Wの記録

Wこと天羽の趣味の記録。主に山と遺跡史跡。信州飲食店情報へはリンクの食べログIDから、サークルサイトはツイッター@Wistoria_Tからアクセスください。     (2019年9月Yahooブログより移転。それ以前の記事は画像がズレて読みにくいですが、とても調整しきれないので。。。)

☆北上山地・早池峰山(岩手県) ~登山編~

断っておきますが、花の写真はあまりありません;;

メインは岩です。山自体です!(情報については「準備編」をご覧下さい)

★★★★★★★★★★★★★★★早池峰山(1917m、岩手県花巻市)★★★★★★★★★★★★★★★★★
登山タイム(/標準コースタイム):登り2時間(河原の坊コース/3h)--降り1時間10分(小田越コース/2h)
標高差:約850m  距離:約5km  出発地:早池峰総合休憩所  条件:一人、日帰り(前泊)、晴天、8/4
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イメージ 1前泊は「うすゆき山荘」(H945m)。山頂の小屋や小田越登山口の小屋と同じく、無人無料の山小屋で通年利用可。河原の坊登山口から少し下、薬師岳側の斜面にあり、真正面は中岳。道を挟んで北側に「国定公園」の石標があります。
どこかに「この小屋は綺麗」と書いてあったのですが、毛布とか座布団とかがゴチャゴチャと置いてあり、なんだか不衛生。捨てちゃえばいいのに…
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内部は3段あって、最大収容30人。この日は貸切でした。ストーブと灯油も設置されていて、使用者は名簿に記入し「灯油は使ったら補充して下さい」となっています。親切だねー。
トイレはボットン型で、普通です。
          飲み水は、太いホースから常に勢いよく出っ放し→

17時頃早々と到着したので、明日の準備をしてからお祭りで購入した早池峰神楽の本を読んでいたら、18時半の日暮れ頃から雲が一斉に流れて山頂が晴れました!山頂がくっきりと見えたので、車のトランク部分に乗ってビールで乾杯☆ 明日はあそこ↓へ登るぞ!
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これで星が見えたら最高なんですけどね…日没の19時半には就寝。長袖の山用シャツを着てシュラフ(耐寒6℃)に入ったら、夜中に暑くて目が覚めてしまいました;;

イメージ 4朝5時起床。やた!ピーカンです!!早速準備をして、
←河原の坊登山口Pまで移動。
コンタクトを入れたりしていたら、6時半になってしまいました…Pは既に20台くらい停まっています。
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登山口にはこんな→
茶色い箱が設置されていて、この中に登山者名簿やマップ(早池峰マナーガイド。無料配布)が置いてあります。携帯トイレは峰南荘、早池峰総合休憩所(8:30~)、小田越監視員詰所、山頂で購入可能、350円。
 
では、登山名簿に氏名などを記載して…登山、開始!

登山口からすぐ、川越えです。このコースは前半に4~5回川越えがあり、どこも橋は無く飛び石伝いですが、細いロープが設置されていて親切。しかし雨後は水量が増えるので危険です。
その川沿いの石の多い山道を30分ほど登ると、視界が開けていわゆる「森林限界状態」に!

イメージ 6早池峰山は蛇紋岩という植生の厳しい地質条件の為、森林は繁殖できないそう。向かいの薬師岳は山頂近くまでしっかり森林なのに、早池峰山は早い段階から高原風景になります。
 
←そして登山道は岩だらけ
 うわーっ@@
 
 
 
 そして振り返ると……
 
 
 
 
  絶景!Σ(>∀<)b
                ↓雲の下は花巻の街、今日は曇りです。
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イメージ 8←「御神坂」と呼ばれる、山頂へ一直線!の岩道♪
登山道はずっと植生保護の為のロープで仕切られているので、迷う事はありません。
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こんな標識も設置されてるし→

イメージ 10天狗が早池峰の風景を楽しみながら悠々飛んでいたら、思いっきりぶつかってへこました?という「打石」(ぶついし/ぶちいし)→
祈願には「岩の上に登る」とか。裏側から簡単に登れるようです。
 
↓こちらは「打石」から15分ほどで見える「御座走り岩」(上から撮影)。ロープが無くても登れる傾斜。
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「ここをゴザに乗って頭を下に3回滑り降りると願いが叶う」らしい。
「今は滑りにくくなっています」だって;
やっていいの?ホントに?
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        唯一の鎖場→
ここも特に鎖が無くても登れる程度。足跡のように窪みも作られています。妙義に比べたらかわいいもんです。

ここら辺で下を見ると、こんな感じ↓ ステキーステキー@(>∀<)@
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周りは岩と高山植物だらけ。振り返れば真正面に薬師岳と遥かな雲海。
傾斜も程々、そして他に登山者ナシ!(居たけど全部追い抜いてきた)
こんなに何度も立ち止まって景色を堪能した登山は何年降りでしょう……何だかムランジェを思い出します。

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←花々の中で気にいったのはこちら、固有種のナンブトウウチソウ。沢山咲いていたけれど、絶滅危惧種だそうな…
 
「ナンブ」は南の、という意味ではなく、南部藩の南部。この早池峰で、三日月が丸くなったようです。
 
一番人気のハヤチネウスユキソウは、他の種類のウスユキソウに混じってどれだかよくわかりませんでした;;とにかくそこら辺に沢山生えています。キンロバイは少なかったかな…時期的なもの?

