Wの記録

Wこと天羽の趣味の記録。主に山と遺跡史跡。信州飲食店情報へはリンクの食べログIDから、サークルサイトはツイッター@Wistoria_Tからアクセスください。     (2019年9月Yahooブログより移転。それ以前の記事は画像がズレて読みにくいですが、とても調整しきれないので。。。)

国史跡/古墳時代◆大岩山古墳群(滋賀県)

日本全国どこへ行っても弥生モノを追っているWですが、そうするといつも、その後代である古墳時代の遺跡に遭遇します。古くて大きい神社のある場所はその地方の政治的中心地なので、これは必然。大体「城」も近くにあります。縄文遺跡は・・・・・・あれはちょっと場所が違いますね。

神社も古墳も「墓」という意味では似た様なものですから、興味が無いわけはありません。よって今回も、「銅鐸のオマケ」として行ってみました。

**国史跡・大岩山古墳群滋賀県野洲市**

f:id:wistorian:20110102211024j:plain

上図に古墳名の記されている8基が「大岩山古墳群」。そのうち甲山・円山・天王山の3基が、「桜生さくらばさま史跡公園」として整備されています。

銅鐸博物館のスタッフによれば「ここから桜生までは徒歩8分だが、R8を超える部分は信号が無くて危ない。駐車場もあるし車で行くのがオススメ」。というわけで、銅鐸博物館から車でR8の立体交差点へ戻り、そのまま交差点を直進し、次の信号で左折。すれ違いややムリな狭道へ入りますが、これ、旧中山道だそう。

やがて道幅が広がり ↓新幹線の高架線路が見えて、それにどんどん近づいていくと・・

               その線路に当たる手前左に ↓ ↓こんなPと建物が。

f:id:wistorian:20110101002432j:plain
f:id:wistorian:20110101002451j:plain

看板がどこにも無いよ?!と思ったら、おや? こんな↑↑ところに家型石棺のミニチュアレプリカが・・・こんなの ↓ ↓ 車から読めないって!><(敷地内のも草に↓↓埋もれてる…

f:id:wistorian:20110101002513j:plain
f:id:wistorian:20110102211225j:plain

全体的にトリッキーなのが好きな施設団体・・・?

この建物は、地図には「案内所」となっていますが、看板等は一切無いし閉まってる。あの、今日はGWで日曜なんですけど・・・・・・

「昔は常駐していたけれど、今は財政難で閉鎖」でしょうか?

銅鐸博物館でもらったチラシがあるし、地図 ↓ もあるので、まあいいか。

f:id:wistorian:20110102211014j:plain

まずは案内所の後ろ手の「学習広場」へ。↓↓これは珍しい、屋外にジオラマ

f:id:wistorian:20110101000106j:plain

ジオラマ中の手前右の大きい茶色は「大塚山古墳」でホタテ貝形古墳なのですが、前方後円墳ぽくなっちゃってるし、造出しの向きが間違っています。古い地図でも前方後円墳の形をしていたので、私もずっと勘違いしてました。発掘当時は前方後円墳だと思われていたのか、作成者が両者の違いをわかっていなかったのか・・・

学習広場から池(アヤメ池?)の横を通って舗装された緩い坂を登っていくと、右手に甲山かぶとやま古墳。直径30m、6C半ばの円墳です。

f:id:wistorian:20110102213558j:plain
f:id:wistorian:20110102213712j:plain

円墳というにはかなり急斜面 ↑ これは確かに甲っぽい。ここで石室 ↑ を覗こうと近づくと、突然始まる古墳説明音声!!  ↓これを読み始めた・・・

f:id:wistorian:20110102213723j:plain

またセンサーか!>< なんでこんな大音量だよ! この公園、いま誰も居ないんだからコワいってば!! ああもう・・・ここプロデュースしたの博物館と同じ人だな絶対。

気を取り直して中を見ると、遠くに鉄格子の扉があって、羨道をかなり入らないと中が見えません。コワすぎる・・・パス。そして、道を戻ると旧中山道と新幹線路が見えたので降りてみましたが↓ Pはありませんでした。

               なのに何故こんなとこ↓に案内標識を・・・

f:id:wistorian:20110102213926j:plain
f:id:wistorian:20110102214008j:plain

お次は大岩山古墳群で一番長い「天王山古墳」全長50mの前方後円墳

f:id:wistorian:20110102212735j:plain
f:id:wistorian:20110102212847j:plain

前方部から登ると ↑ ・・・おお、奥に三上山のテッペンが見えますね !↑

後円部へ行くと、R8が見えます ↓   右手には琵琶湖対岸の山々(比叡辺り?)も ↓ 。

f:id:wistorian:20110102212954j:plain
f:id:wistorian:20110102212913j:plain

ここは「石室はあるけど石棺が無かった」ということであまり重要視されておらず、石室の復元もしていません。

f:id:wistorian:20110102212643j:plain

ところで、この近くにある「林ノ腰古墳」は全長90mなのですが、既に全部削られて平地になってます。なので大岩山古墳群に分類されながらも、数として数えられていません。昭和に調査したら二重の環濠跡と大量の埴輪を出土、江戸時代の記録では兜や刀などの石室内出土品もあったそうな。残念ですね。。。

 

天王山古墳をおりて更に坂を登ると、R8に出ました。園内に作業車が入る用・・・にしては立派なゲート ↓     いかにも後付けな看板 ↓

f:id:wistorian:20110102212342j:plain
f:id:wistorian:20110102212420j:plain


当初はここが「正面入口」だった??? 

ここから少しくだると、↓「円山古墳」の入口。 欲しくなってきたコレ ↓

f:id:wistorian:20110102212247j:plain
f:id:wistorian:20110102212259j:plain

一番高い所にあり結構登るからか、ここだけ階段整備されているも、も、               かなり段差が高くて大変 ↓(上から撮影)

f:id:wistorian:20110102212232j:plain
f:id:wistorian:20110102212200j:plain

直径28mの円墳と小さいのですが、場所が良いのと石棺や石室のレベルが高いのとで、一番整備されている感じ。例の案内音声センサーもバッチリ設置されてます

f:id:wistorian:20110102211941j:plain
f:id:wistorian:20110102212022j:plain

      めげずに内部を撮ってみたけど・・・狭っ ↑ どうやって入れたのコレ・・・

f:id:wistorian:20110102211738j:plain

「石棺は熊本県阿蘇の凝灰岩」って・・・古代の人ってホント何考えてんだろ。どうしてすぐそこにある花崗岩じゃダメなの??(答え:脆いから)

登頂部に登ると眼下に↓ R8。 銅鐸博物館から見えた↓ネットも大岩山も↓真正面。

f:id:wistorian:20110102211708j:plain
f:id:wistorian:20110102211513j:plain

これでPに戻って史跡公園は終わりですが、近いので「大塚山古墳」へ行きましょうかね。道が狭いので徒歩で。

公園を出て右手へ、中山道を少し戻り、すぐ左折して新幹線路の高架下をくぐって西へ行くと ↓ こんな石標があって、 ↓ その向こうに小高い林が・・・↓ 

f:id:wistorian:20110101001913j:plain
f:id:wistorian:20110101001332j:plain

この古墳周辺、雨降ったら水浸しっぽい。バーク敷きのフッカフカ道 ↑

ここはホタテ貝形古墳で、円丘部の直径が57mと天王山古墳より大規模。周辺に埋め込み式の説明板(草に埋もれてる)が点在し、南西部に東屋と大きな説明板アリ。

何でも墳丘斜面や外周部から埴輪がたくさん出土していて、この切れ目の入った特殊な形の「造出し」部分の小さい方 ↓ の周辺からは、大型埴輪が出土したとか。

f:id:wistorian:20110101001020j:plain

なのにその出土品たちがどこにあるのかは、どこにも書いてないんだな~。

墳丘最下層の斜面には葺石の跡があったとかで、一部復元済(が、草で見えなくなってる)。完全復元したら綺麗でしょうねえ。  ↓南から見た大塚山古墳

f:id:wistorian:20110101000922j:plain

後ろは福祉センターなので、平日ならここまで車で来てもOKです。

さて帰ろうと道を戻ると、 ↓ あのネットと ↓ 大岩山(の後衛)が見えました。

f:id:wistorian:20110101001814j:plain

実は大岩山、このR8と新幹線の工事で相当削られて今は無く。しかし元々は、この大塚山古墳まで裾が広がっていました。山の西麓には小さい古墳群が点在し、更に西に行くと例の「林ノ腰古墳」が。そして銅鐸出土地である 山頂付近 ↓ には、「大岩山第二番山林古墳」があったそうです。とにかく古墳、過密地。

f:id:wistorian:20110102211539j:plain

f:id:wistorian:20110102205419j:plain

     ●は全部、古墳 ↑  これ、軽く「風土記の丘」になれたんちゃう?

更に。大岩山が属する山塊の南西端には、式内名神大社御上神社と、その神奈備である三上山(近江富士があるのです。博物館の北にある宮山一号墳の麓の神社も、三上神社でしたね。 

御上神社のご祭神はとっても特異ですから、大変興味深いエリア。湖岸方面には兵主神社の総本山もあります 

(そして御上神社の南を流れる野洲川の源流は御在所山・・・あああ・・・)

 

観光地としてはマイナーですが野洲、Wは強くオススメします!

 

 

博物館/弥生時代◆銅鐸博物館(滋賀県)

出雲で大量(39個)に銅鐸が発見されるまでは、日本一の銅鐸出土量(24個)を誇っていた琵琶湖東岸の野洲市。 

当時は(というか今も)本やネットでは中々情報が得られなかったので、現地へ行った―――のが丁度10年前のこと。しかし時間が無くて写真もほとんど撮れず心残りだったところ。このGWに京都で用事ができたので、ついでに再訪してみました。

      ↓入口の石造モニュメント     館内の復元銅鐸↓

f:id:wistorian:20110102190325j:plain
f:id:wistorian:20110102194540j:plain

野洲市歴史民族博物館****

これ↑が正式名称ですが、道路の青看やガイドマップなどは全部「銅鐸博物館」になっています。そしてネット地図に載っているのは、付属する復元史跡エリアと博物館を全部合わせた名称「弥生の森歴史公園」。

惑わせますね。

更に、まともなHPが無い

そのためタカをくくっていましたが・・・・Wが今まで行った中では一番銅鐸に関して詳しい解説が整っている博物館 です!

         ↓Pからのアプローチ。後ろに見えるのが銅鐸出土場所の大岩山。

f:id:wistorian:20110102205934j:plain

相変わらず見難い敷地内マップと内容説明板 ↓ 解像度の問題だと思ってたけど違う・・・

f:id:wistorian:20110102190431j:plain

おかげで「石舞台」や「方形周溝墓」は、帰宅して写真を拡大してから気付きました。ああっ「銅鐸出土地の碑」は博物館の裏にあったのか…!!

 こっちの地図の方が見やすい ↓

f:id:wistorian:20110102190212j:plain
共同作業所って何・・・?

