Wの記録

Wこと天羽の趣味の記録。主に山と遺跡史跡。信州飲食店情報へはリンクの食べログIDから、サークルサイトはツイッター@Wistoria_Tからアクセスください。     (2019年9月Yahooブログより移転。それ以前の記事は画像がズレて読みにくいですが、とても調整しきれないので。。。)

隠岐へ行こう!1(島後)

隠岐ってきました。

出雲取材の傍ら耳に入ってくる噂の離島。
数年前から「いつかいつか」と執拗に妄想上陸していた謎のアイランド。

と言うか私、日本の「島」に行ったことがなかったんですよね。
淡路島としまなみ街道沿いの島くらいしか(^^;)

島って民俗学的にも興味深く、「魚介天国」っぽくて大変そそられるんですけど……
海で泳ぐことがそんなに好きではないので、どうしても後回しでした。

  海は、その恵み(魚介)で酒を呑みながら、見て愛でるものなのだ。

更に、いざ行こうとしたら、ネット上にあまり情報が出ていない…
事前調べが結構大変でした。

各町の観光協会サイトにはロクな情報が無く(隠岐の島町西ノ島町海士町知夫村)、ホテルや民宿のHPもイマイチ。oki-netは見にくいし……。結構使えたのが個人サイト?のこれです。

しかし、行ってみたら現地には紙レベルの情報が溢れていて、予想以上に観光大国でした。

  「何故これをネット上に流さないのだ、観光協会……!」

と思ったら、ネットの接続速度が有り得ないくらい遅かったということが判明。

いや、アレはすごい。win95の時代だって、あんなに遅くはなかった。
「光が来てない」どころの話ではない。
繋いだまま文字入力すると、入力の度に30秒ほど固まるのだ。
10bpsくらいかもしれない。

それはともかく。

※やっとネットに載りました、詳細ガイド隠岐楽(pdf)

隠岐とは」


旧「隠岐国」。現在は島根県で、本土から50kmくらい離れている。
大きく4つの有人島にわかれ、あとは大小の無人島から成る、火山隆起の残島です。

本土にやや近い「島前(どうぜん)」は、カルデラ湖の周縁隆起が海上に出ている状態で、
西ノ島(西ノ島町)、中ノ島(海士町)、知夫里(ちぶり)島(知夫村)の3つ。

その東北にある「島後(どうご)」は、一番大きい1つの島で(隠岐ノ島町)、
ここに隠岐空港があります。

交通手段

飛行機は大阪(ITM)と出雲(IZO)から一日1便。(JAL系。今後どうなることやら…)
フェリー・高速船は七類港と境港から、一日1~2便。

私は一番安いフェリーの二等で、七類港から出発。(\2,840/OW、2:40m)
二等は予約不要なので、当日の出航1h前に窓口でチケットを買うだけ。購入時には乗船名簿の為に、氏名年齢住所を申込用紙に記入します。
この用紙、都道府県を書く欄に「都府県」しか印刷されてない… 
北海道民隠岐に来るはずもない、という島民の侮りが伺える良い例です。

揺れがひどい時は中で横になってないとスゴイらしく、船内には吐くための洗面器や専用の場所がありました。
地元民もビジネススーツのおっちゃんも、乗船したらすぐに横になってます。
そうか……今まで乗ったフェリー(白浜→淡路島、房総→久里浜)と違って、外海なんだよね、ココ…

しかし晴天だったからか、波は穏やかでフェリーも揺れず。
乗り物酔いの激しい私でも、外のテラス席に出てビールを呑みながら、暢気に日本海を堪能できました。

現地バスは本数が少ないです。
各港でレンタサイクル可能ですが、起伏があって島一周は無理。
イカーをフェリーで運ぶにも、一週間ほど滞在しないと割高。
……というわけで、レンタカーです。

島後では隠岐一畑レンタカー、西ノ島ではどうまえレンタカー
2~3社ある中から選んだポイントは「安くて、ネット予約ができる」から。中ノ島なら隠岐レンタリースかな…
島はそんなに広くなく道も狭いし、レンタル料が全体的に高いので、軽自動車にしました。
軽…運転するのは人生で二度目です。しかもオートマ、ドキドキ……;;

島後から島前までは、同じくフェリーか高速船。
島前の3つの島の間は、小さい内航船が走っています。

宿泊地

<島後>
やはり観光に便利なのは、フェリー港の西郷近くです。
海水浴なら都万、布施、春日、中村辺りでも○。

が、田舎好きな私は、観光遊覧船の発着地に近い北部のホテル海音里へ。
レンタカーがここで乗り捨てできるのと、ホテルから西郷まで朝の送迎があるのと、予約不要のレストランがあるのとで決めました。
送迎はやはりツアー客優先になってしまうので、事前によくお願いしておかねばなりませんが…
このホテルの運営会社は他に「サンライズ布施」「あいらんどパークホテル」「羽衣荘」も持っていて、島後全体をカバーしています。ログハウスやテニスコートあり、BBQ可能。

