私が入っている山岳保険は、都岳連から発展した山岳遭難救助保険jRO。
正式名称「日本山岳救助機構合同会社」。ジローと読みます。
2009年に松本へ引っ越して「こんなとこに住んだら、今までになく山やっちゃうな、これは……」と予想がついたので、保険屋の娘としてはまず、保険加入。
ネットやカモシカチラシで調べたら、自分のスタイルに一番合っていたのがjROだったのです。とにかく安い&遭難救助の年間補償だけでとてもシンプル。
で、ここが色々なセミナーを開催していまして。
中でもこの自救力アップは、前々から興味がありました。
自救力。「遭難しても、自力で何とかできる力」。いい響きですね。
山岳部にも山岳会にも所属したことのない私が「自力で何とかできる範囲」は、どう頑張っても自分一人だけ。登山歴は長くても、そういう知識は消防署の講習や農場サバイバル程度で実地がありませんから、いざという時に他人までは助けられません。
よく単独登山は危ないというけれど、こんな私にとっては「自分一人なら助けられるけれど、他人は無理。逆に連れなど、トラブル起こす足手まといでしかない。単独の方が安全安心」でした。
自分よりレベルの高い人が、周囲に居ないせいもあります。(父も既に高齢で危ない)
しかし。
実は最近、職場の初心者さんに請われて、簡単な山会をやっています。スキルアップと精神修行になるので、私にとってもメリットのある会です。
その会で行く山のレベルを少しずつあげているので、「そろそろ他人も助けられる力が必要だなー」と思っていたところでした。
数年前から東京や新潟などでやっていたこの講習。
初の松本開催です。
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場所はキッセイ文化ホールの会議室。
平日の18:30開始。
仕事が終わってからだと若干間に合わないので、午後休をとって参加。
会議室に入って、資料と
←お持たせグッズを貰い、好きな席に着席。
講師は日本アルパインガイド協会のレスキューマスターです。
基本はプロジェクターを見ながらの座学。ほとんどが知っている内容でしたが、期待していたレスキュー概要もあり、じゅうぶん役に立ちました。
日赤でも救急講習やってるんですね。「消防署は街向け、山向きなのは日赤」らしいので、今度「救急員養成講習」の方に申し込んでみましょうか。
ファーストエイドキットのリストもあったので、帰宅後に自分のキット(自作)の中味をチェックしたら………結構古い薬剤などが入っていて、なんか変色しててビックリ
普段は消毒薬と普通の絆創膏くらいしか使いませんからねえ。
良い機会なので全て新しいものに入れ替え、役立つアイテムも追加。ファーストエイドキットは丸々売っていますが、自分で作るとこれが結構楽しいんです。使う機会は無い方が良いけれど、使いたくてウズウズしてきた(笑)
資料には長野県の登山届メール制度や事故発生時の所轄連絡先リストや無線のススメもあり、「110番通報すると次に県警、次に所轄と受け渡され、何度も同じ事を言わなければならない。最初から所轄にかけた方が良い」等々……知らなかった人にはとても有意義だったのでは。
jROの県警リストはこちら→http://www.sangakujro.com/information/list_p01.html
かくいう私もソフトな私用携帯(まるで電波が立たないので、最近は山にもっていかない)には県内の所轄電話番号が入っているのに、キノコな社用スマートフォン(専ら山に持って行く)には全く入っていないことに今回気付き、慌てて登録。
あ、登山届提出は、コンパスという山岳ガイドのサイトからなら日本全山域対応です。
長野県警とも協定結んでいます。これ、オススメ。
(ネットで届けを出していても、7~8月の繁忙期は登山口の詰所で書かされることが多いですけど……)
休憩を一回挟んで、最後の方は怪我人の搬送や「ストックで松葉杖を作る方法」を実演。こういうのがあるから最前列に座った方が良いのですが、せっかく早く来ておいて後列に座る人の不思議……
・ファーストエイド(講習機関、キット)
・レスキュー装備
・事故発生時の対応、遭難事故事例
・通報概要
・救助ヘリについて(外観や性能、救助時の流れ、救助要請合図)
・山の救急法(手当て優先順位、意識レベル)
・道に迷ったら
・読図の基本
・事故者への接近と搬送
・クマとスズメバチ、有毒植物
遭難事故数のトップ3は長野->静岡->北海道で、長野は北海道の2倍ですよとか、全国の遭難事故原因のトップは道迷いだけど、長野は滑落ですよとか、ヘリ画像も長野県警のだったし、信州ネタ盛り沢山なのも良かったです。
それから、「山行」。
今までなんて発音するかわからなかったのですが、この講習で「さんこう」と判明。
大変有意義でございました。
<その他のWオススメ有用サイト>
・山の天気予報(山頂天気サイトは有料¥300/月) https://i.yamatenki.co.jp/
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jRO。
設立は2007年と最近で、会員は私が加入した当時は7,000人くらいだったとか。少なっ。
それが今では3万人を超えているそう。
ああ、道理でわけのわからん給付事例が増えててきたわけだ。
人数増えると運営は安定するけれど、ハチャメチャな人も増えるってことで。。。
(と、この後申込方法を確認してみたら、ネット申込&クレジットカード決済が出来るようになってました! いつの間に……)
でもjRO、口伝ての加入を良しとしている雰囲気があり、やはり安易な山人は求めていない感じです。メンバーの意識がもう少し向上したら、jROを勧めてみましょう……
<2014年9月追加>
子機だけなら1万円くらいと、無線に比べれば格段に安い。
確かに単独者はこれくらい持つべきですね。
しかもjRO販売のは「ヤマモリ」と名付けられ、お守りデザインになってます。
こ…これは買いだあ――っ!(←神社狂)
←さっそく購入。
ID番号はjROが控えているので、登山届に書き忘れても安心(いや、忘れるな)。
こういう端末や無線を持っている人は「掛け金割引!」なんて、自動車保険みたいな制度になったらいいのにな。。。