とりあえず先に博物館へ行きましょう。入館料は大人¥200と格安、野洲市民は無料。

1階入口にはイメージ展示と、「弥生人になってみよう!」な衣装・勾玉貸し出しブースあり↓     ↓ 復元銅鐸もここ。 1階の展示室は2つにわかれている ↓

f:id:wistorian:20110102194451j:plain
f:id:wistorian:20110102204547j:plain

 

<銅鐸に関する展示>

手前の展示室1は、ここの銅鐸の発見次第のビデオから始まり、銅鐸の種類や造り方など「銅鐸全般への理解」を深める展示。

この銅鐸の鋳造復元ビデオが凄いんです。鋳型の造り方から鋳造後の磨きまで、イメージじゃなくてホントに実演製作しちゃってる。しかもこんな土砂の型であんなのが出来るとは・・・5回も使いまわせる耐久性には絶句・・・。ビデオに夢中になってると、鋳型の模型が解説ビデオに合わせて動くのを見逃すので注意。

発見当時の村の記録では、銅鐸が「唐金古器物 からかねこきぶつ 」になっててイイ感じ。世界の鐘や銅鐸の起源にも触れていて、出雲の博物館(荒神谷)より内容が密。うわあ、三遠式と近畿式の見分け方も解説しちゃってるわ・・・(←これはカタログに載ってないので、最近の展示?

出雲の銅鐸は比較的早い時代の「鳴らす銅鐸」なのですが、ここのは弥生後期の大型な「見る銅鐸」。同范モノも出雲とは重なっていないようで、東海との繋がりが強いようです。

 

<銅鐸の実物展示>

奥の展示室2は、この博物館の裏山で見つかった「大岩山銅鐸」の部屋。中央に大きめの銅鐸が集められ、裏側も見られるナイスな展示。

出土は明治14(1881年,14個)と昭和37(1962年,10個)の2回あって、1回目は地元の子供が偶然発見し、2回目は新幹線敷設の工事中に。みな同じ大岩山で見つかっているのですが、出土場所は大きく3箇所にわかれ、銅鐸の製作時代も大きさも結構多様です。

 

一番大きな日本最大の銅鐸(134.7cm高)と二番目に大きくて絵が刻まれている銅鐸は、例の東京のアソコにあるとかで、ここに展示されているのは復元。まあ、どういう経緯でも、日本の国宝級遺物はアソコに取られてしまうものなので、これは良しとしましょう。

問題は他の銅鐸。上記の2つ以外は要らないと、残り12個はちゃんと地元の発見者へ払い下げられたのですが―――まあ、転売したんでしょうね。そうじゃなきゃ買いませんよね。当然、散逸していまい・・・・・・後年学者が当時の記録を元に探しに探したら、国内の各所(博物館や大学、寺)やドイツ・米国にまで飛んでいたとかで、ここに展示されている明治出土の銅鐸は全部復元です。つまり、私が辰馬()で見たのは明治出土の実物ってことですね。。。今でも2個は居所不明。 昭和時代までは、銅鐸所有数ナンバー1だった博物館

 

何しろ明治のことですから―――なんて言っていられません。

昭和の出土の時はなんと、発見者の工事人が古物商に持ち込み。偶然警察が気付いて転売は免れ、無事、滋賀県所蔵となりました。

しかし工事関係者に聞き取りをしたら、実はもっと前に山頂近くで1個発見していて、なのに同じく届出ていなくて。(これが24個中、唯一の流水紋!)

それも取り戻せたから良かったですが、今は世界に誉めそやされる「日本人のモラル」も、元々はそんなもんなんですよ。

というわけで、この昭和出土の10個(重要文化財)は実物。県内で出土した県所蔵の銅鐸も実物です

*************************************************************************************************** 

展示物の写真撮影は禁止ですが、展示内容が全て掲載されているカタログはカラーで¥1000とお値打ち(但し、今回の再訪時には売切れ完売・・・なのに撮影禁止は酷い)。出土した銅鐸のカタログはこれまたオールカラーで¥400と、大変お安く見やすい。

 おお、三上神社と兵主神社遷座ウン年の記念冊子まで発行してるぞ。買いだ!

 常設展示カタログ↓      出土物カタログ↓      体験教室メニュー↓ 

f:id:wistorian:20190824200039j:plain
f:id:wistorian:20190824200130j:plain
f:id:wistorian:20110102192358j:plain

 ↑ 表紙はこの色に金の箔押しで「??」状態。凝ったデザインが裏目に・・・

博物館としてもまあまあ良いのではないでしょうか。

ただ、各所にある解説音声や解説ビデオが全部センサーで勝手に開始し、その音がかなり大きいので、この狭い展示室ではとても耳障り。読みたい解説板の内容が頭に入ってこない・・・ ボタン式にして、音量さげてくれないかなこれ・・・

 本来は「市の博物館」なため、廊下には他の遺跡の出土物が並べられ、2階の企画展示室にはズイキ神輿など野洲の祭りの民俗展示や天保一揆の資料、永原御殿の復元模型があります。

 

<弥生の森>

銅鐸を満喫したら外へ出て、弥生の森歴史公園を散策します。

f:id:wistorian:20110102191050j:plain
f:id:wistorian:20110102191308j:plain
f:id:wistorian:20110102192311j:plain

体験教室の建物↑      復元古代住居と高床倉庫↑      スイレン池↑

他にも大賀ハスや赤米の水田がありました。敷地はそんなに広くはないですが、入り組んだ園路に桜やツツジが植えられてよく整備されています。「すいません、いま何も花が無いんですよ」と作業中の造園スタッフに詫びられましたが、大丈夫。私の目的は花じゃなくて↓↓コレですから!

「山の神」↓この黒鳥居も奇異だけど、結構大きいんです↓これ。凄いインパクト・・・

f:id:wistorian:20110102191653j:plain
f:id:wistorian:20110102191744j:plain
f:id:wistorian:20110102191859j:plain

  うおおおお・・・うちの庭にも欲しいいいい。  あ、ここにも「つっかえ棒信仰」↑…

 ↓ 復元古墳「宮山二号墳」  ※この後ろのネット↓を覚えていてください

f:id:wistorian:20110102205541j:plain

昭和の銅鐸出土の時の工事で発見された、7世紀初頭の円墳。石棺あり。

「大岩山古墳群(国史跡)に属する最後の築造古墳」だそうですが・・・・↓ 広域地図 

f:id:wistorian:20110102205558j:plain
f:id:wistorian:20110102205418j:plain

f:id:wistorian:20110102205501j:plain

あれ? 国道8号(R8)の向こう ↑↑↑ に古墳群がある??

そういえばここへ来る時、R8を南(上記の地図で言うと左)からのぼってきて立体交差点を右折したのですが、その交差点の案内看板「銅鐸博物館→」(右)「弥生の森歴史公園→」(右)の下に「←弥生史跡公園」(左)を見ました。

「ええええ??史跡公園と歴史公園は違うの??」と惑いながら右折してきたのですが・・・気になる。

博物館スタッフに聞くと

「ああ、生史跡公園のことじゃないですか?」

すみません老眼で。でもその「桜生」の漢字を正しく認識しても「さくらばさま」とは誰も読めないことでしょう。

というわけで、続きはそちらへ・・・

鉢伏山(長野県松本市) ~尾根筋ルート~

 
★★★★★★★★★ 鉢伏山 (1,928.8m、長野県岡谷市)★★★★★★★★★
登山タイム(牛伏寺尾根筋ルート):登り(3h10m)---降り(1h40m)
標高差:約1000m  距離:往復11.5km  出発地:牛伏寺P(砂防提横)
  条件:一人、土曜日帰り、快晴
 

南ア・鳳凰三山とアサヨ峰(山梨県) ~ドンドコ沢/中道~

信州に移住してそろそろ10年目。
1~2泊で縦走できる北アのステキ処は大体行きつくして、「3泊無いとムリ」な山ばかりが目標となってきました。なのに今年は、有休取れる週末前後が毎回、台風やら暴風雨で。。。。
やっと晴予報と重なって「3泊行かれる!」となったのは10月中旬と、またしても「北アじゃ寒くて死んじゃうな~」な時期に。そう、南アの出番  です!
 
★★★★ 地蔵岳~アサヨ峰~観音&薬師岳 山梨県北杜市韮崎市★★★★
登山タイム(ルート/標準CT):
 登り:4時間15分(ドンドコ沢/5h30m)---
 縦走:3時間30分(鳳凰小屋-->早川尾根小屋/4h30m)、2時間15分(早川尾根小屋<-->アサヨ峰往復/5h)、
          3時間10分(早川尾根小屋-->鳳凰小屋/4h30m)、1時間35分(鳳凰小屋-->薬師岳/2h10m)
     降り:2時間45分(中道/3h55m)
標高差:
 登り(鳳凰小屋まで)UP約1,300m、縦走部分トータルUP約2,490m/DOWN約2,100m、下山DOWN約1,690m
距   離:鳳凰三山周遊部分約24km + 鳳凰小屋<-->アサヨ峰往復約18km
出発地:青木鉱泉  条件:一人、土曜~テント3泊(オールセルフキャリー) 、曇/雨/雪/やや晴
 
こういう事情でもないと中々他県へ行かない信州人、これが人生三度目の南ア。
イメージ 7
あ、「御座石鉱泉ルート」じゃなくて「燕頭山コース」というんですね・・・↑
 
今回の登山口は前回の登山口「御座石鉱泉」から車で林道を10分ほど行った処なので、同じ「小武川林道」を通っていこうかと思っていましたが、調べたら「ゴア沢の新しい林道がほぼ全舗装で楽」らしく。
「ゴア沢の林道」とは、R20の交差点「桐沢橋東詰」で西へ曲がって釜無川を渡り、道成りに桐沢へ西進するとやがてゴア沢に沿う、「韮崎市清哲町青木の林道」のようです。
 
土曜の朝、須玉ICで降りて北周りで釜無川を渡り、R20の「円野郵便局前」で右折して県道12へ。
この県道を南下してきたら「原山神社」で右折――と言いますが(誰が?)、「コレが原山神社だ!」とわかるのは鳥居の扁額しかなく、なのに曲がる地点は鳥居よりも手前です……
この路沿いではこの神社以外に道路からすぐ見える神社はありませんから、とにかく左手に神社らしき杜と建物が見えたら、鳥居より手前を右折で!
イメージ 4
右折すると結構狭い路で登り坂。しばらく行くと未舗装路になりますが、600m位で再び舗装路に。
確かにその後も全部舗装路でした。
 
が、土や枯葉が堆積して舗装路に見えなかったり、ヘアピンカーブの出口でアスファルトが陥没していたり…
そして灰色の大きい枯葉が落ちているのも、落石も、同じに見える…
大変にトリッキー
 
「甘利山」の青看が2回出てくるけれど、両方とも「甘利山」ではない方へ。
途中見晴らしのよい急斜面をヘアピン2回でジグザグ昇る部分があり、八ヶ岳の眺望が最高↑(下山後に撮った)  展望台のような退避場所あり。
 

イメージ 1

広くて平坦な樹林帯のT字路「←青木鉱泉」「御座石鉱泉→」で、左へ。
 
この先は幅が狭いけれど、舗装状態は良好
 
右折して橋を渡るところに「薬師岳登山道」の標識が→
 
4日後はこの左手の道をくだって、ここに戻ってくるわけですな。
あーもう、ここに車停めたい。
 
橋を渡ってから左手へ曲がると未舗装となり、そこを300mほど昇ると青木鉱泉P(H1,090m)↓

イメージ 2

この道沿いPと行止り正面Pは宿泊者と送迎バスや路線バス(山梨中央交通,OW\1700)専用なので、手前を左折して小川を渡ったところのPへ停車↓
イメージ 3

 

¥750/日。高いな~。
写真に見える上段は満車なので、下段へ。地図には「P100台」とあるけれど、そんなに停められるかな?
イメージ 5
←宿は正面Pを左へ入って登ったところにあり、建物を右手にまわって奥の作業場のようなところで駐車場を支払います。
領収書代わりの「○/○~○日間」な紙(これ、簡単に偽造できそう…)をもらって車内に提示しなければならないので、戻るのが面倒。
イメージ 6
宿はとても良い造りの木造でイイ感じ。鉱泉というところがアレだけど、もっと歳取ったら湯治に来たい・・・
玄関前はベンチやトイレなどが結構整っていて、無料市営Pの御座石鉱泉より親切感溢れてます。利用者が多いのでしょうかね。
登山届場所に自動販売機が!→
 

