帰宅後に思わずネットで「村上の塩引き鮭」をポチってしまいました
1切¥500!! 同梱の「鮭の酒浸し」も激ウマ!
次の「雪とくらし」は全面「実物大ジオラマ」で、雪に囲まれた商店街と屋根の雪下
ろし風景(つまり2階の更に上)まで再現。
バックには地元民の炉端会話が流れております。。。。
(興味の度合いの問題でここの画像は一枚も無い)
(「米づくり」の部屋は入りもしなかった)
「縄文人の世界」も同じく、縄文の狩(冬)、菜摘(春)、漁猟(夏)、集落(秋)の
シーンが、それぞれ高天井一杯まで再現。(夏は子供がずっと居て撮れず・・・)
あの、これ、この建物容積の半分くらい使ってるんじゃ・・・
なのに自動音声以外パネルも何もないし、何も動かない。
雪国の商店街の駄菓子屋なんて、ほんとレプリカが並べてあるだけ。どうせ作るなら
もっとテーマパーク寄りにすれば良かったのに(予算の問題?
新潟ならではの駄菓子や笹団子を売るとか、せめて現代のサラダホープや柿の種を
展示するとか。雪下ろし展示では、ビーズクッション等使って雪の重さを再現して
「実際にやってみる」とか。
遊びが無いのは博物館だから仕方ないとしても、菜摘の菜や獲ってる獣魚の種類説明
すら無いのは何故。。。あ、もしかして、「本当の雪国・縄文時代で撮ったかのような」記念撮影してねってこと?映え狙い?
研究員によるワンポイント解説(週末のみ)や音声解説器の無料貸出をしているので、
それ前提での造り、なのかもしれませんが・・・こんなに金とスペース使って「観る・聴く、だけ」だと、館の収支表とか見たくなっちゃうよね県民は
秋 ↓↓ ところが、最後の「縄文文化を探る」がとても良かったのです! ↓↓
フツーに出土物の展示・・・ 以上に、縄文時代のアレコレがわかりやすく紹介されてい
ました。縄文解説パネルを理解するための補助として、出土品を飾ってる感じ。
このサヌカイト(四角い紫)・琥珀(黄色い丸)・翡翠(青緑の菱形)・アスファルト
(赤い星)・黒曜石(紫の菱形)の産地&出土地図↓↓、最高!
でも「水色の菱形」は何なんだろう・・・ 凡例が見当たらない。ガラス?
各地のヒスイ大珠 ↓↓ イい・・・っ
「回転式~」って他の博物展でも見たことあるけど、仕組みの解説は初 ↓↓
その後は石棒や土面・仮面、土偶・岩偶など、祀りに関すると思われる 縄文らしいブツを堪能するエリアになって。。。。 ↓↓↓
やはり出た、火焔ルーム!! ↓↓
そこまで火焔しなくても ↑↑ ↓↓ 対照的にネガティブ展示な土偶たち ↓↓
世界的に抜歯・割礼はよく聞くけれど、この前歯が三股なの初見! ↑↑
(「叉状研歯」というらしい)
ああっ!?「房総のむら」のイケメンさん!?↓↓(千葉県)
10年前に関東で一目ぼれした彼と、まさか越後で再会するとは(運命か)
縄文「文化」って言葉は学術的には(私の知ってる30年前は)間違いですが、確かに縄文ならではの優れた点・特異な点をよく解説してありました。素晴らしい
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企画展示室を出ると、壁際一面に地元や良寛に関する古書が雑然と並べられていて、
結構な値段で売られていました。これ、常設なんだろうか・・・
入口近くのミュージアムショップは、書籍もグッズも中々な品揃え。
でも支払いは現金のみで、常設展示のカタログが無い(その代わり全面撮影OK!)
土器や土偶のレプリカもちょっと再現性低くて、サイズも小さいのしかなかったのが
残念です。
(希望サイズの相場は10万円クラスなので、品があっても現金じゃ無理/笑)
※後日サイトをよく見たら、「博物館監修の精巧な模造品(手造り)」
「縄文土器(大)¥88,000」とか載ってました・・・
実物は現場には無かったので、あれか!「例の・・・(ボソッ)」とか言って
奥から持ってきてもらう方式だったのかあぁぁ
レストランはフードコート式で、座席は「フリースペース」「持ち込みOK」になってますが、郊外にしては珍しくきちんと運営されてます。
ジェラートが美味しそう。。。。何もないだろうと、近くのパン屋で昼食買ってきちゃったのを後悔
「火焔土器の形したコーンでソフトクリーム」(個人製作)ってのSNSで見たことあるけど、あれやってくれたら最高だなあ
色々粗ってみましたが、総合的にはよく出来てます。
入館¥520も安い方ですし、経営面ではさすが県立&頑張ってるって感じ。
ツイッターの公式アカウントでは展示物の画像がよく出てくるので、撮り忘れた!とか
カタログに載ってない!なんてのも、遡れば見られるかもしれません。
帰ろうとすると、エントランスロビーにまたこんな火焔 ↓↓ が。。。。
火焔押しすぎるな~とは思いますが(笑)だがそこがイイ!ですよね。
良い企画展があったらまた来たい☆