そんな感じで珍しく花にも注意してのんびり登っていたのに、あっという間に山頂に着いてしまいました。
3時間強のコースタイムのところ、2時間で終了。
むう、しまった。もっと満喫すれば良かった。
最近急坂ばかり攻めていたせいで、ついサクサクと…

晴れていれば岩手山(盛岡市)や鳥海山(山形県)が見えるらしいのですが、山頂に着いた途端にガスが昇ってきて瞬く間に白い世界に! 残念。
山頂は岩だらけで東西の尾根筋に広く、西の縦走コースの方へ行くと遮るものがなく盛岡まで見えて、ステキな景色です。既に15~20名居て、何人かが麓の家族と携帯で話し始めました。これ、嫌う人居るのですが、待っている家族にしてみれば安心材料。短い会話ならいいと思います。
電波具合はやはりauが良い模様で、ドコモだと時により不安定。この時はガスってましたし。
因みに、3Gに機種変したばかりのソフトな携帯、見事に圏外です。

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←山頂の早池峰神社。6月の山開きでは、この赤い社がバカーンと開き、ここで神楽が奉納されます。
参拝をしてから西の方の岩の上に陣取って、30分程白い世界を堪能。待ってもガスは中々晴れません。鶏頭山まで縦走したかったけど車があるし…仕方なくさっさと下山しました。
 
帰りは緩くて早い、「小田越コース」です!

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最初は尾根筋を東に。
設置されている木道は新しめで、ギザギザが入っていて滑りにくいタイプ。
分岐点までは緩やかだし、これは歩きやすい☆ 

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「小田越コース」は同じく岩道の高山植物堪能コース。「河原の坊コース」よりも緩やかで、登山口の標高が高い為、短いです。
登りと同じく周りをキョロキョロ見ながら、ザクザクおりれました。
 
降り嫌いな私ですが、こんな岩道なら喜んで@

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←5合目の「御金蔵」(千両函銭倉金倉)。ここに願掛けするとお金に恵まれるらしい。
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         「御鉢廻岩」かな?→
          とにかく、ステキ過ぎる……
 
 
 
この頃にはガスもすっかり晴れてきて、次々と登ってくる登山者とすれ違い、「監視員」の腕章をつけた地元のオジサマ方の姿も見え、色々な方と立ち止まってお話。
こういうのがまた楽しいですよね。
何でも「薬師岳にはクマがいるけど、早池峰山の方には人が多すぎて通常クマは居ない。但し、ピークを過ぎると人も少なくなるので、早池峰山の方にも移動してくるかもね」とか。鈴持ってきて良かった…

因みに、監視員は希少な高山植物を保護する為に巡回しています。主に盗掘の監視。「高山植物の採取は法令で禁じられています。盗掘を見かけたら110番!」 皆さまもご協力されたし。
そして最近はストックでつかれて植生をダメにされたり、登山者の靴についた他所の植物の種が繁殖してしまうこともあるとか……気をつけましょう。

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そのうち緩やかな森林部に入り、これまたあっという間に小田越登山口に到着。
コースタイムは2時間だったのですが、1時間ちょっとで終わってしまった……
 
やっぱり縦走すれば良かったなあ…
 
あ、山頂の池をチェックするの、忘れた……!?

ここから河原の坊まではアスファルト舗装の県25号をくだり、途中早池峰の美麗や賢治詩碑を見て30分。
わーまだ11時だ;;
仕方ないのでゆっくり着替えたり身繕いしたりし、「早池峰総合休憩所」で展示チェック。
あれ?入口のボードに「河原の坊コースは崩落危険あり、小田越コースを推奨します」とか書かれてますよ?!;
確かに「初心者には怖いかも」という道、そういうことは登山口に書かんと…

そうそう、ここのトイレは工夫されていて綺麗です。啓蒙も頑張っています。一見の価値あり!

下山後は大迫のアスタで野菜を買い、ワインソフト(旨いよ)で糖分補給。
温泉は花巻台温泉の、ココです。

精華の湯(6-22:00、\500)
 掛け流し(※)、内風呂のみ。弱アルカリ性高温泉(含硫黄-ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉)、PH8.0、95.8℃。
 台温泉で唯一の日帰り温泉施設。規模などは共同浴場に近く、脱衣所が狭くてクーラーが無いので混雑時
 (週末や夕方)にはオススメしません…。ソバ屋隣接。
 ※高温の為、湯を注ぐ直前に加水あり。

この後、もし疲れていたら藤三にでも泊まろうかと思っていたのですが、全く疲労が無いので土産を購入して高速に乗り、東京まで5時間の帰途につきました。

ああ、それにしてもいい山(と言うか、岩)だった、早池峰……
「何度でも登りたい山」に、リスト入りです@