あの国宝「縄文のビーナス」を擁する博物館です。
しかし、このエリアに来るとすれば、八ヶ岳日帰り登山時。その帰りに寄るのは、時間的に無理……
今回は珍しく奥蓼科温泉で登山後泊をしたので、一緒に登ったM嬢と長崎嬢を連行して行ってきました@
「中空土偶」(愛称「芽空かっくう」、約3300年前、発掘&所蔵:函館、1975年発掘、H19指定)の3つだけ。
そうなんです。
あの、恐らく一番有名であろう亀ヶ岡の「遮光器土偶」(愛称「シャコ」・青森、重文)も、人気の高い「ハート型土偶」(群馬、重文)も、国宝ではないんです。前者は「足が欠損している」、後者は「個人所有物である」点が、難なのかもしれませんが……
「土偶は本来、欠損させるべき祭具」(←死に体の学論)
なら、完形じゃない方が正当じゃあないんですかねえ~?
建物は、元々あった考古館をH12(2000年)にリニューアルした造りの良い設計。国宝指定がH7(1995年)ですから、その為に新しくしたのでしょうか。
※国宝に指定されると、一旦東京は上野のアソコに接収される。そして、地元で保管する博物館のシステムが悪いと返してくれない。
受付で「縄文のビーナス、今居ますか?」と聞くと、「居ます」とのお返事。
自動券売機でチケットを買って、入場です。
ジオラマを見ると、このエリアって弥生遺跡より縄文遺跡の方が圧倒的に多いのがわかります。
右の展示室は、国宝や重文&遺跡の歴史を展示する「ウリの部屋」。 さっそく、メインルームへ。
他の土偶(特にシャコ)に比べて、ツルンとしたシンプル造。外国で発掘されている先史遺物の「ビーナス」群に、確かに類似しています。
頭にはターバンみたいなものが… →
←
こちらも頭には帯?がついた「冠」を被っています →
今まで縄文時代の被り物なんて想像もしていなかったので、ちょっと意外。この時代も被髪意識は高かったのでしょうか。認識を改めました。
そして、次は期待の「土器の部屋」。
黒曜石も展示してありますが、八ヶ岳一帯で出土した土器が主です。
※八ヶ岳エリアは、本州では最大の黒曜石産地。
こちらも、重文ではなくもイケてる土器が1~2個ずつガラスケースに入れられ、四方八方から見られるようになっています。
贅沢だ……
地方の博物館は、展示の仕方がホントに贅沢だ…
←こういう把手に痺れる。
あの、下の無駄な飾りもイイ……
土器デザインだけで言えば、弥生は負けるな…
←椅子の前に剥き出しの土器が並べられた、堪能ブース。
「さあ、見てゆけ、心ゆくまで」
みたいな。
実際はここで、館内ガイドが土器についての説明をするんでしょうか。
しかし土曜日なのに人が少なくて、じっくり見られました。
館内ボランティア?の案内人のおじさんの声が、かなりうるさかったかな…
体験学習コーナーでは、粘土に縄目をつけたり(定番)石でクルミを割ったり(食べられる)などの簡易なものから、
土笛造り・土偶造り・土器造りまで。(粘土代¥280、1~2時間、9~11時/13~15時の間に受付)
土笛造り・土偶造り・土器造りまで。(粘土代¥280、1~2時間、9~11時/13~15時の間に受付)
縄文服の試着も出来ます。
周囲は史跡公園となっていて、考古館の北の与助尾根地区には復元住居と少年自然の森が。
考古館の南の、尖石遺跡がある尖石地区の整備はこれからです。
考古館の南の、尖石遺跡がある尖石地区の整備はこれからです。
国宝ゆえに貸し出し不在が多いので、事前に調べてから行って下さい☆