イメージ 8

でも、支払う時に何日停めますかー?と聞かれたので「4日間」と答えたら「4日も??!」とメッチャ驚かれました。え、ダメなんですか??
いえ、そんなに長く停める人は珍しいから・・・」
そう、この山域は「東京に一番近いアルプス」故にビギナーさんが多く、健脚なら日帰りで三山巡れてしまうコースタイムの為、大体皆さん1泊2日なんです。
「アサヨ峰まで行こうかと思って~」
「へ~…?」「あ~アサヨねえ~・・・」
わかってます、おかしなルートだということは。
何の変哲もないアサヨ峰にわざわざ行って、甲斐駒も行かずに戻ってくるなんて物好きとしか言い様ない。でも「3泊で」「そんなに寒くないエリアで」「Pに戻ってこられるルート構成」となると、ここしか無かったのです。
 
8時半、登山開始。
←ドンドコ、ドンドコ (なぜ同じ標識を2個も…?
イメージ 9
最初はドンドコ沢左岸のジャリっぽい道を登りますが、法面工事の迂回地点に出ると右岸へ移動↓
イメージ 10
うわあ・・・・・・またしても凄い法面保護を・・・↓↓
イメージ 11
 
晴れてたらこの奥に観音岳が見えるのかな?→
 
この後また左岸に戻ってすぐに沢から離れ、山間部をザクザク登り↓
イメージ 12
これがまた結構な急斜になってきて、谷間をジグザグったりします。 おいい↓(上から後続者を撮影)
イメージ 13
普通「~沢ルート」と言ったら、餓鬼岳の白沢のように「前半は緩く沢沿いをアップダウン」なのですが…… ここはオール高巻き、どこも緩くなあい
イメージ 14
ルートも3分の1が左撒きのトラバースで道幅は狭いし、大した渡渉ではないけれど何回か小さい渓流を横切る(=アップダウン)し、たまに縦横にも狭くて荷物がひっかかり、歩きにくい。テン泊装備には向かないなあ・・・
というか今夏の悪天候の名残か、稜線も中道も倒木が多くて全体的に厳しかったです。
 
各滝も登山道からはよく見えないので、看板地点に荷物を置いて、よく見える処まで往復する仕組み。
 
よく「渓流や沢は、登りが楽しい」と聞きますが、ここは登りも降りも関係ないですねー。
 
←小さい渓流越えがこの区間だけでも3~4回↓
イメージ 15
しかも、今回初めて使う新品70Lザックが大問題。
色優先でメンズにしてしまったので・・・・・・試用の時は大丈夫だったのですが、テン泊装備を入れて背負ったら重みでウェスト部分がスルっと抜けてしまって。
腰で支えられない。。。。青ざめ。
イメージ 16

 

いつもより軽めにしてみたとは言え、腰の支点が無いとこんな荷物とても運びきれません。お尻までさがってきて腰脚を圧迫するので、坐骨神経痛も再発しそう
 
でも、引き返して帰るという選択肢も無い。
 
←青木鉱泉から1時間50分(2h)で「南精進滝」(H1,600m)

イメージ 17

滝の見えるところまでは手ぶらで往復3分。
ステキな岩 南精進ヶ滝→
 
ここで防寒着用のフリースを腰に巻いてウェストを嵩上げし、登山続行。それでも動いているとどんどん落ちてきてしまうので、後ろ手でリュックを持ち上げます。
つ…疲れるっっ
イメージ 19
←道はどんどん狭く険しく、岩混じりに。。。。
 
鳳凰の滝」分岐↓
イメージ 18
この上部にも鳳凰滝への分岐がありますが、体力も気力も無く、この滝はパス。
イメージ 20
「南精進滝」から1時間10分(1h30m)で
←「白糸滝」分岐(H約2,000m)
 
この山域、写真のような古い金属製標識が多く、そのほとんどがこういう風に倒れていたり錆びて読めなかったり・・・・・・
距離も時間も記載がないこんな役立たず、いい加減、撤去した方がいいと思う。
 
「五色の滝まで0:00分」↓ ウソ時間も困る・・・
イメージ 21
白糸の滝↓
イメージ 22
 
この先は険しいというか、一部ザレザレで厳しい。なのに補助段もハシゴも一切無い(><)
 
「白糸滝」から40分(1h)で↓「五色滝」分岐(H約2,180m)
イメージ 23
この左手を奥に進むと「滝壷までくだれます」
 
五色の滝↓ おお~落差一番?ここもイイ岩壁!
イメージ 24
かなり降りますが、荷物が無いので楽々ちん  (でも水しぶきで寒いので滝壷までは行きません)
イメージ 25
登山道も、この滝から先は楽になるはず・・・
 
←この、何故かどうでもいいところに作られた階段状の道の後、「それよりもここにハシゴ設置してくれよ…」な岩張り部分を抜けると、沢沿いに出ます↓
イメージ 26
小屋に続く沢ではなく、結構長く登るのですが、緩やか~でとても楽。水音小さく、靄っていて幻想的。
イメージ 27
←「五色滝」から35分(1h)で「鳳凰小屋」(H2,382m)
 
良かった・・・坐骨神経痛にならずに着いた・・・
(小屋と地蔵岳間については前回の記事をご覧下さい)
 
15時半。
土曜なので結構人が多いですが、テン場はまだまだ余裕アリ。
明日は雨予報。ここのテン場は平坦なせいか一番下は水溜りが出来るので、段々部分に設営します。
 
<2日目>
予報通り、未明から降り始めました。明け方には激しくなって、ただでさえ9月以降は寒くてテントから出られないのに、とても撤収する気になれません。
イメージ 28
「質の良い装備にすれば寒くない」という意見を聞きますが、冷え性には見当違いなアドバイス。ましてテントの撤収は分厚い手袋をはめてやるわけにもいかず、雨じゃカイロも握れず、当然に指がかじかんで動かない。。。
くくう…っ
 
雨足が弱まった頃に何とか撤収し、8時半出発。
アサヨ峰アタックは明日だな~…
 
鳳凰小屋」から砂走り急斜面をザレザレ登り、50分(1h20m)で地蔵岳直下の「賽の河原」(H約2,700m)→
 
「賽の河原」から5分(10m)で「赤抜沢ノ頭」(H2,750m)
この先は未知の稜線↓

イメージ 29

鳳凰三山北岳の間の渓谷側から来る強風にやられるんだろうな~と思っていたら、幸い風はそんなに強くなく、地図には「白砂の稜線」とある花崗岩の景色が続き、霧雨でまたまた幻想的。
崩壊前の岩はちょっと黒ずんでいて、「灰色がかった燕」といった感じ↓
イメージ 30
 
降りきったところでいきなり白砂が終わり、鳳凰三山エリアから別世界へ出ます↓
イメージ 31
この先は「痩せ尾根」――と言っても植生豊かなので危険な感じはナシ。↓逆に茂りすぎてて歩きにくい
イメージ 32
ここで見晴らしが良くなって、前後それぞれ10人くらいの人が見えてきました。大体が4~8人のパーティか、若者二人組。
このルートは人が少ないと思ってたのに、そうか、大衆ルート「広河原」へ降りる道があるんでした。
そういえば昨日のテン場でも「初めてテント張るんです♪」って男子(翌朝は私のとこまで「雨時の撤収方法」を見にきた…)や、ハイテンションで無邪気な若者が何人か居たなあ
イメージ 33
「赤抜沢ノ頭」から40分(40m)で
←「高嶺」(H2,778.8m)  ※読みは「たかね」
 
ここで雨がアラレになってきた…
写真も撮れないし寒いしで、休憩もほとんど取らず通り過ぎます。(この区間の画像は全て翌日撮ったもの)
イメージ 34
高嶺からの下山部分は、岩ガラの急斜面→

イメージ 35

相変わらず補助モノは何もナシ 北アと違って、雨時は滑りやすいのでゆっくりと。。。
 
暫く頑張ると揺るやかなハイマツ地帯になって、再びシャクナゲやハイマツが道を遮ってきます。
 
←峠が見えてきた
ここ、晴れてたら景色いいんだろうな~
 
「高嶺」から35分(40m)で「白鳳峠」(H約2,450m)↓
イメージ 36
ここから広河原に下山できるので、当然皆さん下山。誰も居なくなりました。
この先は人があまり通らないからか、更に樹木が張り出してきます。ザックがひっかかる~
イメージ 37
←道が崩壊したらしく通行止めになっていて、左(西)側の樹木間を降り巻き。狭っ。
ここが赤薙沢ノ頭(H2,553m)だったのかな?
 
「白鳳峠」から50分(1h)で「広河原峠」(H2,344m)↓
イメージ 38
予報通り雨がやんできたけれど、もう寒くて重くてお腹すいて…休憩ばかりとってしまう。。
 
やがて道が緩やかになってくると、「広河原峠」から30分(40m)で「早川尾根小屋」(H2,420m)↓
イメージ 39
やっと着いた~
小さい小屋ですが、ここも小屋の左手奥に水場アリ↓
イメージ 40
トイレは↑この手前左手屋外にある連結仮設ポッドで、小屋が既にクローズしていたので不明ですが、ネットによれば「水流による垂流し」らしく・・・・・ テン場との距離約20m。クローズしてて良かった・・・・・・
 
小屋下の平たいテン場↓にテントを張ったら、14時。
イメージ 41
これからアサヨ峰に行こうと思えば行けたのですが、実は「早まったら下山日くらいに来るかな?」と思った生理がまさかの初日登山中に始まってしまい
+ザックの不具合に雨の疲れ、状態は最悪です。
 
明日は南御室テン場に泊まる予定でしたが、鳳凰小屋テン場泊にすればアサヨ往復してからでも余裕で着くし。せっかくのアサヨ峰(位置的に多分もう二度と来ない)、余裕を持って行かれる明日にした方がいいし。
 
若い時ならピストンアタックを強行したでしょうが、強行して恥をかく(しかも死後に)は極力避けたい、という意識の方が勝つようになりました。これを老いと言うなら言うが宜しい。配偶者や扶養者、重職やローンなど「何か」を抱えてしまったら、「保険」ナシに勝負してはいけないのです。さも正論のように。
 
時折覗く日差しに濡れたカバーや雨具を乾かしてテントでのんびりストレッチ。は~極楽・・・・・・
いつもは「ビール4L」背負ってくるところを今回は「ワイン1L」にしたので、酒の満足度も高い
 
夕方、人の声が聞こえるのでテントの中から外を伺ったら、30代くらいの男性が二人来ました。
今から次の小屋へ行くには遅いし、かといってテントを張る気配も無く、どうするのかな~と思っていたら・・・・小屋の窓ガラスに明かりが。どうやら小屋に入って中で泊まったようです。
小屋のクローズ処理に来た…という感じではなさそう。もしかしてクローズしても鍵はかけてなくて、避難小屋みたいに使えるのかな?? 避難小屋なら、緊急事態じゃなければ使っちゃダメ、ですけどね・・・
 
他に人は居らず、風のない静かな夜。月も雲間から見え隠れしています。
明日は晴れ予報!という期待を込めて、就寝。

南ア・鳳凰三山とアサヨ峰2(山梨県) ~ドンドコ沢/中道~

<3日目>
薄暗いけれど、晴れてます。良し! 早く起きられたし、もしかしたら南御室まで行けるかな?
イメージ 1
しかし、ここでまたもやトラブルです。
テントの中でコンタクト(2週間前に買い変えたばかり)を紛失。暗いので探しだすのに40分以上かかってしまい、結局、6時出発。。。鳳凰小屋泊、確定
 
小屋から出て樹林帯に入るとすぐに、なだらかな登山道上に三角点のような石柱がありました。撮り忘れたけど、もしかして「早川尾根の頭」(H2463.4m)だった?
 