<島前>
島前にも大型ホテルがありますが、こちらでは魚介度の高い民宿がオススメ。
民宿リストは町役場HPで見られますが、各サイトはあまり無いので、雑誌や口コミで探すしかないですね…
知夫里にはなんと、オーベルジュがありますよ!(一人ではちょっとなあ…;;




そんなこんなで、まずは島後へ…―――

港は西郷港。現在改修中です。
そのためコインロッカーがありませんが、フェリー港前の観光案内所で預かり可能(¥200/個。レンタサイクルあり)。2階は「隠岐自然館」。

この辺りがおそらく「隠岐一番の街☆」。居酒屋なども結構遅くまで営業しています。
大型スーパーや量販店は内陸の国道沿いにアリ。

島後は2009年に「日本ジオパーク」に認定された、32億年前の岩石(隠岐片麻岩)を含む島です。
その地層の周辺にトレッキングコースがあって、奇岩や大木を見ることができます。
かぶら杉(樹齢600年)・乳房杉(樹齢800年)・トカゲ岩……――。
それぞれ車道からすぐ見ることができますが。。
特異な植生も見られるトレッキングコース、時間があれば行ってみたいですね。

古代的には黒曜石産地として有名ですが、採石遺跡などは復元されていません。

岸壁度の高い島前に比べれば、島後は海水浴場が多いです。
景勝地ローソク島、白島海岸などの北部。

神社は、隠岐国一之宮さんの水若酢神社、西郷に近い玉若酢神社が有名処。あとは大小100くらいの神社があり、伝説・奇祭・伝統がそれぞれ続いています。

そんなわけで島後では神社中心、あまり良い景色画像はないのですが…

イメージ 1
 
ローソク島。
  本来はこのテッペンに夕陽が落ちてきます。
  そのシーンは海上からしか見ることができません
  (展望台から岩自体は見れます)
 
観光遊覧船は40分ほどで\2,000/人、要事前予約。
隠岐の島観光協会:08512-2-0787)
 
出航は福浦港からで、日没に合わせるので時間は季節により変動(6月下旬で17:50)。波が1.5mを上回ると欠航となるので、出発1時間半前くらいに出航可否の連絡が予約者に入ります。
 
私の場合、この日は昼に晴天でも夕方から海上に濃い霧が出たため、出航はしたけれど夕陽は見られず…でした。
でも、途中の海岸沿いの奇岩・岩壁がステキなので、岩石好きにはオススメ。

今年のGWなどは「晴天なのに波が高くて1日も出航できなかった」と言ってましたから、ローソク点火を見られるかどうかは、ホント運ですね。

イメージ 6
全国名水100選&日本の滝100選の「壇鏡の滝」→
「壇鏡神社」の背後岩壁から落ちてくる2本の滝。水量によっては見られないこともあるとか。
イメージ 7
←本殿後ろの滝(裏側にまわれます)。
 
前日は雨だったのに、イマイチでした。しかしこの周囲は特に水気が高く、梅雨時だからか車道は濃い霧に覆われていました。神社参道も靄で神秘的な空間に……
 
オキサンショウウオの生息地でもあります。
 
イメージ 2それよりも注目は、この鳥居 →→→
 
昔はこの夫婦杉の手前にあったそうなんですが、中世の出雲大社大造営の時に
「社地の杉を提供しろ」
と要請が来たらしく……
 
この夫婦杉を惜しんだのか、鳥居を奥にズラして
「この杉は神社の敷地外にある杉だから、奉献の対象外である」
と言って、提供しなかったそうな。
 
 
中世の権力派大社さんは嫌われモンだね…(今もか…?)
 
イメージ 3
 
 
←樹齢2000年の八百杉(玉若酢神社)
 
ここにも八百比丘尼伝説、あります。
 
 
イメージ 4そして神社前には、こんなモノまで… →→
 
何でも水木しげるの源流が島後にある(らしい)ので、「水木しげるロード隠岐延長を決定した」
とか…
 
おかげで境港から出るフェリー「しらしま」の船体には一反もめん「&鬼太郎」他、フェリー各港の発着場にもイラスト(西ノ島は&目玉おやじ、知夫里は&猫娘)あり。ベンチがねずみ男だったり、ラリースタンプもあったり。そしてこういう銅像がチラホラと…

イメージ 5
ちなみに、前日は「隠岐島ウルトラマラソン」でした。
「島民以上の人数が島外から来た」という大盛況振り。
 
50kmと100km2コースがあるのですが、島の一周が38km。
内陸の道も使って、島全体がコースだったようです。
 
←外し忘れの横断幕(水若酢神社)
 
あの……扁額見たいんですけど……;;