Wの記録

Wこと天羽の趣味の記録。主に山と遺跡史跡。信州飲食店情報へはリンクの食べログIDから、サークルサイトはツイッター@Wistoria_Tからアクセスください。     (2019年9月Yahooブログより移転。それ以前の記事は画像がズレて読みにくいですが、とても調整しきれないので。。。)

風土記の丘★房総のむら(千葉県)

日本に数ある風土記の丘。創立の経緯や現在の名称はともかく、18はあるようです。
しかし私、まだ5箇所しか行ってません。むむむ。
房総は前からチェックしていましたが、この辺りの用事って成田空港
空港のついでに寄るには、ちょっと時間の余裕が・・・f:id:wistorian:20190926193801p:plain
そんなわけで、海外に住む親戚 (滅多に会わない) の出国を車送迎し、「最後にお茶でも!」のお誘いを振り切って、行ってきました☆

◆◇◆◇ 房総のむら印旛郡栄町)◆◇◆◇

正式名称は体験博物館「房総のむら(に統一しようとしているところ?)
成田空港から県道を約15分。印旛沼が見える高台にあります。

 

敷地は「龍角寺古墳群」(国史、113基)のうちの78基や、その他の古墳を擁する「風土記の丘」と、農家の復元建物や町なみ、水車・歌舞伎座などがある「房総のむら」にわかれ、散策路・野草園・植物園が点在。
至るところにベンチや広場があるので、お弁当を持っていってのんびり過ごすのもいい感じ。特に今は新緑がとてもキレイで、一番いい季節。芝生と見まがう緑尽くし
出土状況から復元された「龍角寺古墳101号」。6世紀前半の2段の円墳。
周溝の土手にも埴輪が並べられるのは、弥生時代の形式を受け継いでいるとか。
高さ3.6m。↓↓

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石葺き古墳に並べられているのは見たことあるけど、これもステキ。↑↑のどかな埴輪、拡大
復元はこれ一つだけ。埴輪の本物は、資料館に展示されています。
この古墳の南側を下っていくと、坂田ケ池という水生公園があり、こちらも散策にはもってこい☆
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 ↑↑ こちらは7世紀(古墳時代終末期)の「岩屋古墳」国史
この時代では全国一位の大きさを誇る、3段の方墳。一辺80m、高さ12.4m。
これを造る人力は、土を運んで積み上げるだけでも1日100人であれば280日かかるという計算だそう。(土を500m離れた所から運んでくる場合)
右の青いシートのかかっている辺りが石室。
点在する古墳の上には、桜の大木や種々の里山植物が豊かに密集。
敷地内はそういう里山植物を意識的に繁殖させているようで、いまや珍しいカントウタンポポウラシマソウがわんさか。おおう、ワラビなどの山菜も生えてますっ。
標識がなかったらホントただの丘f:id:wistorian:20190926193801p:plain
「古墳はお墓です。登らないで下さい」の立て札もムナシク、山菜採りの人を何人もみかけました。↓↓標識がそれぞれの古墳の形になっててカワイイ。イメージ 3
    ↑↑これは「龍角寺古墳57号」、高さ6.7mの前方後円墳
資料館はこじんまりしていて、1階はここの古墳の時代である6~7世紀を中心に、2階は石器時代縄文時代
この資料館の入館券は、「房総のむら」の各入場券と共通です。
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    ↑↑ 1階から、階段やスロープをくるりと回って2階へ。
途中、資料庫や収蔵庫などがガラス貼りで見られるようになっていて、市民理解に◎。
県立だしね。
私、博物館の造りにはうるさいのですが、ここは古いのにイイ感じでした。ほとんどの説明板に年代が入っていないのが、少々残念なところ。。。
右はこの資料館で一番のナイスガイ。シブ…っ! この表情 ↑↑、しびれる・・・
成田市の南羽鳥中岫遺跡(縄文前期)の土製品。横たわって寝ているような向きで、土坑に埋められていたとか・・・。この陰影の強い照明、わざとだとしたらスゴイ。国重文。

 

房総のむら」は体験博物館と謳っているだけあって、イベントが目白押し。
予約不要のガイドツアーや和舟乗船は基本装備で、「町並み」のそれぞれの建物では簡単な体験教室が、時期によっては各地でコンサートや落語が、あります。

 

勾玉作りや組紐などは他の施設でもよく見かけますが、「杉玉造り」「うなぎ捌き」など、ここでは妙な体験教室もチラホラ・・・・・・「むらの達人シリーズ」の「炭焼き」や「鍛治」、「技指南シリーズ」の「庭木の手入れ」「船頭指南」のように、もはや「体験」のレベルを超えているもの(数回コース・要予約)には絶句f:id:wistorian:20190926193801p:plainf:id:wistorian:20190926193801p:plain
各「~の農家」では、茶摘みや米作りやらっきょう漬けなどの収穫・作製体験もアリ。
広大な敷地を利用した「里山体験」、「自然ガイドツアー」もオススメです

 

なんだか、マニアック。
ちょっと南にある佐倉市国立歴史民俗博物館(元祖「れきはく」)より、こっちの方が好きだな・・・

 

 

喫茶施設が「町なみ」の3店舗だけ(しかもソバ屋などラストオーダー13:45と早い!)なのは難ですが、隣接する「ドラムの里」にレストランあり。ここではお弁当や野菜、苗なども販売していて、まるで道の駅。
週末は出店もある模様、やはり、ピクニックランチが理想です。

 

Pはたくさんありますが、「房総のむら」のPは一箇所だけなので、常に満杯。
風土記の丘」のPはちょっと奥に点在していますが、木立ちで日陰になってて&空いててオススメ。