脚腰は疲れていますが、荷が軽いので体も軽い♪
 
おお、初めて北岳が見えた!↓↓
イメージ 2
 
 
落ち葉の登山道を踏み締めて登ると、眺望がどんどん良くなってきます。
昨日通ってきた稜線もやっと全貌が・・・・・・↓
                   このトンガリは地蔵↓??    高嶺↓
イメージ 4
イメージ 3
←眼下に野呂川沿いの南アルプス林道も見え・・・
 
              右手に甲斐駒ー↓↓
イメージ 5
 
しょっちゅう樹林帯へ入りますが、葉が落ちて見通し良く、常に右手には甲斐駒。
イメージ 6
カラマツも金々で綺麗。この季節だけの特典。
 
やっぱり、縦走は、こうでなきゃ・・・・・・
 
「ミヨシノ頭」へ左巻きで取り付く急斜面が始まると、
←富士山も見えてきた!
 
やっとアサヨ峰山頂↓も
イメージ 7
山頂直下の登り↓
イメージ 8
ここも全体的にハイマツやらシャクナゲやらに遮られて狭いです。。。
 
そして今日は晴予報だから、もっと明るくなってから撮った方がいいな♪と、最低限の撮影で済ませていたのですが……山の天気など、まして予報など信用してはいけませんね。
 
山頂は風が強くて寒いだろうからと、直下で休憩している間に天候が急変し……なんと、あろうことか・・・・・・
雪が降ってきた!!
イメージ 9
 
「早川尾根小屋」から1時間20分(3h)で
「アサヨ峰」(H2,799.4m)。300名山。→
 
仙丈ケ岳が見える・・・はず、の方向↓
イメージ 10
甲斐駒も何もかも煙ってしまってる……↓↓
イメージ 11
一時的なものだろうと思いつつもイヤ~な予感がして、山頂滞在5分未満で下山開始。
なんだかどんどん降りが多くなってきた… 
まさか、まさか・・・??
イメージ 12
「アサヨ峰」から55分(2h)で早川小屋テン場帰還。
しかし雪は全くやまず、気温が北アほど低くないものだから、着地すると溶けてしまい。。。
また水を含んだテント(重い)撤収かあ~
 
10時半、早川尾根小屋を出発。
もう、何もかもが重い。しかも寒い。風が強くなかったのがせめてもの救い。。。。
「午後になれば少しは…」という期待も虚しく、結局稜線は一日中ず~っと雪でした。
 
「早川尾根小屋」から25分(30m)で
←「広河原峠」(H2,344m)へ。
 
「広河原峠」から45分(1h20m)で↓「白鳳峠」(H2,450m)
イメージ 13
ここから高嶺への登り部分は森林が無いので風が強く、若干吹雪チックに・・・↓
イメージ 14
上部は良い岩だらけ↓
イメージ 15
ああ、晴れていたらもっと堪能できたのに……

イメージ 16

でも昨日より明るいので、撮れなかった写真をバシバシと。やっぱりこういう↓岩道は登りの方が楽ですね♪
イメージ 18
「白鳳峠」から50分(1h)で「高嶺」(H2,778.8m)↓
イメージ 17
白砂部分に戻ってきた!↓
イメージ 19
「高嶺」から35分(40m)で「赤抜沢ノ頭」(H2,750m)
この頃には小雨になってきました。
 
「赤抜沢ノ頭」から5分(10m)で「賽の河原」(H2,700m)
ザレザレ急坂も湿っていて通りやすい。
 
「賽の河原」から30分(50m)で「鳳凰小屋」(H2,382m)に15時到着。ふわ~・・・靴グッショグショ
 
「明日はどうします?(下山ですか?)」
 
体力的には大丈夫だけど、持ってきた生理用品が全然足りなくて。更に悪天候続きのトラブル続き、なんかもう、下山したい気分。。。。
 
でも、今回で三山全部行っておかないと、またいつか来なければいけなくなる……
 
小屋スタッフにダメもとで聞いてみると、小屋で生理用品を売っていると言うので精神力が大幅に回復。
明日の予報は「朝から晴れです!」とも言うので、疑りつつも予定通り、「薬師岳経由で中道下山」に。
 
<4日目>
イメージ 21
かくして夜に雨はやみ、爽やかな朝。でも寒くてモヤモヤの冷え冷え。この日ものんびり出発で良かったので、少し干せるくらい陽が昇るまで、テントで二度寝
それでもテント床部分は乾かないし、靴なんて全くダメで、やはり、重い…
 
9時半、出発。
小屋から左手の沢を渡ってハシゴを登り、→
観音岳へのショートカットを進みます。
イメージ 22
←崩壊甚だしい急斜の削れ道。倒木、崩れ岩・・・・・・鳳凰三山の稜線直下はどこもこんな感じ。
イメージ 23
 
最終日なのに荷物がそれほど軽くなっておらず、ザックの事情からも疲労MAX。
左手には岩が見えてますが↓、観音岳はもっと奥のはず。遠い・・・
イメージ 24
 
鳳凰小屋」から50分(1h)で↓「分岐」(H2,700m)
イメージ 25
また白砂が始まります。
          そして再び、北岳
イメージ 26
     八ヶ岳↓や下界も綺麗に↓
イメージ 27
 
快晴とはいかないけれど、じゅうぶんです。
ここで豆知識。
北岳が日本で二番目に高い山だってことを知っている人は、確実に一般人ではない
 
 ↓仙丈ケ岳       高嶺↓               赤抜沢ノ頭↓               地蔵岳
イメージ 20
    白砂の岩場をどんどん登ると、背後の赤抜沢ノ頭の向こうに甲斐駒↓も見えてきて……
イメージ 28
   観音岳の山頂も見えた↓
イメージ 29
ここ、登れば登るほど眺望どんどん良くなってく!
 
        あともうちょいで山頂↓ 
イメージ 30
ここ↓まで来ると左手に富士山が見えてきて……
イメージ 31
 
 
 
 
 
この斜めトンガリ岩のところにも石柱と、何か祭祀場?みたいな跡があった・・・→
 
「分岐」から30分(40m)で↓「観音岳」(H2,840.4m)
イメージ 32
トップの岩部分には、三角点?の横に那智山
修行者かららしき奉納札が↓ ↓奥は北岳
イメージ 33
ここが鳳凰三山で一番高いので、「鳳凰山」と言ったらこの観音岳のことになるのだそう。
 
 
最高峰の眺望は、当然、最高です。
               地蔵岳↓の右に・・・                まずは八ヶ岳
イメージ 34
奥にアサヨ峰も見えてる!↓  ↓手前は高嶺    ↓甲斐駒(奥)           ↓地蔵岳
イメージ 35
                        極めつけの富士山↓↓        ↓薬師岳
イメージ 36
                    UPで↓
イメージ 37
もう思いのこす事は何も無い・・・  ところで薬師岳は、↑左の大きい方と右奥の↑尖ってる方と、
どっちが「山頂」なんだろう…??
 
  ついでに下山路の中道↓の尾根    右の大きい尾根は、地図では「廃道気味」を意味する点線↓
イメージ 38
イメージ 40          最初はこの大きな長~い尾根→
を下山するのかと思って、観音山頂で擦れ違った人と「中道って、凄いね・・・」と青ざめてました(笑)
イメージ 39
←白砂の稜線を富士山に向かって進み・・・

観音岳」から15分(30m)で↓「薬師岳」(H2,780m)
イメージ 41
 
 
ここは野外イベントができそうなほど広くて平ら。山頂の南側直下を更にくだると、小屋も水場もテン場もあるし。高地トレーニングとか出来そう。
そして大岩の塊も見えます。地図では「巨岩が散在」。南御室小屋まで、行きたかった……
 
景色も良い           ↓農鳥岳(推定)   ↓間ノ岳(推定)   北岳↓(確定)
イメージ 42
    ところでこれ↑は何に使う、何てモノ? 稜線で2~3個見た。金属製。
 
間ノ岳より南(左)は、「いつか」リストの中で「最も遠い未来」に位置づけられているマイナー山域。アクセス悪いんですよね~。有休何日取ったら行かれるんだろ・・・・・・
イメージ 43

薬師岳の「山頂」については、現地にも記載が無かったけれど、帰宅して国土地理院の地図を見たら標高座標は「大きい岩の方」にありました。   尖った方→
     大きい岩の方↓
イメージ 44
どちらもロープが張られて立入禁止。
フリーダムな地蔵とは一線を画しております。
 
この広い山頂エリアを30分貸切状態で、最後のコーヒータイム。至福。来て良かった・・・・・・
最後に        ↓仙丈ケ岳                             観音岳
イメージ 46
イメージ 45
12時、下山です。
 
 
 
 
 
←ここの道標は
大岩に朱で殴り書きされているんですが…
 
奥の岩には「←青木」
 
手前左の岩には
「←ジゾウカンノン」…
 
本とにカタカナで
ジゾウカンノン
 
イメージ 47

その標に従がって、大きい岩と尖った岩の間を通っていくと、最初は富士山を見ながら崩壊チックな岩混じり急斜面→
 
やがて樹林帯へ入ると、「雨降ったら急流だね?」な削れ窪みが登山道に(またか・・・)↓
イメージ 48
 
やがて雨の後は滑りやすい岩&木の根が絡み合う急斜面を延々と・・・。
 
山頂から40分ほど降ると、御座石(H約2,230m)↓
イメージ 49
これ、どこかで見たことあるような・・・・・・
確か瑞牆山で、つっかえ棒があったような・・・
 
こちらの標識は時間が記載されいている↓
イメージ 50
 
ここで男子2名が登ってきました。
明日も晴れ、いいなあ。
イメージ 51
御座石から45分ほどは同じような急斜面ですが、
 
←段々と緩くなってきて・・・
 
       お・・・・?↓   これは…
イメージ 52
   笹原です! ↓↓
イメージ 53
わー綺麗~。
 
       でも、↓この看板から先はまた急斜面・・・
イメージ 54
木の根も混じり、笹の根コンボで滑る滑る↓
イメージ 55
何回か右手の尾根先へ出るように水平になりますが、まあ、その先もじんわり急斜です・・・
 
突如、尾根先の広い処に看板あり。
             「鳳凰三山入口」↓
イメージ 56
なぜこんなところに??
イメージ 57
←看板の先はいきなり笹が少なくなり、里山チックに。沢の音も聴こえ始めた
でも段差の無い急斜ジグザグ、辛い。
倒木も何箇所か・・・
イメージ 58
やがて小さい沢に降りると、窓ガラスの割れた建物→
ここから平坦になります。
やったー! 地図には「小屋あり」。
イメージ 59
←そしてもう少し行くと、もっと大きい建物が。
看板には「大昭和 山林部」。
いや、これは「廃屋2軒」ですね。
イメージ 60
この廃屋前が「中道登山道入口」(H1,265m)→
薬師岳」から2時間5分(3h20m)。
イメージ 61
地図にPマークは無いけれど、↑10台は停められるほどの広さ。
イメージ 62
林道はゲートが無いしワダチも少ないからセダンでも余裕で入ってこられそう。週末なら何台か停まってるのかな? 
 
