Wの記録

Wこと天羽の趣味の記録。主に山と遺跡史跡。信州飲食店情報へはリンクの食べログIDから、サークルサイトはツイッター@Wistoria_Tからアクセスください。     (2019年9月Yahooブログより移転。それ以前の記事は画像がズレて読みにくいですが、とても調整しきれないので。。。)

『鳥啼き魚の目は泪』 吉川うたた(秋田書店)

主人公・松尾芭蕉の、奥の細道マンガ。

芭蕉は坊主じゃないし、若いし、竹割な性格で乱暴者。でも「詞を選ぶセンス」と「人ならぬものを引き付ける才」がずば抜けている、という設定です。

 

物語のキモが表向きは「歌枕の地を訪ねる」ですが、裏には主人公が夢に見る「戦場の亡霊?を求めて」な節があり、それが奥州平泉の藤原三代で落ち着くものの、そこへ行きつくまで&通り過ぎた後も広がる信仰や関越え、それに絡まる主人公の趣味(←源氏ファン)や江戸時代のお国事情がまた多彩。

旅するために主人公が僧に扮しているので軸は仏教なのかと思いきや、メインは神々(スピリッツ)の話でした。

更に、東北みっしり、北陸ちょっぴりなところもモロ好み。ところどころに漂うBLくささがうっとうしいですが、俳句ファンタジー(いや、オカルト??)としても楽しくて、読むと旅に出たくなること間違い無し!

 

 キャラ立ちも中々で、水戸の手先・かさねチャンの遣り手ババアさが可愛い♪(が、進展ナシ)し、鈴木サンとか佐々氏とかの脇オヤジも味わい深く・・・

おかげで東北熱と北陸愛が再燃しかかりました。来年こそは。

全6巻