薬師岳小屋の案内。
満室状況や「予約制」の旨が記載されていますが・・・
 
汚くてよく読めないし、情報古い…
 
薬師岳小屋には水場、テン場はありません」
  南御室小屋にはあるのでは??
「急登ですので体力に自身の無い方は無理をせず引き返しましょう」
  これはHPに載せた方がいいんじゃないかな…
 
ここから4kmほどは、苦手な緩やか林道↓です。
イメージ 63
最初はジャリっぽい道を小武川沿いに歩きますが、T字路で舗装道路に入って尾根の西側へ↓
イメージ 64
左手に大きい沢が見えてきた。
この沢を越えるとすぐ向こうに青木鉱泉があるのに、橋が無いから一度下までくだらないとなんだなあ・・・
イメージ 65
とうとう初日に通った分岐点に到着!→
 
なぜ「薬師岳登山道」↓が3つも・・・?
イメージ 66
橋を渡り↓、5分ほど登って・・・
イメージ 67
降りてきた尾根??↓
イメージ 68
「中道登山道入口」から40分(35m)、P帰還!!
 
あ~疲れた…
 
明日は会社なので、P横の川でザックカバーや靴を水洗いして車中で干し、同じゴア沢林道で下山。土曜と違って堆積した泥や落ち葉がちょっと綺麗になってて、ちょっと通りやすくなってました。
 
県道へ戻ったら、原山神社より南の武田八幡神社付近の白山温泉へ。
ナトリウム-炭酸水素泉の掛け流し、不思議な香り、露天も内湯もやや温め。\600。
 
結論。「鳳凰三山推奨コース」は
早朝発日帰りや小屋1泊なら「登り:中道/降り:ドンドコ」、(CT:12h05m)
テント1泊なら「登り燕頭/降り:中道」(CT:5h30m + 7h05m)です。
 
次にまた来るとしたら、日帰りかな。
 
<ザックのその後話>
ザックはオスプレイイーサ60AGだったのですが、後日カモシカに行ったら今のモデルはウェスト部分が取り外しできると判明! やったー
 
2015年に買ったオスプレイ(AURA50)は本体と一体構造で交換なんて出来ないのに・・・
登山道具の進歩は目覚しいですねえ。
 
メンズの。(ウェストベルトの付け根にサイズを表わすタグが付いてた。全く気づかんかった・・・)
 
買う時にスタッフの方にも相談したのですが、メンズだからどうかな~と言うだけで。
実際装着してみたらまあまあイケたもので。(どちらかというと背面と肩の高さばかり見てた・・・)
そして「現品限り20%OFF!」の中、機能と色で言うと好みなのはこれしかなかったので。。。。。
 
でも、「S~Lまでサイズ展開があって、これは最大のLだ」と言ってくればさすがに躊躇しましたよ
道理で、知り合いのメンズ(イマドキの細っこい若者)に装着させても緩くて抜けちゃうわけだ
 
まあ一回使っちゃったから返品や「交換しろ」はさすがに悪質クレーマーだなと、大人しく「S」サイズを
取寄せ注文。¥4,000。(新たにザック買うより経済的)
付替えて薄着で締めてみると、バッチリ腰が締まります
 
でもベルトの長さはSでもかなりギリギリ。
もしMサイズだったら、抜けはしないけど緩くて辛そうな感じ…・・・
私は大柄な方なので何とかSで使えますが、職場に居るメッチャ細い男子はメンズザック絶対無理。
私のサイズが「レディース靴」に無いのと一緒
 
経済行為の前では性差問題も仕方の無いこととわかっちゃいるのですが、性差別の必要のない
登山ザックにまで「レディース」「メンズ」で設定する必要ってあるんですかね??
ゴツいデザインの好きな女も、ピンクの好きな男も普通にたくさん居ますからね。

廃車する(レビンAE101)

さて、新車が決まったのは良いですが、旧車をどうしようかというのがまた悩み。

人生初のマイカー、カローラレビンAE101(GT-APEX40) 

f:id:wistorian:20110417023428j:plain

「ワンオーナー」「どノーマル」の2年落ち中古を60万円でカローラ正規中古店から購入し、当初は同僚たち(熱海~箱根勤務でした)垂涎の良品だったのですが。。。。それも早や、20年経過。エンジン以外は色々ボロボロで、とうとうクラッチ踏まなくてもギアチェンジできるように進化してしまい、最低でも50万円以上かけて直さないと中古車として売るのは無理なレベルまできてしまいました。

人気のAE86(いわゆる例の「ハチロク」。レビン最後のFR)は状態がイイと250万円くらい、悪くても100万クラスなのですが、FFで丸っこいこのAE101(トイチ)にそんな市場価値はありません。ググってみると「状態よくても30万円くらい」なので・・・下取り価格は5万がいいとこ、状態悪ければ「金属クズ値段」です。

 

< 下取り >

当然、メーカー違いのホンダディーラーでの下取見積りは・・・なんと¥12,000

  「かなりノせました(=サービス価格です)」

ですよねー。
タイミングベルトクラッチ以前に、外装ハゲハゲなのが致命的。内装も相当キてる。下取ってもパーツをネットで切売りするか、鉄クズや金などのメタルとして売るかしかない。。。。

新車乗換えの時は、この「下取り価格」を含めて「割引してもらった!」と吹聴する輩が多いのですが、本来コレとソレとは別のハナシ。お金になるならそりゃ嬉しいですが、私だって現金貯金さえあれば「2台保有して潰れるまで乗りたかった!f:id:wistorian:20190926192927g:plain」ってくらいイイ車。それをただの鉄屑にされるくらいなら・・・・少しでも使ってくれる人に無料であげたい!!

 

ちょうど行きつけの整備工場の若い子(と言っても妻子持ちの30代)が自分のAE86のリストア用に101のエンジンを欲しがっています。確かに101のエンジン性能は、86より断然・上! 天佑かな・・・

「廃車手続きをする」
「使わない部分はきちんとスクラップする」(野原に放置しない)
「ETCを外す」
「MDをうちの新車に載せ替える」
「スクラップ後、製造プレートをこちらに渡す」

の5条件で、無料で譲りました。

ボディを変えて、末永く信州を走ってほしいものです・・・・f:id:wistorian:20190926193246g:plain

 

< 廃車手続きの書類 >
廃車手続きはそんなに煩雑ではないのですが、Wは何度も居住地を移転しているため、ちょっと厄介でした。

 「車検証の記載の所有者が本人であれば、車検証記載の住所の住民票と

  印鑑証明書で廃車できます。」

え・・・住民票??? 沼津ナンバーであり続けるために、車検証住所は静岡県のままなんですけど。。。

 「では、その車検証住所から今の住所へ移転した証明書を用意してください。

  戸籍の全部事項証明でいいと思います」

静岡県から今の安曇野市まで、越県引っ越し11回。それを全部…??

 「もし移転記録が繋がっておらず欠落があった場合、その落部分の自治体に

  お願いして転出や転入証明書を発行してもらわないといけません。発行から

  3ヶ月以内の書類のみ有効です。」

お願いって・・・多分「電話じゃダメ=郵便」だよね・・・f:id:wistorian:20190926193145g:plain 
うわあ、なんて厄介なf:id:wistorian:20190926192535g:plain

でも幸い永住を決めた時に戸籍をこちらに移してあるので、大丈夫なはず。というか、こういう時のために移したんだよ本籍!! さっそく松本市役所へ、GOf:id:wistorian:20190926193526g:plain

 

 「こちらで出せる内容事項証明は、長野県に戸籍を移転した後の分のみです。

  それ以前については、以前の戸籍のあった自治体へ発行申請してください」

 

・・・戸籍移した意味、まるで無いな!!

 

 「元々が紙の記録ですのでねーf:id:wistorian:20190926192917g:plain

 

平成も終わろうというのに・・・

と言うか、一体何のためのマイナンバーなの??f:id:wistorian:20190926192535g:plain

 

仕方ないので小為替買って、旧大宮市の区役所へ手紙で申請。何とか全ての引越し記録が載っていたので、各自治体へお手紙する羽目は免れました・・・

これ考えたら、いちいち住民票移さない方がお得ですねえf:id:wistorian:20190926193706g:plain←違法です

 

< 旧車引渡し >
何人かに「新車、楽しみでだね!」「今は一番ワクワクな時でしょう!」と言われたのですが・・・レビンとのお別れが哀しすぎて、手放すことを思う度にジワジワ涙が溢れていました。

20~30代、まだ若くて、自由にできるお金も沢山あって、大好きな地方勤務(9割山岳地帯)、休日には気の合う仲間と色んな処へ遠出して・・・とても良い時代をずっと乗り続けたイイ車。その間に転職は5回、結婚も離婚も1回ずつして(笑)、本州全県+四国全県を神社巡りで走り回り、例の越県引越し11回もこの車で乗り切りました。思い出ありありです。大体、乗り換えたいわけではないし。。。

でもお金があったら、ムダに色々なものを保有し続けて、何が大切なのかわからなくなるような生活に陥ってしまいそう。まさに私の母親がソレで。。。

モノに溢れてると豊かだと勘違いするけれど、実際は心が年々やせ細っていく・・・シアワセなはずなのに、どうにも満たされない・・・。物欲が激しい人間ほど、陥りやすい飽和時代の落とし穴です。私も(妙な方向の)物欲は強い方なので、だからある程度貧乏なのは、ある意味イイことだと、思ってます。

 

それでも廃車1週間前。居ても立っても居られずお別れドライブへ出発。

レビンの良さを味わうために、山岳アップダウン満載の「飛騨行きR158」を選択。いつも通り「安曇~平湯」区間も〇〇kmで軽快に飛ばせ、「こんなに走れるのに勿体ない・・!!」「やっぱりフィッ○なんかクソだ~っ!!」と再確認。(おい・・・

後日同じ道を○ットで走ったら、立ち上がりは本とクソだし制御されすぎててタイミングはずれるしセカンドでもエンブレ効かず何度もブレーキ踏まされるし。とある坂では同じサードで登りきれずにギアダウン。馬力が無いからこれは仕方ないにしても、車高が20cm以上高くなったせいかヘボカーブで毎回振られるのはもう、本当にゲンナリf:id:wistorian:20190926193035g:plainでした・・・

 

それでもどうにもオワカレなのです、レビン。

 

七夕の夜、会社帰りに寄って引き渡し、家に帰って涙酒。

車って本当に、人生デますねえ・・・

私もこれでやっと、若かった自分にサヨウナラ。 ↓ ラストレコード

f:id:wistorian:20180706195719j:plain

あとは 死ぬまで楽しく生きるぞ!

新車を買う(ホンダフィットRS)

2019年3月が車検のカローラレビンAE101(H8登録車)。
走行25万kmを超えて内装も外装もボロボロながら「いえいえ30万まで走れますよ」とどの整備士にも言われましたが……とうとう新車に乗換えました。

本音を言えば、死ぬまでこの車が良かったけれど。。。
上記の「走れますよ」には、言外に「適切なケアをすれば」な前置きありき。
もちろん12か月点検どころかタイヤ交換ごとの点検、「3000km or 3ヶ月」ごとのエンジンオイル交換、ベルト類や他オイル類の交換も前倒し、模範的にやってきました。

それでもさすがに15年超えたあたりから、ヘッドライト曇り、パワーウィンドモーター壊れ、マフラー腐食、タコメーター異常と色々ありまして・・・

当然部品のメーカー保管期間はとうに過ぎているので、中古品をネットで探して取り寄せて・・・

「やっと見つけて、北海道から取り寄せました。こういうサイズって汎用品でも

 出回ってないんですよ。もうね、次は無いと思って下さいね」

釘刺されたf:id:wistorian:20190926193213g:plain

 

そしてこの2018年春。とうとうクラッチがガタってきました。
同時にシャフトブーツ(3万円×2個)換え時、あ!タイミングベルトもか!!
車検でもないのに見積もり20万。東京の年収なら、速攻で直してたけど・・・

この車、異常にクラッチが硬くて調整しもらってもダメで、そのせいで私、骨盤が左にさがっています。それで左足だけ坐骨神経痛が酷いような気がするのです。そして去年から家のローンが始まって・・・

メリットは「走行性がいい」だけなのに、こうまでデメリット抱えてこの車を乗り続けるのは経理的にいかがなものか(><) まあ、この「走行性の良さ」がどれほど素晴らしかったかは、新車を購入してからよ~くわかったのですが・・・

 

そもそも仕事で乗る最新の社用車に比べると、不満はたくさんありました。

UVカットがフロントガラスのみとか、ペットボトルや携帯などの小物を置く場所がゼロとか、全体的に丸みを帯びた内装なので後付けホルダーは一切設置できないとか、長い物(Ex.スキー板)は積めるけど体積のある物(Ex.折畳み自転車)は簡単には積めないとか。。。ついでに言うとABSもエアバックも無いのですが、まあこれはどうでもいい点(というか、ABSは無い方が良かった)。

フロントガラスがかなり斜めだから、冬の霜凍結も凄い日光も眩しい
流線型なデザインすぎて、スキーキャリアも設置できません
そして車高が低いから駐車場では埋没してしまうし、最近の車の高輝度・広範囲のヘッドライト(違法じゃないの??レベル)がものすっごく眩しい!! イラっときます。。。


元よりH8年車を一生乗り続けられるワケ無いし、常々「一生に一度は新車購入をしてみたい」と思っていました。なのに「大きな買い物」をいきなり決められる性格ではないので―――  来年3月の車検前に買えるよう、GW前からコツコツ探し始めることにしました。


<車種の確定>
本当は、次はトヨタハチロクにしようと思っていたのですが、リリースから3年、当初のコンセプトとは全く変わって大型化&高価格化してしまい、目をつけていたオレンジ色も無くなったので、魅力激減。というかもう、ゼロそうなると、特にメーカーにこだわりは無いので・・・条件を「MT」「FF」「中型クーペ」「国産車に設定し、まずはネットで探索。

実は今の「国産クーペ」はほとんどが「車体がやや低めで流線形」というだけの高価な4ドア大型車(よって馬力も200超え)になってしまっていて、もはやクーペとは言えません。それか、イキってる若者や往年のカーキチが乗るようなデザインの小型2ドアFR(Ex.ロードスター)ですね。どっちも、ヤですね。。。。 かと言って輸入車はもっとイヤ。←偏見

そして私Wにとって、色はかなり重要。レビンを買う時は中古車だったので黒以外に選択肢はなかったですが、今度こそ明るい綺麗な色f:id:wistorian:20190926192307g:plainがいい!

 

あまり条件を入れるとヒットしにくいので、「FF」「クーペ」「綺麗な色」でネット検索。すると、綺麗な色がたくさん出てくるのですが、「わーい@」と喜んで公式サイトに飛び、「MT」を条件に設定した途端、選択肢がFRや「白黒灰赤青」だけになる。
またか!
これは「MTクーペは男が乗るもの」「男が好むのは黒赤青!」という車業界(というか製造業全般)の思い込みと惰性が原因です。F5しようね。

実際私の周囲には、薄桜色やラズベリー色が好きな男性、渋い茶色が好きな女性、ワンサカ居ます。なのに「女性ウケする綺麗な色はコンパクトカーや軽自動車のラインナップにいれときゃいい」と思っているんです、あの画一的安全第一な商品企画部は

 

さて、何かを妥協しなければなりません。

ATだと車通勤すらイヤになる(実体験)から、「MT」は絶対条件。
寒冷地やゲレンデでFRは怖いから、「FF」大事。「綺麗な色」は絶対外せない!!
となると「クーペ」という条件を外すしか、ないようです……

でも独りなのに大きな車は不便だし、排気量が大きいと余計に燃料喰う上に税金も高くなるからバカバカしいので、1800cc以下で。


そんなわけで条件を「MT」「FF」「綺麗なカラーラインナップ」まで下げて探したら… なんと…ヒットしましたホンダのフィット

ええ…っ? ホンダ?? 

と言うか、コンパクトカーにMTがあったんだ……(←これは車仲間も驚いてた)

 

高さはレビンより30cm以上高く、総重量は若干重く、なのに排気量が若干低い(=馬力が無い)。100馬力(レビンは160馬力)かあ・・・でももう、仕方ない。他に無いんだもの。

トヨタスバルマツダで探していたのに、まさかのホンダバイク屋のイメージが強いし、企業カラーが赤いのであまり好きではないのですが・・・

フィットは、レンタカーで何回か運転しました。コンパクトで燃費も居住性もイイので「いざとなったらコレでもいいな」と思ってました。それがMTなら、文句ナシです。
「次の車」は、FITにほぼ確定。。。

 

< 試乗 >
車種が決まったところで、試乗。これ、必須です。

MTなら走行性は特に大事なのですが、そもそも私、自分の車以外のまともなMTには1回しか乗ったことがなくて「今どきの最新MT」を全く知らないので・・・FITがどうの以前の問題ですねf:id:wistorian:20190926192535g:plain 早速チャレンジ!!

 

ホンダの公式サイトで調べると、FITのMTを試乗車として持っているのはこの近辺では
「ホンダカーズ松本中央」のとある支店(A)だけ。
ネットで申し込んで、折り返し連絡で日時予約。GWに行ってみます。

「運転しながら質問したいという方には同乗しますし、一人で好きに乗りたいという
方はお一人で行かれます」

連休キャンペーンで忙しそうな中、時間を取ってしまっては申し訳ないかなーと思わ
せる雰囲気だったので、一人で出発。

うわ、クラッチ軽っっ!!

硬すぎるクラッチに慣れてしまったので、軽すぎると半クラッチが難しい。。。
しかも勝手にジワジワ繋ぐので、接続時の重みがなくて何だか気持ち悪い……!というか、これはそう、タイムラグの大きいCVTとそう違わない不快感。。。。これ、相当電子制御してますね??

クラッチが軽いってことは技術の進歩なんですよ!」

理屈じゃそうなんだろうけど、「制御される=繋ぐタイミングの自由度が低い」って、それMTの意味どこにも無いんだけど。。。

知人の整備士が「最近のMTはハチロクとか8以外、みんなそう」と言うので、この点は諦めましたが。。。。「昔の車は良かった」が、ただの回顧主義だと思われるのは、ホントに心外ですね。

でもクラッチが軽くなれば、坐骨の歪みも治るかな?


<買う時期>
なるべくレビンに乗っていたいので、とりあえず車種だけ確定しておいて、実際に買うのは来年になってからでもいいなと思ってました。が、

「今ちょうどフィットのキャンペーン中で、オプション10万円サービスします」
「これはホンダ本社主導のキャンペーンなので、これとは別に更にディーラーの割引

 が入りますヨ!」

つまりオプションを注文するなら、合計で15万円近くは下げられるということ?

「新車割引で凄い例は、あの手この手を使い下取り価格も入れて、17万円」という記事を読んだことがあったので、下取り抜きで15万円なら上等です。。。

この「ホンダ本社主導のキャンペーン」は年に2回あるそうで、GWは毎回この「オプション分を5~10万オフ」だとか。魅力的ですね~。

しかし秋頃のキャンペーンだと「ローン利率をさげる」になるそうで、キャッシュ一括購入予定の私には利点がありません。

「オプションサービスのキャンペーン対象車は毎回1~2種のみ。来年やさ来年にまたフィットが対象になるかどうかは、わかりません」

う・・・今買った方がかなりお得??

「キャンペーンは”GW中の注文”が条件になってますが、実際は予定枠に達しなければ
けっこう延ばしてもらえるもので、7月半ばまでに登録されるように注文すれば対象に
なると思います!」

現在の生産予定を照会してもらうと、私が買いたいスポーツタイプのFIT-RS(MT)は注文数は少ないものの、在庫を持たないようにしているため、1か月半待ち。

「5月中旬までに注文すれば対象になりますね」


<購入契約>
帰宅してしばらく悩みました。
経費的なこと、心情的なこと、そして何より、自分の体の都合……

1台乗り続けるのにMAX20年とすると、多分死ぬ前に最低でも「もう一台」購入することになるはず。「最後の車」は、それこそ定年後に中古の適当な軽自動車でも買えばいいんです。でも、新車で買う次の車は…――「便利な機能と好みの色」の「MT」を、身体も動いて活動的な時代に長く乗りたい…!

それをたった半年買い渋っただけで10万損するくらいなら、走行性くらい諦めるのが合理的です。それでももう一晩よく考えて・・・翌日、ディーラにメールで購入意思を送信。はー・・・なんだか、マイホーム以上に悩んで、やり切った感・・・

その日の夜は、レビンを手放す悲しさで泣き酒でした(笑)

後日店舗に行って正式な契約書にサインしましたが、厳密に言えばこの「購入意思メール」を送って相手が「了解です」と返事をくれた時点で「契約成立」です。なぜなら、このメールを受けて製造発注しちゃうから。 法的にもそうなんです。よく間違える人居るので、要注意

 

<ディーラー>
購入したディーラーは、試乗や見積もりをした店とは全く違う店舗です。

「車を買う時、一店舗だけで決めてはイカン」
「割引交渉するなら、同じメーカーで違う系列のディーラ店同士の見積もりを
入手しろ」

と教わったので、色々行きました。試乗の直後は「ホンダカーズ松本東」の支店(B)へ。うわあ、国道沿いだけあって、天井高くてガラス張り、店内外に展示車数台、ギラギラな攻めの雰囲気、空調効きまくり……いかにもディーラーっぽい!

出てきた営業さんの腰の低さも凄かった。揉み手こそしなかったけど、そんな感じ。何だかバブル時代を思い出してこちらがこっ恥ずかしくなります・・・

ニッサンは全店「自社ディーラー」なのは有名ですが、ホンダは全ディーラーが別会社(トヨタもそうらしい)。そのディーラーの系列によって対応や雰囲気が全然違くて、例えば住宅街+ショッピングエリアにある(A)店は

「ここは元々ホンダ技研だったんです。だから一番いいお値段出せると思います」

と言う割には公式価格の見積り、キャンペーンのこともこちらが聞かなきゃ教えてくれなかったし、もう枠が一杯なのかキャンペーン分以外に割引してくれる気配ナシ。
西日が当たってるのに空調が弱くて、暑さでクラクラ。持参のペットボトル1本飲み干しても、水の一杯も出なかった。(ヒドい)
皆さん、元エンジニアなんでしょうか・・・? 必要な気遣いなさすぎどころか、「なんでMTがいいんですか?」とかバカなこと訊くし。キャンペーン以外に割引無いんですか?と聞いたら「え?本当に買いますか?」なんて信じられないほど失礼なこと言う。(=冷やかしだと思ってたってことか! 望み通り冷やかしてやったわ=3)

機能説明や下取りの見積りは丁寧にやってくれて、変な方向に頑張ってるのはわかるけど。。。。後日の営業電話も無かったです(欲しくはないけど)。

逆に(B)店は「勉強させて戴きます!!」って聞いてもないのに凄いトーク。色を確認したいだけなのにコーヒー出されそうになって慌てて断り。。。後日の営業電話、もちろん来ました。でも実は私、このグイグイ来る感じの営業が苦手で…… 渋滞国道を超えないとならないロケーションも面倒。3店目も似たような感じでした。

4店目の「ホンダカーズ南松本」の支店(C)で、やっと私好みf:id:wistorian:20190926192307g:plainに出会えたんです。


そこは店もPも綺麗で広くて、自宅から混雑しない道でスルっとアクセスできて、近くにショッピングモールやドラッグストア、医院まである好立地。空調も照明もちょうどいい。店内の雰囲気も温和で適当な距離感。何より担当さんが、ものすっごく良かった!


ちょっとノンビリしてますが、見た目も口調も爽やか、そして必要な気遣いが良いタイミングで出てくる。

「今の車に比べてどれくらい性能落ちるのか、数値があればわかりやすいのに…」
「それなら……確か性能表のここに馬力が・・・載ってますね。ノーマルは100

  ですが、スポーツタイプのRSは130です」

わ、字が小さくて気付かなかった。。。。

「ホンダセンシング(衝突防止機能。RSは標準搭載)なんて要らないのになあ」
「確か…ちょっと失礼。ええと…あ、そうですね、ホンダセンシング(HS)、外せ
 ます。その分お安くなりますよ(ニッコリ)」

えええ?そんなこと出来るんだ??! A店で同じ事ボヤいてもスルーだったのに……(外せること知らなかった?)と言うか、こちらのボヤきにはオールスルーでしたね、A店。正式に質問発言しても、ほとんど即答できなかったし・・・

「へえ~、HSって8万円しないんですね。もっと高いものだと思ってました」
「昔は20万以上したんですよ。技術の進歩でかなり安くなりました」

やんわりとした会話力があって、余計な(イラっとくる)こと言わない、営業っ気が無い(ガラスコーティングとか点検パックも一切勧められなかった……)、なのに中高年のボヤきにさっと対応して必要で有用な情報をくれるし、割引は自発的に申し出てくれる。無駄もコビも無く、話してて気分がいい。
メールでの対応も早い、ストレスほぼゼロ!
むう、この人から買いたい!

車業界出身のボスが常々言っていたのです、「車は人から買うものだ」って。本当にそうでした。
そりゃ最低150万超えなのに「どこで買っても物は同じ」なのだから、価格に大差なければ対応の良い処、信頼できる人から買いたいのは当然です。そう、間違ってもA店では買いません(笑)

もっと先だと思っていた新車購入、不本意ながらも決心したのはこの担当さんのせいです。いざ買おうと思った時に、この人が退職して居なくなってたら、私の性格上絶対後悔する!!と確信したので・・・ 店の場所的にはもっと南東の処が良かったし、もっと割引すると言ってきた店もあったし、後日点検などで預けるためにも「自宅と職場の間」が良かったのですが・・・・・・

それらを差し引いても「ここにして良かった!」な店でした。

 

< 色 >
何かを購入する時、コスパの次に色を重要視する私。
今回も迷いに迷いました。

希望色はオリーブやライムグリーンの黄緑系か、明るいオレンジ。パールが入っていたら尚良し。クーペだと「やや妙」になってしまう色も、コンパクトカーなら素敵です。

アクアやヴィッツにはとても好みの色があるのですが、あれらにはMTの設定が無く。FITのカラーラインナップには綺麗な色があるけれどちょっと暗くて、実はどれもそれほど好みじゃない。昔路上で見た綺麗な黄緑色は、もう生産していないそう・・・

W「有料でいいので、指定色の塗装ってできないんですか?」
A「できますけど、結局上からスプレーで塗るだけだから長持ちしないので・・・
  せっかく長持ちする沈着フル塗装の新車には、オススメしません。」

カラーラインナップから選ぶしかないのかあ・・・・でも、写真じゃ本当の色がわからないなあ・・・・

W「フィットの現物を色違いでズラーっと並べてあるようなショールームって、
  信州は無理でも例えば関東とかに無いんですか?」
A「無いですねえ。。。埼玉の工場なら出荷前のが並んでますけど、部外者は
  入れませんので。遠くから双眼鏡で見るくらいなら何とか……」

意味ない

 

カタログや公式サイトで見る限り、「まあ、これでもいいかな…」と思える色は、水色プレミアムイエロー(PY)です。ラズベリーは実物見たら暗すぎた。水色は特に好きな色じゃないけれど、FITの水色塗装はすごく綺麗。しかし、RSには水色が無い…!


PYはほんのり赤味のある「黄色」のようですが、カタログによっては「綺麗なイエローオレンジ」に見えます。もしこの通りの色なら、これがイイ!

なんでも「ホンダの同年製造なら、車種が違っても使っている色は同じ」だそうで、それでほとんどの現色は確認できたのですが……PYはどの車種でも近くに現物が無い。現色確認しないで購入して、実は真っ黄色でしたーは悲惨すぎる。

でも、気になる色を確認しないで諦めて「これでもいいか…」って色を購入したら、それこそ絶対後悔する!! うう…どうしよf:id:wistorian:20190926192535g:plain

残る「これでもいいか」は、暗めのサンセットオレンジ(SO)しかありません。←これ、ハチロクの初期色と同じじゃ……?

「綺麗な明るい色の車」、夢だったのにな・・・ 綺麗な色は中古車には中々無い。せっかくの新車なのになああ・・・・
そこで、他県まで行ってPYを確認しようと計画していたところ

C店PYの現物、ご用意できます!」

商談の問合せメールしてすぐ返事来た!なんて素早い対応!!「行きます!!」 実際見たらすごく綺麗なイエローオレンジ。。。この蜜柑色、まさに好み・・・・

「+¥34,000なだけあって、パール入ってます。長持ちしますよ@」

おおお・・・・これにしたい!!(><)

でも性格上、即決はしません。まずは帰宅後、落ち着いて想像してみるのです。その車が公道を走っているところを。。。
自分が運転している時、この色の車がすれ違ったり遠くに居たら………うん、「走るポンジュースですね。すっごく目立ちます。↓光によってはやっぱり真っ黄色だし。

f:id:wistorian:20110102041802j:plain

ホンダ公式のペンタッチカラーで塗ってみた↑ 左がPYで右がSO。こう並べてみるとPYは黄色だしSOは朱色に見えるけれど、屋外好天下で見るとPYはもっと赤みがあるし、SOはもっと明るい。やっぱり実物を見ないといけません(本当は下に敷いてあるようなライムグリーンやオレンジが好き・・・)

 

そして自分が普段着ている服(濃色や茶系が多い)や鞄(ほぼ全部茶色)と、それらを携帯して車に乗るところを想像してみると――

うわ、プレミアムイエロー恐ろしく似合わないf:id:wistorian:20190926192535g:plain

しかも家が壁も屋根も黒いので、この色の車をPに停めておくと確実に真っ黄色に見えて、黒黄のコントラストが凄いことになりそうです。。。ミツバチか・・・っっ

 

結局、無難で自分に合う「サンセットオレンジ(SO)」に、決定。。。

SOはFIT-RS限定色で、SOに合わせてRSの内装色組んであるので似合います@」

なんて自然なポジティブトーク・・・・見習おう。

 

<オプション>
キャンペーン10万円分、目一杯オーダーします!

まず「オプションで高価」というと「NAVI&オーディオ」ですが、私はアンチNAVI派でMDしか使いません。

「純正品にMDは無いんですよ・・・オート〇ックスとかで購入戴くしか・・・」

調べたら「Blootooth搭載のMD機」は存在しなかったので、レビンのMDプレーヤー(20年前購入のKENWOOD)を移すことにしたのでそれは良いのですが・・・

「オーディオ類を何も選択しない場合、その部分は空洞で内部が露出します

「え・・・? 何か、棚とかハメてくれないんですか?有料でもいいから。。。」

「無いんです。ボール紙で作ったモックのようなものなら何とか・・・」

そんなバカな・・・   ↓ 本当に露出したまま納車された!f:id:wistorian:20190926193105g:plain

f:id:wistorian:20110101072914j:plain

今時はスマートフォンでナビれるので付けない人多いだろうに。。。スマートフォンを固定できるようなBOX(充電USB口付)をオプションで用意してないのは何故なの??ねえ、何故なの? メーカーの感覚、いまだに昭和???(利権とか融通とかコネとか調達都合とか???)

 

仕方ないのでこの部分は、懇意にしている整備工場に頼んで「上段に旧車のMDプレーヤー移設、下段に汎用BOX」をつけてもらいました。ホンダに対応できる配線部品も探してくれたので、それで後背配線を繋げて前面やコンソールBOXにある電源も使えるようにf:id:wistorian:20190926193347g:plain(HDMLポートだけは正規品NAVIじゃないと不可とのこと)

 

そんなわけで、結局オプション購入したのは 

・必須のフロアマット
(オプションで注文しないと何もついて無いとは知らなかった……)
・便利なドアバイザー(雨の日でも窓少し開けられる!)
・憧れのスキーキャリアガルウィングタイプ!)

トランクではなくハッチバックハッチバックは駐車時の後部が狭いと不便なので嫌いだったのですが、最近のは上に開くような構造になっていて小スペースOK。且つ、雨の時は屋根になるから荷物の出し入れ時に傘不要!便利!!)なので、外部から荷物が見えないようにラゲッジカバーも。

しめて¥105,000 f:id:wistorian:20190926192437g:plain

 

オプションカタログを見てると色々欲しくなりますね~f:id:wistorian:20190926192927g:plain 中古購入の時はこういう楽しみゼロだったな・・・・ ETCは新車に内臓で、コレを外しても安くはならないそうなので、現行ETCは誰かにあげることに。

「ナビなどのメーカーオプションは注文時に指定しないとなりませんが、
 ディーラーオプションは後からいくらでも追加できます」

後日自転車を積んだら、後部座席の背もたれ部分(フラット時は床)に穴が空きそうだったので、ラバー素材のラゲッジマットを購入しました。

 

<ナンバー>
大好きです、「沼津」ナンバー。
沼津を知っている人なら「サクラエビ」や「駿河湾」を髣髴としてウットリするはず。知らない人にとっては正体不明、そこがイイ。そしてあそこら辺の人は伊豆箱根が近くて魚介や観光地に恵まれているため他県にあまり出向かないので、たま~に遠方で沼津ナンバーを見かけるとお互い嬉しくて「あー」と笑顔で目が合ったり会釈しあったりするのも楽しいのです。

しかし、大嫌いです、「松本」ナンバー。
人の名前かよ。こんなの喜ぶのB'zファンだけだろ。(そういえば、レビンAE101のテレビCM曲は「裸足の女神」・・・)

旧車のナンバー、新車に使いまわせると思っていました。

「もう一度沼津エリアに住所変更しないと無理ですね」

出来ないこともないけど、そこまでするほどじゃないなあ・・・
いつか「信濃」とか「安曇野」ナンバーが出来るといいなf:id:wistorian:20190926193502g:plain

「有料でご希望の数字にできますよ」

841(弥生)とか?(笑)
数字にはこだわりないので「お任せ」で。それより「ひらがな」の方が気になる。
現在は「つ」。好き。津、都、土。
「な」(菜、名、魚)も「に」(丹)もいい。「い」(威、井、夷)とか「ぬ」(奴、沼)とかもOK。「け」と「へ」はヤだな。「ふ」は微妙。

「ひらがなは指定できないんです(笑)」

後日車検証を見たら「ふ」でした。不負腐夫麩婦符布冨府(思いついた順)

 

<支払い>
貯金額が少なくなるのはコワイですが、ローンの金利を払うのはイヤなので断然「一括払い」で。

「クレジットカードは・・・」

「使えるのはホンダカード(何それ)だけなんですよ~」

知人がベンツでは普通にカード使えたと言っていたけれど・・・まあ、国内メーカーは
そんなもんですよね。でも後日のグッズ購入やオイル交換、コーティングなどはカード決済OKでした。手数料の問題なら、デビット導入したらいいのに・・・

「前金は…」

「不要です!振込なら前日までに、現金なら当日で結構です」

契約書に署名捺印しただけで、免許証などの本人確認もされなかった……それでいいのかホントに!!f:id:wistorian:20190926192535g:plain

さて、いざネットバンキングで振り込もうとしたら、1日の限度額がたったの50万円でした。知らなかった~・・・総額215万だから、手数料5倍ってこと?? 

そこで「限度額をあげる手続き」をしようと調べたら・・

「まずは額変更の申請用紙をご請求ください。郵送します

これ、ネットバンキングって言えないよね?f:id:wistorian:20190926193801p:plain

他にも色々面倒でヤになっちゃったので、結局は現ナマ払いに。
会社ならともかく、自分のお金のゲンブツをこんなに揃えるなんて……!!
バサアっと空にバラ巻いてみたくなる衝動を抑えて、とりあえず写真↓↓

f:id:wistorian:20110101000229j:plain

家に一晩置いておくのも引き渡し当日運ぶのも怖いので、速攻支払ってきました。

 

< 納車 (店頭か自宅か) 
そんなこんなで5月下旬に注文(契約)し、予定よりチョい早めの7月初旬登録。

昔は「自宅納車」(自宅へ運んでくれる)が主流でしたが、2名取られてしまっては
ディーラーの負担が大きいと、今はほとんどのメーカーで廃止にしたり有料にしたりの風情。それだけマージンがさがってるってことですね。

「自宅納車」は見積もりにこっそり「納車(運搬)費用」と載っていることもあり、大体5000~10000円。馴染みの販売店がサービスで自宅納車してくれることもありますが、その運搬中に事故に遭ったり傷がついたりするのを厭う人も居ます。

 ※高級な処だと積載運搬してくれますが、標準ではスタッフが公道運転。私の店頭

  納車時ですら、前置き・説明もなく既に「走行距離2km」になってました(笑)

 (「ADD00000km」の写真撮りたかった人は激昂するんじゃ・・・)

 

納車時の現場説明をするようなスペースは都会の住宅事情では確保しにくいので、販売店としても店頭に来てもらえる方が良いそうで、今は店頭納車がスタンダード。

大体は駅から離れている郊外店のディーラー、下取りなら旧車で乗り付けて新車で帰れ
ばいいし、言えば普通は駅や自宅にお迎えにきてくれます。高級店なら店頭納車時、花束&記念撮影、従業員複数で見送り――という仰々しいこともしてくれるようですが・・・そういうのって喜ぶ人と「ひえ~っ大袈裟!!」ってギョっとする人、それぞれだと思うんですよね(私は後者)。
どうして事前に確認してくれないんだろう?
「○○円ですと普通の説明と引渡し、花束は無料でつけられますし無しの代わりに車載アロマが…」とか。日本人ってサプライズ嫌いな人の割合多いのに。。。

Wの場合は安い車なのでそういう仰々しいものは無かったですが、記念品のバスタオルやら保冷バッグ(特大)を戴きました。でも開けたらみんなホンダカラー(=真っ赤)なので、使ってません・・・好みを聞いてくれ~f:id:wistorian:20190926192535g:plain

 

< 納車日 >
Wの車保険は共済(全労災)、乗換えの時でも被保険車は完全に同時切替え(普通の保険だと一ヶ月くらい猶予をくれるらしい)。よって旧車は、新車受取前に廃車場所へ引渡してしまいます。

「納車はいつが宜しいですか? 大安ですと次の日曜が……」

それも全く気にしないので、土曜日(仏滅)で。

本当はもっと旧車に乗りたかったので、新車受取り遅くしたかったな・・・。
もしかして、言えば1ヶ月くらい預かってくれたのかな?(←ナイナイ・・・)

 

< 店頭納車 >
新車引渡しは1時間半くらいかかりました。

  1)店内で、車検証類や保障の説明(20分ほど)
  2)車を見ながら外装確認、オプション装備や基本的な操作の説明(1時間)

業務で最新CVTにも乗ってはいますが、ただ何となく「こうかな?」で操作しているだけ。且つ旧車が「定規で開くドア」に「直結でかかるエンジン」な昭和の車だったので、ここぞとばかりに色々質問・確認したから時間かかった方かな? もう、本当に違いますよね、最近の車って。


エンジンスタート、ATならブレーキ踏むけどMTはクラッチなんだ??

スキーキャリアの脱着方法、複雑な上に取り説無シとは・・・・メモメモf:id:wistorian:20190926192535g:plain

あっ製造プレートがボンネット内じゃなくて助手席のドアフレームにある!

 

発炎筒、ジャッキ、パンク修理キット(充填材やコンプレッサー、又はスペアタイア)の格納場所なども確認。(これ重要。車種によって様々な上、こちらから聞かないと教えてくれないことも)

 

< 納車前後に色々知った衝撃の機能 >
保険切替のために、ディーラーが保険屋に車検証をFAXしてくれたのですが、それを見て保険屋が作って私に送ってくれた新車用の保険見積もり書に、何やら身に覚えのナイ機能が記載されています。「盗難防止機能アリ」

W「そんなもの、どこについてるんですか??」

「盗難防止というか・・・・・・外からロックされた後、例えば窓が開いていてロック

  を内側のボタンで開錠すると、ハンドル付近からアラーム音が出るんですよー」

どうやら「窓ガラスを割って手で内側のロックボタンを操作する場合」を想定している模様。

「電子キーを押せば、アラーム音止まります」

この機能のおかげで、車両保険がメッチャ割引になりましたf:id:wistorian:20190926193526g:plain

いやでも、最近はスマートキーの遠隔泥棒(リレーアタック)が主流だから、コレあまり意味がないのでは・・・ もちろん電波遮断ポーチは購入済です!

あと、オートライト機能。これは2020年製造の新車から義務化となりますが、そうなると「OFFにできなくなる」「OFFにしても自動的にONに戻る」ことになる可能性が高いので、その前に買い換えたいと思っていました。実際使ってみるとこの機能、トンネルの多い山道を走る時などとても便利ですが・・・川霧がよく発生する梓川を毎日通勤で渡るので、オート反応しない程度の光度でも点灯したい時が多く、OFFモードを保てるのはとても良いです。

まあ、良かったのはこの2点だけで、他の機能は最悪でした・・・

 

アイドリングストップ機能
W「このボタンは何ですか?」 
アイドリングストップ機能のON/OFFボタンです」

は??MTでアイドリングストップ・・・・・・??

「珍しいでしょう?業界では多分ホンダだけです」

うん、それ、威張れることじゃないから

停止状態でクラッチ離すと自動ストップ。再びクラッチを踏むと、エンジンかかりマス。ガクガク……おいいいいいいい。しかもデフォルトがONになってる・・・

W「この機能、外してくれません?」

「外せません」

乗る度にいちいち「OFFボタン」押さなきゃいけないのか・・・

 

クルーズ機能
W「じゃあもしかして・・・ここにあるこのボタンは…」
オートクルーズボタンです!
  押した時の速度を、ブレーキかアクセル踏むまで保ちます」
W「・・・・・・」
「・・・・・・」
W「あ、下り坂なら自動でエンブレかけてくれるってことですね?(=勝手にギア

  ダウンする???まあ、下り坂なら便利かも・・・)」
「それは出来ません(笑)」

MTにそんな機能いらねえええええ―――っっ


 プラズマクラスター機能
W「じゃあじゃあ、このブドウみたいなマークはまさか……」
プラズマクラスター、空気清浄機能ですね! これはON/OFFできません」
W「・・・道理でたっかい訳ですね、最近の車って・・・」
「ですよねー」 ←イイ応答

 

しかも。
色々不安だったので、試験的にエンストさせてみたんですよ。
昔の車はエンストしたら「シリアルキーをまわして再度エンジンをかける」じゃありませんか。でも最新の車だから、ええと・・・・・・「クラッチ踏んで、エンジンスタートボタンだな!」と思うでしょう? そしたら……

クラッチ踏んだだけで、エンジンかかっちゃったんです。これ、アイドリングストップの立ち上がりと同じだ・・・ ど・・・どこまで電子制御されてるの~っf:id:wistorian:20190926192927g:plain

  「おれ、エンストしてないし」

って感じで、何かイラっとくるし・・・・・・
もはやCVTとの違いはシフトレバーの形状だけのような気がする。

 

そして最たる余計な機能がコレです。

 坂道発進サポート機能 f:id:wistorian:20190926193105g:plain

これ、ホントに迷惑!

だって「とある坂」で反応するのに、それより急な坂では反応しない。そうすると、こっちは繋ぐタイミング裏切られて、こんな機能があるとは知らなかったし最初は「え?」「は?」の連続。慣れたとて、いつ発動するかわからないサプライズ機能・・・おかげでしょっちゅうエンストする羽目に f:id:wistorian:20190926192927g:plain

W「このバカな坂サポ、外してくれませんか!!」(せめてOFFボタン!!)

「外せないんですよ~」「OFFボタンも無いんですよ~」

W「じゃあせめてセンサー調整してくださいよっ」

「それもちょっと・・・」

くっそssssssss――――!!!!f:id:wistorian:20190926192725g:plainf:id:wistorian:20190926192725g:plain

ねえ、一体何考えてんの?ホンダ! MT買う人間が、坂道発進できないわけないでしょ―――っっ!!??

*************************

もう「最近の車」は、みんなこうみたいですね。車業界の開発の方向性は昔から「より安全に」らしいのですが、「売上げ増」の(つまり誰にでも買ってもらう)ために「誰にでも簡単に運転できる仕様」というイタタな方向へ行っちゃってて、「運転下手」に標準を合わせてる感じ。。。。スポーツタイプとかエディションを設けるなら、「高齢者サポートタイプ」(いわゆる運転下手用)と「普通」にわけてほしいですわ・・・

*************************

でもやっぱり快適です、新車。

なんといってもf:id:wistorian:20190926192307g:plainf:id:wistorian:20190926192307g:plainオールUVカットにIRカット(遮熱)f:id:wistorian:20190926192307g:plainf:id:wistorian:20190926192307g:plain  車降りたらツバ広帽子や日傘を使うので、今までホントに車内時のためだけにいちいちアームカバーしたり日焼け止めをベタベタ塗っていたんですよ。それが、今度一切不要に!

車高が高くなったから、他車(対向車はもちろん後続車も)のヘッドライトがそんなに眩しくなくなって安全。後部座席の背もたれを前に倒せば荷室まで全部フラットになるから、折畳み自転車もタイヤも何でも余裕で積めて、車内泊も出来る。=縦走や旅行など行動の幅が広がる そして後部座席の座面をハネ上げると背の高い物も余裕で載せられます@ 何より、ペットボトルやら缶コーヒーやら色々と置く所があって、バニティミラーが運転席にもあって!!(><) (昔の車は「女性を乗せる助手席」にしか無かった・・・)

まあ、旧車がそれだけ古くて不便だったという反動なんですけれど・・・

*************************

最新機能や走行性以外で、これってどうなのよと思う不満は

・ピラーが太くて死角が多い

・シートベルト外すと低速でもピ-ピ-ピ-ピ-鳴ってうるさい#

・車内のフロントボックスにA4サイズの本が入らない

くらいですかねえ・・・私、↑地図派なので・・・

 

総合的には、まあ、買い換えて良かった・・・です。ホントです。

f:id:wistorian:20110114013533j:plain

大神神社奈良県桜井市)の大鳥居Pにて↑(交通安全祈祷してきた) 

曇天だとやっぱり朱色に見える・・・鳥居の色だと思えばいいか・・・・